2013年3月19日

東武東上線2013年3月16日改正ダイヤを分析する!!

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 東武東上線の2013年3月16日改正ダイヤについて、東武東上線時刻表を元に時間帯別ダイヤグラムを作成したので、分析をしたいと思います。

 以下、コメントです!!

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図-1:朝ラッシュ時ダイヤ

 朝ラッシュ時について、池袋着7:30~8:30の1時間で見ると、準急1本が急行に格上げ(池袋着8:15)され、概ね15分サイクルに急行、通勤急行、準急が1ほんずつ設定されるすっきりしたパターンとなりました。

 準急を急行化しても成増~池袋間の緩急比率は変わっていないため、全体的な本数構成は変わりませんが、一部区間で運転本数の見直しが行われているようですね。

 上記1時間帯(優等列車基準)で具体的に見てみると、

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 <小川町~森林公園間:増減なし>

 旧ダイヤ:6本(急行2本、通勤急行1本、準急1本)
 新ダイヤ:6本(急行2本、通勤急行2本、準急2本)

 <森林公園~川越市間:▲3本>

 旧ダイヤ:19本(急行3本、通勤急行4本、準急5本、有直普通4本、副直普通3本)
 新ダイヤ:16本(急行4本、通勤急行4本、準急3本、有直普通3本、副直普通2本)

 <川越市~志木間:増減なし>

 旧ダイヤ:23本(急行3本、通勤急行4本、準急5本、普通1本、有直普通6本、副直普通4本)
 旧ダイヤ:23本(急行4本、通勤急行4本、準急4本、普通2本、有直普通6本、副直普通3本)

 <志木~和光市間:増減なし>

 旧ダイヤ:30本(急行3本、通勤急行4本、準急5本、普通6本、有直普通6本、副直普通6本)
 新ダイヤ:30本(急行3本、通勤急行4本、準急5本、普通7本、有直普通6本、副直普通5本)

 <和光市~成増間:▲1本>

 旧ダイヤ:19本(急行3本、通勤急行4本、準急5本、普通7本)
 新ダイヤ:18本(急行4本、通勤急行4本、準急4本、普通6本)

 <成増~池袋間:増減無し>

 旧ダイヤ:24本(急行3本、通勤急行4本、準急5本、普通12本)
 新ダイヤ:24本(急行4本、通勤急行4本、準急4本、普通12本)

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 となっており、森林公園~川越市間の本数減が目立ちます。

 準急を急行に置き換える事が出来たことから見て、全体的な混雑率は緩和傾向にあるものと思われ、副都心線関係の運用調整、細かい時間帯別の適正本数精査の結果でしょう。

 川越市からは同本数になっており、区間ごとの利用状況は踏まえているものと思います。

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 他に感じた点としては、15分サイクル中の急行、通勤急行、準急のスジ設定でしょうか。

 当然ながら急行が最も停車駅が少なく、スジが立つ訳ですが、池袋口の5分等間隔(多少前後していますが)を維持するため、各所で時間調整がなされています。

 急行は池袋口がやや寝ていて、通勤急行は複々線区間のスジが従来ダイヤより立ち、準急は池袋口が立っているため、川越市~池袋間で見てもさして所要時間の差がありません。

 よって、利用状況もある程度似た形になるのかなぁといった印象です。

 このあたりは従来ダイヤでも見られた調整なので、経験則的な設定かなぁと思います。

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図-2:日中時ダイヤ

 日中時ダイヤは快速新設、30分サイクル化と大きな動きがありました。

 従来のダイヤがメトロ線の30分サイクルに合わせることなく60分サイクルのパターンであったため、サイクル合わせより東上線内の輸送形態に沿ったパターンを優先していたのかなぁと思っていたところでしたが、今回サイクルを副都心線に合わせました。

 メトロ直通系統の本数を減らし、志木折り返しを無くすなど運用調整を和光市に担わせる形になっているあたり、運用調整の結果という感じがしないでもありません。

 他路線とのダイヤ調整をした結果定まった、メトロ急行~東横MM特急スジを基準として、ほぼ等間隔に有楽町線系統直通を設定し、これに合わせて東上線内の急行スジを設定したような印象です。

 従来ダイヤでは急行は毎時5本ありましたので、和光市~志木間の本数整理によるリソース捻出で快速を設定し、全体の利便性を図ったという感じでしょうか。

 快速の池袋発時刻を00、30としている所は分かりやすさという面もありますし、この結果和光市~川越市間の各駅停車列車の等間隔化が図れているのは上手い設定かなと思います。

 急行との続行設定の勿体なさは若干あるものの、急行の15分間隔は前述メトロ直通系統との兼ね合いから維持する必要があったものと思われ、遠距離区間においては快速もしくは急行が越生線接続という形で考えると、妥当なところかなとは思います。

 越生線の15分等間隔、小川町~寄居間の区間運転が30分等間隔になっており、全体的なパターンとしては相当スッキリしたのではないかと思います。

 なお、30分サイクルと書きましたが、急行は小川町行1本、森林公園行3本であるため、厳密には60分サイクルです!!

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図-3:夕ラッシュ時ダイヤ

 夕ラッシュ時ダイヤについては、池袋発18:00~19:00の1時間基準で見ると、以下の変更点が挙げられます。

 ・00発のTJライナーが森林公園行から小川町行に延長運転
 ・準急の池袋発車時刻を若干調整、上記TJライナー運転区間変更に伴い一部行先変更
 ・池袋発普通1本を志木行から成増行に変更
 ・メトロ直通系統のうち志木以遠まで走る列車は有楽町線系統に統一

 基本的なパターンは変わっていませんので、リソース割り振り変更といった印象です。

 副都心線系統の直通列車が志木までしか走らなくなった事が有楽町線系統との利用状況を踏まえた変更なのか、運用調整の面で近距離で閉じたかったのかは判断しがたいところですが、他時間帯を含めて捉えると、どちらかというと運用調整の意味合いのほうかなぁといった感じでしょうか。

 準急の時刻調整は前後移動が一致していないため、急行からのシフトを狙うというよりは、池袋の折り返し間合調整といった感じかなと思います。

 比較的混んでいた急行(03発)、準急(旧08、新09発)のケアーをする形にはなっていないようですが、混雑率が高すぎるという訳ではないので、全体のバランスを見て設定したという事になりましょうか。

 以上です!!