2017年3月 9日

2017年3月6日西鉄日中時利用状況調査

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 2017年3月6日に薬院、大橋、西鉄二日市、西鉄久留米にて日中時の利用状況調査をしましたので、報告します。

 以下、コメントです。

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図:西鉄天神大牟田線日中時利用状況データ(薬院・大橋・二日市・久留米)

 特急が大橋駅に停車することになりましたが、現状はどうかという事で、4箇所にて上下列車の利用状況データを取得しました。

 同時間帯に取得する形では無いので、ボリュームで純粋な比較は出来ませんが、概ね・・・という事でご容赦ください。

 どちらかというとサイクル中のバランスはどうか?という観点で確認していきたいと思います。

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 <全体のバランスについて>

 以下に優等列車のサイクル中の分担率を示しました。

 薬院が60%、大橋が65%、西鉄二日市が80%前後、西鉄久留米が80%という状況です。

 上部グラフで分かるとおり、西鉄二日市の段階で相当利用は少なくなっているため、優等の分担率が高まっているといっても優等自体の混雑は福岡口に比べて減っており、優等だけ混んでいくという訳ではありません。

 しかし、その分担率を特急と急行を分けて捉えると、簡単に言えば特急だけが混んでいるという事になりましょうか。

 全体のバランスを端的に言うと、特急自体の利用が緩やかに大牟田に向かって減っていくのに対して、急行と普通は近距離区間で急激に減っていくという感じかと思います。

 特急の大橋停車はその利用率の高い特急をより高める要素になるものの、上りでは特急より混む急行があるなど、優等全体のバランスを見た場合に是正の流れに繋がるものと思われ、停車自体に目的を持った施策のようなので、混雑面については許容できる状況には収まるだろうことから方向性としては納得できると捉えています。

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 <緩急比率とパターンについて>

 福岡口では緩急比率が1:1のパターンになっていますが、分担率を見ると4:6となっており、編成長の違いを踏まえると本数比率の1:1という設定は適切なパターンであると感じます。

 その中において特急と急行の停車駅の違いが特に上りにおいて顕著に利用率に出るのは、下りは西鉄福岡(天神)が始発駅のため、大半が座れるボリュームであることもあって着席思考調整が入るのかなと考えます。

 特急が薬院・西鉄二日市間を通過する意図として中・長距離を担う列車であることから近距離区間と切り離すという形は当然のように感じますが、その中・長距離におけるボリューム感と近距離区間の停車駅差による利用バランスが崩れるボリューム感を比較すると近距離区間を是正する舵きりをするというのも頷けるかなとは感じます。

 大橋駅の停車がなされる形になることで、春日原と下大利の差はあれど緩急接続関係が一定化することでパターンとしてみると是正される部分が大きいです。

 そのあたりが利用面でどういう形で変化するかが注目したい点になりますね。

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 <ダイヤ改正に向けて>

 今回は大橋停車という特急施策のあり方を変える一つの変化点になりますが、連立工事の進展や更なる路線全体の利用形態の変化が特急のあり方を変えるトリガーにもなりそうです。

 そのあたりは正直今の段階では読み取れませんが、新ダイヤや利用状況を今後も可能な限り確認していきたいと思います。