No.26 東武伊勢崎線曳舟駅 夕ラッシュ時下り(18:50~19:50)

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【調査条件】
 ・平成18年4月13日(木)
 ・曳舟駅浅草・押上方にて60分間、到着時の混雑を定点観測
 ・運行状況はほぼ正常

【調査目的】
 ・3月18日のダイヤ改正で半蔵門線直通が毎時4本から6本に増発されたため、新旧ダイヤ比較をすべくダイヤ改正後の状況データを得る。

【調査結果の要点】
 ・浅草系統と押上系統の輸送比率は38:62(改正前48:52)であり、押上系統の利用が明確に伸びている。
 ・浅草発区間急行はほぼ10分等間隔なので利用率が一定。直前に普通が挿入されると若干緩和される。
 ・押上系統急行もほぼ10分間隔なので、利用率が一定である。

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【考察】

 旧ダイヤ調査時に、毎時6本クラスになれば利用ルートを半蔵門線経由に変更をする人が増えそうであると予測しましたが、実際調査してみて、いきなりのシフトぶりに驚いています。旧ダイヤではバランス上、押上系統の輸送力が足りない状況でしたが、輸送力の見直しにより、混雑率はほぼ均等になりました。

 いずれも立ち客が少々出る程度ですから、曳舟で見た限りは輸送力的には適切な所かと思います。浅草系統のみ見てみると、従来は準急と普通を含めてほぼ等間隔に8本設定されていたため、準急ほど集客しないにせよ普通もそれなりに乗っていたのですが、新ダイヤでは区間急行が等間隔で、普通は追加挿入される形になったため、利用率が低くなってしまいました。

 普通を挿入するという意図は、夕ラッシュ時は特急が15分サイクル、急行・区間急行が10分サイクルと異なるため、追い越しの有無により曳舟から区間急行が10分サイクルを維持出来ず最大13分運転間隔が開いてしまう部分に対するフォローなのですが、挿入されないパターンも存在する訳ですから、必ずしも必要無いとも言えます。

 この解決方法としては、浅草発15、45分発のりょうもうを10分サイクルにあわせて10、40分発にする方法や、13分運転間隔が開いてしまう区間急行を8両にする方法など考えられます。

 他の区間も含めて検討していかなければならないと思いますが、これまでの調査から6両優等が北千住以遠で混む事が分かっているので、浅草発が減った事も含めて、8両をうまく設定出来れば、それが望ましいのではないかと感じています。

【まとめ】

 新ダイヤになり、浅草系統と押上系統の利用率バランスは改善されました。押上系統が毎時6本化された事により、半蔵門線ルート利用者が今後もう少し増えていくと思われます。