No.43 東急目黒線目黒駅 日中時(12:00~12:30)

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【調査条件】
 ・平成18年9月18日(月祝)
 ・目黒駅の不動前方・白金台方双方で上下列車の発車・到着時の混雑を定点観測
 ・運行状況はほぼ正常

【調査目的】
 ・9/25のダイヤ改正で急行が新設されるため、比較のため現行状況の確認をする。

【調査結果の要点】
 ・列車により多少の差はあるが、平均すると地下鉄側利用客は目黒線側利用客の約半数。
 ・南北線系統・三田線系統で利用率の差は殆ど無い。

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【考察】

<目黒を境にした利用率の差>

 グラフを見ると分かるとおり、目黒線側の利用が地下鉄側の利用の倍程度になっており、日中時は目黒の乗降比率が全体の半数程度あることが伺えます。

 この比率を大きいと受け取るか小さいと受け取るかが難しい所ですが、通勤時は地下鉄直通比率が高い(別報告参照)ことから、もともと目黒止まりの路線であったことを考えると、むしろこの状態でも地下鉄直通比率が高いと見るべきなのかもしれません。

<輸送力と利用状況>

 混雑傾向を見ると、目黒の階段が近い車両の利用率が高くなっていますが、混んでいる上りでもほぼ座れている状態なので、基本的に6分間隔であれば輸送力は充分と言えそうです。

 地下鉄との直通を開始した毎時8本だとしても、平均すれば混雑する方向で80~100p程度なので、必ずしも増発しなければならないという状況ではなかったと思いますが、下りの到着を見て分かるとおり、白金高輪で完全に接続するからこそ三田線、南北線の系統によらず利用率が一定という状況なのだと考えれば、白金高輪での接続が一定ではなかった直通当初の毎時8本運転では利用率にバラツキがあったのではないかと考えます。

 よって接続利便性と利用率の均等化を図る上で毎時10本化は意味があったと感じます。東横線とダイヤサイクルは異なっていますが、直通路線との利便性を考えれば最善のパターンと言えるのではないでしょうか。

<三田線系統と南北線系統の差>

 南北線系統・三田線系統とも利用率はほぼ同じであり、ホームで直通列車をあえて待つ人も居なかったので、白金高輪で別系統に接続するという認識は利用者にあると見て良さそうです。

 グラフを見ると、列車毎の利用率が完全に一致している訳ではありませんが、下りは到着はほぼ一定で発車時に差が出来ており、上りは到着で差があるものの、その差が発車で傾向が変わっていることから、利用率の差を生む要因は目黒における山手線の接続本数の差、東急線内の乗換等の条件の差による所が大きく、目黒線が三田線系統か目黒線系統の差かどうかはあまり関係が無いと考えられます。

 以上3点の考察を元に、急行設定後の新ダイヤを検証したいと思います。別途新ダイヤの考察頁を見て頂ければと思います。