No.15 東京メトロ半蔵門線大手町駅 夕ラッシュ時上下(18:29~19:29)

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【調査条件】
 ・平成18年2月28日(火)
 ・大手町駅押上方にて約60分間、下り発車時・上り到着時の混雑を定点観測 ※上下は東武線方面基準
 ・運行状況はほぼ正常

【調査目的】
 ・3月18日のダイヤ改正で東武線直通が毎時4本から6本に増発されるため、新旧ダイヤ比較をすべく、現行状況のデータを得る。
 ・併せて東急線方面の状況も探る。

【調査結果の要点】
 ・押上方面は東武線直通が最も利用率が高いが、押上行も東武直通6割程度の利用率になっており、東武線方面利用の比率は大手町の段階ではまだ高くない。
 ・押上方面の清澄白河行が押上行の半数程度の利用率となっている事から、清澄白河までで約半数が下車する。
 ・渋谷方面は急行の利用率が高く立ち客も出ている、清澄白河発の利用率が3駅集客の割に高いことから、清澄白河~三越前間の乗車が多いことが分かる。

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【考察】

 通勤準急は利用率が最も高い列車ですが、東武線直通で混んでいるからと言って押上までの利用者が通勤準急を敬遠するとはあまり考えられませんし、大手町の段階では半蔵門線内利用客も集客していると考えられます。その比率は15分サイクル中の他3列車の利用率を見ると、だいたい半分くらいだと考えられ、東武直通狙いはまだ少ないという事が推察されます。

 No.14の調査で錦糸町発段階では平均960pになっている事から考えると、通勤準急が東武線直通として集客しているのは三越前~住吉間ではないかと考えられます。よってダイヤ改正で東武線直通が6本になっても、大手町の段階ではそれほど混雑の変化は見られないと思います。

 通勤準急以外に目を向けてみると、押上・曳舟方面は等間隔の運転なので、前列車間隔で利用率が決まると捉えると、清澄白河行と後続の押上行の利用客を足して2で割ると、その後の押上行の利用率に一致することから、清澄白河までの利用は住吉以遠以遠に対して半数程度あることが推測できます。

 上記2点から、大手町~錦糸町間は利用(乗降)の動きが大きい区間であることが推察されます。いずれ調査してみたいところです!!

 渋谷・中央林間方面については、急行は立ち客が居る程度(平均89.2p)、各停は東武線からの直通、押上発は座席が埋まる程度(平均76.2p)、清澄白河発はやや座席に空席がある程度(平均59.4p)となっており、調査時間帯の5サイクルのバランスが一定であることから、東急線内の種別、始発駅で利用率が決まっている状況と言えます。思ったより清澄白河発の利用率が高く、清澄白河、水天宮前、三越前の乗車が大きいことが推察されます。

 急行の後続が清澄白河発で大手町着の段階で空席が有りますから、着席しようと思えば狙うことが出来るのに埋まっていない所を見ると、急行が人気であるという見方と半蔵門線内の利用で数駅で下車するからわざわざ1本待たないという見方が出来るかと思います。大手町の段階ではやや後者の理由が大きいかなと思えますが、急行が最も編成全体の混雑率が均等化されており、狙い乗車も捨て切れません。渋谷方面を見て各駅の乗降を見てみれば答えが出てきそうですが・・・

【まとめ】

 調査結果の要点として冒頭に書いた事がまとめとなりますが、この調査で東武線方面、東急線方面両方の流動傾向から、三越前~錦糸町あたりの乗降が結構ありそうである感触を得たことが大きかったです。いずれ清澄白河や住吉で調査をしてみたいと思います。