2009年7月31日

2009年7月27日JR縦貫(東京~上野間)線工事調査&分析

090731.jpg

 2009年7月27日に縦貫の工事状況を調査してきました。

 といっても、前回調査と殆ど写真から読み取れる情報が変わらないので、若干の分析をしてみました。

 JR東日本の2008年3月18日のプレス「宇都宮線・高崎・常磐線の東京駅乗り入れ工事の着手について」を参考にしておりますので、そちらの情報も合わせてご覧頂ければ幸いです。

090731_01.jpg
写真-1:秋葉原~御徒町間電留線付近路盤構築状況

 前回と同様でして、軌道敷設はほぼ完了している状況に見えましたが、奥側のほうで若干の作業が行われているようでして、もう少し軌道作業がありそうな状況でした。

 線路防護柵から見た限りでは、元々あった電留線4線への配線は繋がっており、写真-1の渡りを介して、上野駅に進んでいけるようになるみたいです。

 架線等の工事が手付かずですので、切換はもう少し先になろうかと思います。

090731_02.jpg
写真-2:御徒町ホーム付近の状況を望む

 若干の分析という事で、今行っている工事の中身について考えてみたいと思います。

 まずは現地状況ということで、配線略図を作成してみました。

090731_01.gif

 赤の太線が新しいコンクリート構造の路盤の上に直結の軌道が敷設された範囲で、青の太線が一旦軌道が撤去された後、再びバラスト軌道が復旧された範囲です。

 桃色は昼間の調査時に電車が留置されていた場所(同時に4列車というタイミングもありました:過去の調査時の写真を参照願います)であります。

-----

 前回のコメントで、最初に御徒町~秋葉原間にある電留線4線の工事が進められているのは、今現在御徒町と秋葉原に留置している計4列車の置き場所を変えるためであると推測しましたが、手間をかけて切り換える理由には、今回整備している区間が「線路改良区間」であるため、軌道構造を変えるべく、一時的に軌道を完全に撤去しなければならないためであると捉えました。

 「線路改良区間」のソースは、冒頭書きましたJR東日本のプレスなのですが、検索してご覧頂くと分かる通り、線路改良範囲が赤色で示されている部分が、ほぼ秋葉原~上野間の全線であり、一気に総ての軌道を撤去して作り直せば楽なのは明らかですが、実際電留線が使われている状況からして電留機能確保が必須であったと思われ、現実的に軌道構造を一気に改良することは出来なかっただろうと推定されます。

 それなら、部分的に施工を進めるにしても、極力新しい軌道構造で作れば良いじゃないかという疑問が浮かぶ訳です。青のバラスト区間がなぜバラストのままなのか???

 これについては、写真-2のとおり、御徒町駅の秋葉原方は京浜東北線がホームなりに曲線を描いており、電留線部分を京浜東北線に平行に沿わせると、何とか線路が3線引けるような、そんな高架橋上のスペースであることがポイントなのかなと考えます。

 要するに、青の範囲は新しい軌道構造で構築したかったけれど、現行秋葉原まで延びている電留線の線形(分岐含む)を変更できなかったため、やむなく仮線で擦り付けたのではないでしょうか。

-----

 次の切換で電留線4線が使用開始されると、秋葉原と御徒町に留置されている列車を置かなくて済むようになるので、その段階で御徒町のホーム脇の線路が撤去されて、最終線形かつ新しい軌道構造で縦貫の上下線線路が構築されると思われます。

 以上、見たままから推測・分析してみました!!