2009年7月29日

コースター評価:ええじゃないか(富士急ハイランド)(2)

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 2009年7月26日に、遅ればせながら富士急ハイランドの「ええじゃないか」に乗車してきましたので、2回に分けてコメントします。

 ファーストドロップまでは、先日の(1)のコメントを参照願います!!

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写真-1:インサイドレイブンターンを昇っていく

 色々なサイトを見たら、インサイドレイブンターンという名前が付いているようです。

 通常のコースターであればループという表現になるのかもしれませんが、ここでは座席の向きが同じ方向を向いたままの旋回なので、ターンになるのですね。

 ファーストドロップ後、最下部では座席は後ろやや上向きの姿勢になりますが、ここからインサイドレイブンターンを昇っていく間は座席は回転せず、レールの線形に沿ったままです。

 よって、写真-1の位置になると、やや下を見下ろすような感じになります。

 落下の恐さから開放され、自分の体が概ね正常状態になったことで、状況を理解できるのはこのあたりになるでしょうか。

 相変わらず叫びっぱなしのオイラでしたが、このゾーンは気持ち良さはたまりませんな。

 なお、外から見ていると、このインサイドレイブンターンの上側の一部がやや内側にへっこんだ線形になっており、ぱっと見た限り、乗り心地が悪くなる要素のように感じますが、実際乗ってみると殆ど気になりませんでした。

 それまでの線形を崩していることで、一瞬前向きに押し出されるような感覚が得られ、その後やや直線的に緩やかに登るゾーンで車両スピードがやや落ちた所で後ろ向きに1回転するというギミックにスマートに繋がっていくことから、ある意味計算なのかなぁと思ったりしました。

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写真-2:インサイドレイブンターンの頂点で座席が後ろ1回転

 インサイドレイブンターンの上側半分は放物線のような線形と言えるのかもしれませんね。

 この頂点部分でこれからセカンドドロップになろうかという所で座席が後ろ向きに1回点して、ドロップ時にドロップ方向に座席が向くような形になります。

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写真-3:セカンドドロップもそれなりの角度

 このあたりからはレールが上向きになるインバーテッドコースターのような感じで落下していきます。

 角度は結構高く、通常のコースターであればかなりビビる部分になるのかもしれませんが、なんせここまでの興奮が半端なく、事前に後ろ1回転を体験した直後の状態であるため、恐いというより爽快な感じを受ける感じです。

 このドロップ直後にカメラがあるのは、そういう意味でナイスなポイントと言えましょう!!

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写真-4:セカンドドロップ後、360度回転に突入!!

 セカンドドロップ後は再び上昇してサードドロップとなりますが、この間に360度回転の捻りがあります。

 上昇しながら頂点部分に向けて180度捻り回転し、サードドロップにかけて更に180度捻り回転します。

 この捻り回転と連動して座席が前方に1回転するようになっており、頂点部分では半分回転して頭が下向きになるところ、レールも180度捻っているため、座席が進行方向に対して後ろ向きになります。

 そして続けざまに座席が前方に半回転するとともにレールが180度回転するため、結果として再び座席が前方に向くことになります。

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写真-5:360度捻り回転状況

 別アングルから見た360度回転捻り状況です。

 文章にすると、前述の通りですが、体感的には何て言ったら良いのでしょうか・・・

 頭では動きを理解していたつもりでも、実際乗ってみると、体が揺さぶられ、よく分からないうちに後ろを向いていた・・・と思ったら、また前を向いていたという感じです。

 乗り心地が良いこともあって、揺さぶられる事に対する抵抗感は殆どなく、爽快感もありますが、何か腑に落ちない微妙な感覚です。

 もちろん最高に楽しいのですが、自分の状況が良く分からないのがちょっと悔しい感じかなぁ(笑)。

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写真-6:ブーメランターンに突入

 サードドロップから180度左旋回のブーメランターンに突入します。

 このコースの中では唯一の曲線的な部分ですが、ターン旋回中は座席の回転は無く、このコースの中では最も「普通な部分」と言えそうです。

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写真-7:ブーメランターン後半部分

 とは言え、単なる普通の旋回ではなく、線形に工夫があります。

 レールの角度が少しずつ上がっていき、中間部分を越えたあたりは遠心力よろしく90度以上の角度にもなっいるんですよね。

 東急ドームシティーのサンダードルフィンに似た旋回線形ですが、線路の上を走っている感覚が無く、むしろ空を飛んでいると言っても良いくらいの状況なので、旋回の開放感が半端なく気持ち良いですね♪♪

