2010年8月31日

京成押上線2010年7月17日改正ダイヤを分析する!! (2) 日中時下り

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 京成押上線と北総線・京成成田空港線(成田スカイアクセス)の2010年7月17日改正ダイヤの日中時下りについて分析したいと思います。

 日中時ダイヤについては京成本線と同様に、60分サイクルのスカイライナースジと40分サイクルの一般列車スジを融合した120分サイクルになっており、更に成田空港付近の回送運用の関係で多少のスジの揺らぎがあります。

 よって、厳密に分析するのは難しいですが、ここでは押上線系統の40分サイクルベースで捉えたいと思います。

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図:京成押上線・北総線・京成成田空港線(成田スカイアクセス) 日中時ダイヤ下り

 <成田スカイアクセス・北総線区間>

 1.北総線普通について

 従来は60分サイクルに印旛日本医大系統2本、印西牧の原系統1本の計3本が設定されていましたが、改正ダイヤでは、アクセス特急が40分サイクルであることを考慮して、120分サイクルあたりでは印旛日本医大系統4本、印西牧の原系統2本と区間あたり本数は同じですが、印西牧の原行を80分、40分間隔にして、印旛日本医大における乗り継ぎに配慮しています。

 なお、上記では20分間隔ベースの捉え方の表現であって、実際にはスカイライナーの待避有無、アクセス特急の待避有無により、20分前後の運転間隔になっており、以前と比べるとやや分かりにくくなってしまったのは仕方ないところでしょうか。

 上記待避有無による運転間隔のバラつきを無くすため、高砂駅で時間調整をするのがベースになっているのはやや残念なところかもしれません。

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 2.アクセス特急について

 40分サイクルの運転になっており、60分サイクルのスカイライナーとは運転間隔が異なりますが、待避で関係する成田湯川以遠が単線区間という事もあって、上下列車のダイヤ構成上、スカイライナーと絡まない列車も他の列車と同様の所要時間になっています。

 京成本線の特急が成田空港付近のダイヤ制約上、成田で時間調整を行っているのと同様に、アクセス特急もスカイライナー優先ダイヤにおいて、その影響を受けてしまっています。

 特にライナー回送スジが設定されていると、信号場で長時間停車するケースもあるようで、なかなか難しい部分がある感じです(そのあたりのダイヤ制約はまだ詳しく把握していません)。

 高砂~成田空港間は所定列車で49分、回送制約列車で55分の運転ですから、本線特急の同区間の所要時間62~63分と比べれば、やはり所要時間は短いです。

 京成上野までとなると、接続列車が普通であることから、アクセス特急を利用する所要時間的なメリットはほとんどなくなってしまいますが、それは運転区間を京成本線特急と分けていることから、基本的にそういう利用は見込んでいないのでしょうね。

 高いけど速いスカイライナーと、安くてお得な京成本線特急という、元々あった需要は確保しつつ、その中間的な位置づけでアクセス特急と本線系統のシティライナーがあると捉えれば、40分間隔という設定本数は京成の想定そのものなんだろうなと感じた次第です。

 スジを見ても、ここにしか入らないという感じですので、普通と緩急接続できないのが惜しい感じですが、現行の120分サイクルを維持する限りは調整が難しそうですし、しばらくは現行ダイヤで様子見といったところでしょうか。

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 3.スカイライナーについて

 40、20分間隔の60分サイクルになっています。

 総ての列車が最短所要時間を確保しており、回送スジ有無の影響も受けていません。

 これが、今回のダイヤの大前提という事になる訳で、今後この原則を緩和することが無い限りは一般列車のもろもろの制約はなかなか解消できないだろうなという状況です。

 運転形態を変えるとすれば、利用状況によって、一部列車の追加停車をするとか、もしくは40分、20分の変則間隔を30分等間隔にするといった方向性はおそらくあると思いますが、20分サイクル基調の現行ダイヤは実は良く出来ているのではないかな?と、各線のダイヤを作成してみて実感していまして、当面(数年程度?)は現行どおりかなぁという感じはしています。

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 <押上線区間>

 40分サイクルに、優等3本、普通5本というパターンは従来と変わっていません。

 ただ、従来の優等3本のうち1本は急行でしたので、曳船と立石においては1本減という形になっています。

 10分間隔ベース+αというパターンですので、それほど不便になっている訳ではないので、まぁ許容範囲といったところでしょうか。

 北総線の急行も京成線内は快速として運転するなど、いったん急行を廃止したところには何かしらの意味合いがありそうですね!!

 120分サイクルであることに加えて、おそらく運用調整が絡んでいると思いますが、京急線方面からの青砥行、高砂行のパターンはよく分かりません。

 もう少し青砥行が多いイメージを予想していましたが、思ったより高砂行が多かったなというのが率直な印象です。

 日中時下りについては以上です!!