No.19 東武伊勢崎線西新井駅 日中時(15:19~15:39)

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【調査条件】
 ・平成18年3月12日(日)
 ・西新井駅浅草方にて20分間、発着時の混雑を定点観測
 ・運行状況はほぼ正常

【調査目的】
 ・3月18日のダイヤ改正で6両準急・10両区間準急から10両急行、6両区間準急と変わるため、最も利用率の高い西新井~北千住間において改正前の利用状態の確認をしておく。

【調査結果の要点】
 ・普通を含めて全体的な混雑バランスは良く、草加接続パターンが望ましいと言える。
 ・下り区間準急は北千住~西新井間は準急直後スジのため分担率が低く、他列車より空いている。
 ・上り区間準急は西新井~北千住間で準急直前スジとなり集客し、後続の準急の混雑を緩和している。

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【考察】

 数値の上では混雑率が均等化されており、優等と緩行のバランスが良い事が分かります。このことから現行の草加接続のパターンは北千住口の混雑バランスを均等化させる上で望ましい形であると言えます。

 グラフを見ると、準急の両端の利用率が高い事が目立ちます。これは主要駅の階段が6両の端部に位置することと、8両緩行から6両優等への乗り換える時、駅により優等と普通の停車位置関係が微妙に異なることにより6両の前後端部に集中することが理由です。ダイヤ改正により急行10両がメイン列車になれば、階段の位置は変わらないので編成中心部が混む傾向は変わらなくとも、緩行からの乗り換えの集中は無くなるため、現行より混雑率の偏りは改善されると思います。

 準急は6両ということで編成端部が混む傾向にありますが、上りは輸送量が座席を埋める程度に至らないため、中間車は空いています。下りは座席が埋まる程度の輸送量のため、編成全体に満遍なく乗っています。区間準急が挿入される事による影響については、下りはさほど出ていませんが、区間準急の利用率が高い車両が曳舟における準急の後部車両の位置であることから、幾分区間準急にシフトしていると言えるでしょう。上りについては区間準急が準急の前スジのため分担率分のシフトがあります。

【まとめ】

 区間準急は10両のため利用率が低い印象がありますが、上下ともダイヤパターン上のフォロー機能は有しており、準急の混雑緩和に寄与しています。その結果、混雑バランスは均等化されており、草加接続の現行パターンは望ましい状態であるといえます。ダイヤ改正後はメイン優等が10両になるため、6両優等の端部が混むという要改善点は解消されると思われます。