No.33 東急東横線中目黒駅 朝ラッシュ時上り(7:44~8:44)

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【調査条件】
 ・平成18年7月13日(木)
 ・中目黒駅横浜方にて60分間、到着時の混雑を定点観測
 ・運行状況はほぼ正常

【調査目的】
 ・7/18の女性専用車位置変更による混雑傾向の変化を探るべく、変更前状態を確認する。

【調査結果の要点】
 ・通勤特急は平均190%・急行は平均200%の混雑率で、急行のほうが混雑している。
 ・優等の混雑は1、3両目が最も高く、8両目に向かって減少するが、6両目が弱冷房車なので最も空いている
 ・各駅停車も編成における混雑傾向は優等と同様であり、弱冷房車の6両目が最も空いている。
 ・日比谷線直通は渋谷に行かないため、他の列車と混雑傾向が異なり、編成全体の混雑がほぼ同等である。

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【考察】

 全体の混雑率ですが、調査日は若干利用客が減っている時期であり、通常の混雑時期に比べると空いている状況ではあります。

 No.05の調査結果と比較して頂ければ分かりますが、優等は後部車両、各駅停車は全体的に混雑率が下がっています。通常時は優等の混んでいる前方車両に乗れないため、優等の後部車両に乗る人、前方車両に乗りたいため各駅停車に乗る人がいるのでしょう。渋谷の構造を考えると、このような傾向になるのも頷けるかと思います。少しでも便利な位置を利用したいと思っていると推察されます。

 グラフを見て頂いて目立つのが「弱冷房車である6両目の敬遠」ですね。160p程度までなら乗るけれど、それ以上の混雑となると密集率が高まり、出来れば他の列車をという考えを持っている方が居るのかなと推測できます。その敬遠が5両目と7両目にしわ寄せとなって出ているのが急行と各駅停車で、通勤特急は8両目の女性専用車の利用率が編成全体の混雑状況に対して高くなっており、急行と比べると7号車の混雑率が低いことが分かりました。

 通勤特急の女性専用車の利用率が高いことについては、先日の武蔵小杉の調査で急行より混んでいた事から、対渋谷で見た場合、急行よりも早い段階で編成全体が混んでいるため、女性専用車の利用が高くなり、それ以降の停車駅の少なさから入れ替わりが少ないためと分析しています。自由が丘などで調査すれば、もう少し別の見方が出来ると思うので、この点は宿題にしておきたいと思います。

 最混雑列車は8:14着の急行と、8:26着の急行で、いずれもほぼ満員の状態でした。また、ピーク帯の8:14~8:36の優等増発時間帯においては、通勤特急が急行より混雑率が低くなっていることが分かりました。

 通勤特急と急行の混雑率の差については、学芸大学の停車有無の違い、微妙な差ですが自由が丘における前各駅停車との間隔が急行のほうが長いことが理由として挙げられると思います。ただ、この混雑差があるおかげで、日比谷線直通からの渋谷乗換客を受ける通勤特急の発車遅延が軽減されているようで、中目黒~渋谷間の混雑バランスという面では都合が良い状態と言えます。

 7/18から女性専用車の位置が5両目に変更になりますが、今回の調査の限りでは5両目と8両目の混雑を比較した場合、通勤特急の場合はほぼ同等、急行はやや5両目が混んでいる状態ですので、全体的に混んでいる急行の4、6両目がどうなるのか?というのが考察点かと思います。秋口に再調査をする計画なので、その状況で混雑傾向を判断したいと想います。