2012年10月21日

京急線ダイヤ改正初日に色々見ました!!

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 今日は久しぶりにフリーを頂きまして、京急線のダイヤ改正初日の状況をチェックしました。

 ダイヤチェックやら下り線高架化に伴う施設状況調査やら利用状況チェックやら、色々やりましたので、例によって順次報告することとし、今日は一日の流れと特に注目していた部分について示したいと思います!!

 以下、コメントです。

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写真-1:品川駅の下り時刻表(全列車版)

 品川駅から京急線に乗ります!!

 まずは、ホームで時刻表をチェックします。

 エアポート快特の種別色が緑色から京成のアクセス特急と同様の橙色になりましたが、文字色としては薄めという事もあってか、橙地に白文字という表記になりました。

 他列車と異なる表記のため、目立ちますね!!

 日中時は快特ばかりという印象ですが、毎時9本ある普通も同様に目立ちます。

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写真-2:品川駅の下り時刻表(羽田空港系統版)

 こちらは羽田空港系統の列車のみ示している時刻表です。

 朝ラッシュ時7時台に8本設定されている部分が、増発された時間帯でして、パンフによると7:35~8:33の間に9本設定されている部分をして、6本から9本に3本増発という見方になるようです。

 このあたりは数字のマジックで、9本といっても6~7分に1本という感じではないですね。

 早朝・深夜帯を除けば、ほぼ毎時6本体制になっており、ラッシュ時ダイヤが無い土休日の等間隔ぶりはなかなか素敵な感じです。

 元々都営線からの系統という事もあり、品川発はおおむね等間隔ではありましたが、今回のダイヤで日中時間帯は快特ベースになった事で、速達感が感じられます。

 まぁそこが正に今回の改正の狙いといったところでしょうね!!

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 さて、普通に乗り込みました。

 平和島~六郷土手間の下り線高架化区間の前面展望を動画に収めたく、じっくり撮影するには普通だろうという事で狙い乗車です。

 平和島までは特にすることも無かったので、普通スジのチェックをすることにしました。

 <品川~平和島間の普通:品川12:59発列車スジチェック>

 品川 12:59:07発
 北品 13:00:34着/00:56発(22秒停車)
 新馬 13:01:54着/02:07発(13秒停車)
 青物 13:03:10着/03:35発(25秒停車)
 鮫洲 13:04:39着/06:48発(2分9秒停車) ◆快特13:06:05通過
 立会 13:08:03着/08:17発(14秒停車)
 大森 13:09:38着/09:57発(19秒停車)
 平和 13:11:26着

 まぁそのまんまですが、品川~鮫洲間は5分30秒、鮫洲~平和島間は4分40秒といったところですね。

 停車駅の割に所用時間が短いよなぁと感心してしまうのですが、停車時間が短いところに理由があるのでしょうね!!

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動画:京急本線平和島~六郷土手間、空港線大鳥居~京急蒲田間切換区間前面展望

 いよいよ高架化された区間を体験します(便宜上後で乗った空港線区間もコメントします)。

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 <平和島方切換口付近状況>

 副本線から本線に合流する分岐の先で徐行がかかっているようですね。

 その先で線路が右側にシフトされているので、すでに切換口の区間になっているという事ですな。

 上り線に沿った線形という事で、違和感の無い曲線区間を通過していきます。

 従来線のアプローチ脇に道床を盛っているのが分かりますね。

 旧線側の柵が設けられている区間まで既に旧線が無くなっているため、もはや面影を忘れてしまいそうな感じでしょうか。

 切換口は仮線でありS字カーブになっていますが、今後本設整備されると旧線程度の線形に戻ることになりそうです。

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 <梅屋敷~雑色間重層高架区間状況>

 梅屋敷を過ぎて、いよいよ未体験ゾーンの重層高架区間に突入します!!

