2013年4月 9日

2013年3月29日小田急線地下化施設調査(4) 下北沢B2階編

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 2013年3月29日に小田急線の地下化した3駅(東北沢、下北沢、世田谷代田)の施設調査をしましたので、複数回に分けて報告したいと思います。

 その(4)として下北沢駅のB2階の状況です。

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写真-1:起点方状況(起点方を望む)

 今回使用開始したB2階施設は、ホーム階と地上階をアクセスするための中間施設となります。

 ホーム階は本設位置、地上階は旧地上施設があるため仮設位置に昇降設備を設けており、これらを繋ぐ連絡通路の機能を有しています。

 写真-1で分かる通り、最終的には緩行線ホームとなる部分に相当し、上り線部分を仮のコンコースとして使用し、ホーム側に位置するホーム階との昇降設備と、トンネル外側部分に設けた地上階との昇降設備とを極力最短距離で結ぶ形を目指したようです。

 しかし、実際には両施設は位置的に離れており、若干のB2階移動が伴う形になっています。

 そこに最短経路が混雑するであろう懸念がある訳で、それは小田急も分かっていて周知や掲示や実際の誘導案内等に配慮しているというのが実情かと思います。

 ホーム階との昇降設備配置は起点方よりエレベーター、エスカレーター2基(上下)、階段、エスカレーター1基(上り)+階段、地上階との昇降設備配置は起点方より階段、エスカレーター1基(下り)+階段、エスカレーター2基(上り)となっており、ホーム階から地上階への流動と地上階からホーム階への流動が交錯しない形になっている事が分かりますので、利用客の認識に委ねるところもありましょう。

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 写真-1はコンコース起点方端部付近の状況です。

 アングル上撮影できませんでしたが、左側に地上階からの階段が配置されています。

 右側のガラスはエレベーターの内未使用になっている箇所です。

 右奥にホーム階側に移動できそうな階段らしきものがあり、仕上げもなされていますが柵で仕切られています。

 工事用の移動経路なのか、今後状況を見て追加使用開始する施設なのか、ちょっと分かりませんが、追加施設だとすれば、まったく起点方に昇降設備が無い状況ですので利便性は高まりそう。

 ゆえに初期から使用開始できなかったと捉えるのは穿った見方かなぁ・・・

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写真-2:B2階コンコース全景(終点方を望む)

 写真-1の付近から反対側終点方を見たコンコース全景の状況です。

 左側がガラス部分がエレベーター部分(手前未使用、奥使用)で、その先にエスカレーター上下が配置されています。

 このエスカレーターから見て直近の地上階への移動経路が階段と下り専用エスカレーターのため、壁面に上り専用エスカレーターが終点方にある旨のオレンジ色の掲示が何か所もされている状況です。

 S文字クランク移動は感覚的に慣れないため、誘導員の方の誘導で成り立たせているような雰囲気でした(まだ切換から数日ですしね・・・)。

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写真-3:地上階とを結ぶエレベーター、下りエスカ、階段

 地上階への施設は仮設であり、トンネル函体の外側に構築する必要があるため、側壁の開口は必要最低限で視覚的に見づらい点があるのは仕方ないところでしょう。

 エレベーターは階段と下りエスカレーターの踊り場先に設置されていますが、このあたりもスペース的な条件と構造的な理屈から決定したかのようです。

 ホーム階からのエレベーター出口とは近く、最短経路で移動できるのは配慮されているなぁと感じた次第です(写真手前側がホーム階へのエレベーター位置)。

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写真-4:地上階とを結ぶ上りエスカ2基

 地上階への上りエスカ2基の状況です。

 右側壁面の掲示は前述の上り専用エスカレーターがある旨の掲示です。

 S字クランクしてこのエスカレーターに至る利用ルートが認識されれば、主流動は固まる感じといったところでしょうか。

 2基とも上り運用なのは、前述のエスカレーター1基分のみならず、終点方の階段やエスカからの利用を見込んでいるためと思われ、それでもキャパ的には一部起点方の階段にシフトする事を見込むくらいの計算になりそうです。

 実際のところ、階段のほうが最短経路にはなるので、エスカ待ちを嫌う人は階段を使いそうではあります。

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写真-5:ホーム階とを結ぶエレベーター

 あとはホーム階への昇降施設を順に確認していきましょう。

 まずはエレベーターです。

 22人乗りのタイプになっていまして、2基並んで設置する関係から通り抜けタイプではありません。

 ちなみに仮設のエレベーターはスペース的に厳しかったのか規模は小さいようです。

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写真-6:ホーム階とを結ぶエスカレーター2基

 ホーム中間に位置しており、おそらくもっとも利用されると思われるエスカレーター(上下各1基)です。

 本設のため、柵の仕様はガラスを使用した最終形になっていますね。

 前方の仮囲いは地上階に直接つながるエスカレーターが構築される部分です。

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写真-7:ホーム階とを結ぶ仮階段

 今回の暫定状況対応のため仮に構築された階段です。

 前述のエスカレーター付近が混雑するため、位置的に近いこの階段は地上への上り専用エスカレーターに近いこともあって、ラッシュ時等の利用頻度は高そうです。

 この階段が仮という事もありますし、周囲に本設工事に向けた仮囲いが並んでいることもあって、あくまで暫定というか軸得な雰囲気であります。

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写真-8:ホーム階とを結ぶエスカ、階段

 コンコース終点方端部のエスカ(上り)と階段の状況です。

 こちらは本設の整備となっており、高欄な仕切り壁等が最終形で整備されているのが分かります。

 ホーム階でエスカと階段が横並びになるように配置する事を優先しているため、踊り場がある分階段が手前になっています。

 その(5)に続きます!!