 その後、乗り場の横をかすめるようにドロップしますが、最下部が地面スレスレでインバーテッドコースターのように下にレールが無いため、ちょっとドキっとします。

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写真-8:上り勾配から180度捻り&座席半回転

 続いて上り勾配からドロップとなりますが、頂点を中心に前後区間で180度レールが捻られており、更に座席が後ろに半回転するため、ドロップの段階では座席が後ろ向きになります。

 先の360度回転&座席1回転は連続した動きなので、座席が後ろ向きになるのが一瞬という感じですが、今度はこの状態が維持されます。

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写真-9:後ろ向きのまま快走!!

 そして後ろ向きのままドロップから上り勾配になり、アウトサイドレイブンターンに突入します。

 後ろ向きで進むので感覚が麻痺している部分もありましょうが、結構な速度で進んでおり、この先のコースが見えない不安からドキドキ感が増す感じでしょうか。

 上った先にはドロップがあるんだろうな的な事は考えますが、ただのドロップじゃなかったという・・・

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写真-10:アウトサイドレイブンターンに突入!!

 ファーストドロップ直後はレールの内側を車両が進むインサイドですが、こんどはアウトサイドであります。

 後ろ向きで上り勾配を進み、その段階から座席がやや下向きに回転し、レイブンターン突入部分で下向きでドロップ(ターンというのかな)します。

 さほど落下高さがあるわけではないので、恐さは殆どなく、座席の回転の妙もあるのでしょうが、ファーストドロップ同様直前で上に引っ張られてからドロップするような感覚で、味のある落下感が得られる部分と言えましょうか。

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写真-12:ブレーキゾーン手前で180度回転

 アウトサイドレイブンターンを過ぎると若干の上り勾配になり、ちょっと強引な線路の曲がり方でブレーキゾーンになります。

 その際、本当にギリギリのタイミングで180度回転し、更に座席が半回転するから最後までビックリさせられます。

 おまけで座席が下に回転して、「うげ」ってなったところでブレーキがかかり終了です!!

 興奮、興奮、大興奮の状態で乗り場手前に移動しますが、もう一編成が出発しないので手前で待たされるのは気を落ち着ける間合という感じもありますが、興奮したまま車両から降りたい気も若干あるかな?といった感じ。

 まぁ、1編成のみ運行されても困る(待ち時間が増えるから)ので、これはこれで良いのでしょう。

 以上です!!

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 やっと乗れた「ええじゃないか」ですが、思っていたよりも爽快感あふれるコースターでした。

 正直なところ、乗るまでは「正統派のコースターではない」という外見的な印象から、座席回転等何かしらのギミックで爽快感が多少なりとも削がれるのではないかと思っていました。

 実際に乗ってみたら、乗り心地もよく、座席回転も心地よく、綿密に計算されたであろう見事なコース設計から得られる連続する刺激にただただ興奮していた感じでした。

 こりゃ好みはあっても間違いなく国内ベスト3には入ろうかという存在になり得そうです。

 後ほど更新しますが、オイラの中ではベスト2に決定!!

 皆さんにも是非とも乗ってもらいたいなと思います。

 見た目で敬遠している方が居たならば、「そんなこと言わず、乗ってみればええじゃないか」と言いたいです(笑)。

◆落下的スリル:★★★★☆(良好)
◆コース的スリル:★★★★★(最高)
◆爽快感:★★★★★(最高)
◆総合満足度:★★★★★(超満足)

 ここまで評価できますね!!