 上りアプローチを進んでいき、上り線と1層分の高低差が出来た2:40付近から重層区間になります。

 曲線区間を進みながら、下層の上り線の線路と上から見て位置が重なる形になり、京急蒲田駅に到着となります。

 京急蒲田駅は上層で上家のデザインが下層の2Fとは異なり、明るい印象です。

 駅を出発して待避線、空港線からの分岐合流後、重層区間からアプローチに至るため、やや左に曲がり、3:50頃で上下線の位置がずれ、ここから下り勾配となります。

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 <六郷土手方切換口付近状況>

 平和島方と異なり、直線的なアプローチ区間になっており、約1線分山側に暫定で設置したような線形になっています。

 効果区間の末端部において、電架柱構造が本設になっている5:25付近から先が仮設区間という事になろうかと思います。

 アプローチ下部の切換口は元々曲線区間という事もあり、S字の線形ですね。

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 <空港線大鳥居~京急蒲田間状況>

 空港線の新設区間を体験するため、空港方面から横浜方面に向かう列車であるエアポート急行に乗りました。

 糀谷駅手前のアプローチ付近の切換口については、本設線が綺麗な線形になるように仮線の線形を組んでいたこともあり、切換が完了して本来の線形になったなぁというのが率直な印象。

 糀谷の京急蒲田方にあるシーサスを抜けて3Fホームに向けてのアプローチまで直線区間なのが見ていて気持ちいいところですね。

 京急蒲田駅が配線上細長い駅になり、空港線の合流部がちょうど駅中間位置という事もあり、駅に向かって突進していく感じはなかなか趣があります!!

 重層部分は相当高い位置を走る形になり、景色も従来線とは大きく異なりますね♪♪

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 さて、新設高架区間体験後、京急川崎に到着しました。

 ここで確認したい事は2点。

 1.京急蒲田系統の普通の回送ダイヤ状況
 2.新ダイヤの利用状況

 一つ一つ確認していきましょう。

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写真-3:回送列車の留置線待機状況

 新ダイヤで日中時間帯に品川~京急蒲田間の普通列車が設定されましたが、京急蒲田の配線上同駅で折り返すことは出来ないので、直近の京急川崎で折り返すだろうことは容易に予想できました。

 ただ京急川崎の配線上やりくりの考え方が幾つかあるので、それを現地確認した次第ですが、結論から言うと、以前のダイヤで快特の後ろに増結する空港からの直通列車のルートで起点方にある電留線に入線し、その後上り本線に入線して折り返しという運用であることを現地確認しました。

 回送運用の流れを示すと、

 ◆京急蒲田2番線着(13:32着)
 ◆快特・エアポート急行発車後川崎へ回送(13:37発/推定)
 ◆京急川崎起点方の留置線着(13:43:10着/現地実測)
 ◆京急川崎留置線から6番線に出発(13:52:55発/現地実測)
 ◆京急川崎6番線到着(13:53:25着/現地実測)
 ◆京急川崎6番線から京急蒲田へ回送(13:53:57発/現地実測)
 ◆京急蒲田5番線着(13:57着/推定)
 ◆京急蒲田5番線発(14:06発)

 だいたいこんな感じかなと思います。

 上下ダイヤの隙間を縫って回送するため、川崎の留置線、蒲田5番線で10分近く在線しており、回送に要する時間は34分も要しています。

 このような手間をかけて運行しているので、なかなか大変だなぁとは感じるものの、空港系統快特化のバーターだと捉えるとまぁ仕方ないのかなといった感じです。

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 続いて京急川崎における上下列車の利用状況調査です!!

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図-1:京急川崎駅利用状況データ(上下列車1サイクル) 13時台

 上下とも快特の利用率が高く、エアポート急行、普通の利用率はそこそこという従前のダイヤと同様の傾向のようです。

 利用率の高い快特について、A快特とSH快特の利用率が同等になっており、輸送力も立ち客少々であること、編成中のバラつきも殆ど無いことから、京急川崎においては良い感じと言えましょう。

 利用の多い横浜口の終点方でエアポート急行と普通の利用率がある程度上がっていて、快特の立客もある程度の範囲に収まっていれば良いと思うのですが、どんな感じかなぁ・・・(そのうち調査します)。

 下りの普通の利用率が上りに対して高いのが目立ちますが、北品川から京急蒲田まで緩急接続が無く快特に乗り換えられず、京急蒲田で空港線方面の快特の接続を受けることもあり、京急川崎着段階ではある程度利用が集まるのかなと考えます。

 ほぼ10分サイクルになったことにより、利用傾向は明確になった模様です!!

 エアポート快特が絡む場合の違いは見出せませんでしたが、おそらくさほど影響は無いものと思います。

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 続いて京急蒲田駅に移動!!

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写真-4:京急蒲田駅のLED案内板

 種別欄の左側に謎のブランクゾーンがあった、京急蒲田駅のLED案内板ですが、待避線使用開始に伴い、正式な表示になった模様です。

 答えは「のりば」でした。

 京急蒲田始発の普通が少々離れた5番線を使用するため、この案内が必要という事ですね。

 空港系統の快特も増えましたし、4、5、6番線の表示は確かに必要なところかもなぁといったところでしょうか。

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写真-5:糀谷駅で利用状況をチェック!!

 施設調査もこなしつつ、糀谷駅で利用状況を1サイクル見ることにしました。

 快特系統を品川方面、エアポート急行を横浜方面に固定し、1:1の比率で運行する形になりましたが、利用バランスは如何に??

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図-2:糀谷駅利用状況データ(上下列車1サイクル) 14時台

 時間帯の関係もあるのでしょうが、羽田空港方面は快特系統がやや利用が多く、京急蒲田方面はエアポート急行の利用がやや多い状況でした。

 比較的バランスは良く、1:1の品川、横浜方面設定はなかなか良い感じだなぁというのが率直な印象です。

 旧ダイヤにおいてエアポート快特は品川~空港間無停車という事もあり利用率が低いイメージがあるかもしれませんが、実のところ日中時間帯でも座席数に対して8割方は埋まっていて、本線系統快特の立客少々という状況には及ばないものの、それなりに利用されていました。

 よって10分間隔に快特系統が設定されてもある程度の利用率にはなるものと思いました。

 快特であれば京急蒲田からの利用も見込める訳ですが、編成中の利用傾向を見ると品川発段階の傾向に近く、京急蒲田から空港系統の快特を利用するケースとして、上り快特から空港線方面に乗り換える形も想定できますが、比率の上では大きくないのかなという感じです。

 横浜方面からだとエアポート急行利用もありますし、まぁこんな感じかなといったところです。

 上り方面のエアポート快特と快特の差もあまりないですし、種別の違いはさておき品川方面の快特10分間隔はまぁ妥当なところかもしれません。

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写真-6:京急蒲田駅2番線ホーム状況

 続いて再び京急蒲田駅に移動し、使用開始された3Fの状況と、2Fの5番線の状況をしばらく観察していました。

 優等待避線たる2番線と5番線は切欠き形状のホームという事で、東武北千住に昔あったような補助ホーム的使用をするのかと勝手に想像していたため、2番線・5番線に停車する列車が3・6番線ホームをスルーする形になるとは想像しておらず、現地で使用実態を知り、ちょっとだけ驚きました。

 まぁ、これが普通かという事でもある訳ですが・・・

 日中時間帯に2・5番線を使用するのは京急蒲田発着系統の普通ですが、京急蒲田駅止りの普通から時刻表上2分後の快特への接続が施設状況からすると少々タイトかなぁという印象を受けました。

 ダイヤ改正初日で切換口の徐行もあり、全体的に列車が遅延傾向になっていたことや、利用者も不慣れということも相まっているという点はあるにせよ、実質1分少々では厳しいかもしれません。

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写真-7:京急蒲田止り列車から快特への乗換状況

 停止位置が直近車両同士で数両分程度離れているため、乗る位置によっては相当歩く形になりますね。

 日中時の京急蒲田発着系統は4両編成なので、ある程度の範囲には収まると思いますが、このあたりは今後案内で対応するのか、運用も変えてくるのか、気になるところではあります。

 北品川~梅屋敷間は来た普通に乗るしか選択肢が無いため、京急蒲田行でも乗る流れのようで、下り列車はそこそこ利用率も高かったため、なんとなく引っかかる状況といった感じでした。

 まぁ初日なので、再度状況を確認したいかな・・・

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写真-8:完成した重層部分を観察

 京急蒲田駅構内の施設をチェックした後、改札外の状況をチェックすることにしました。

 踏切が無くなった状況、重層高架が観たくなり、いつもの歩道橋に移動した際、電車の音がしたので高架橋のほうを見ると、赤い電車が上下列車同時に道路交差部を通過していました。

 ダイヤ上、こういうタイミングで列車がすれ違うのですね!!

 赤い列車は高架に映えますな♪♪

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写真-9:京急蒲田駅改札口付近状況

 詳しくは後日報告しますが、改札口が切り替えられた京急蒲田駅は随分と印象が変わりました。

 切換の関係上暫定状態ではあるものの、ある程度最終形に持っていけたことで、利便性は維持されたものと思います。

 列車運行の面では最終形でも、工事的にはまだまだこれからという事で、施設フリークとしては今後も継続的にチェックしていきたいと思います!!

 初日の取り急ぎの報告は以上です。