No.68 つくばエクスプレス守谷駅 朝ラッシュ時下り(7:05~8:40)

konzatu_data68.jpg

【調査条件】
 ・平成19年1月15日(月)
 ・守谷駅秋葉原方で下り列車の到着時の混雑を95分定点観測
 ・運行状況はほぼ正常

【調査目的】
 ・下りつくば方面の通勤利用状況及び守谷における各列車の混雑率を把握する。

【調査結果の要点】
 ・つくば行は快速・区間快速問わず座席が埋まる程度の利用率になっている。
 ・守谷止まりは全体的に空いている。
 ・秋葉原~守谷間先着列車のみやや利用率が高いが、つくば行の2割程度である。

konzatu_data68.png

【考察】

<全体の混雑傾向について>

 データ及びグラフから明らかなように、つくば行の利用率が高く、守谷行の利用率が低いという両極端な結果になっています。この結果から通勤利用としてのつくばまでの輸送力が適正である一方、守谷までの輸送で考えるとやや輸送力が余剰という印象を受けますが、守谷行は上り守谷始発設定のために必要な運行であるため、ラッシュピーク帯の本数確保の観点で仕方ないところでしょう。

 ただ、上りの考察でも書きましたが、ピーク帯を過ぎると上り普通の利用率が一気に下がるため、輸送力見直しによる都心方本数確保の見直しはあっても良いと感じています。上りの本数を増やすとなると、八潮や流山おおたかの森で折り返す必要性が出てくるため、下りの守谷までの輸送力が減ってしまいますが、現状この程度の利用率ですから、一部列車の削減はダイヤの設定次第で可能なのではと考えます。

<上りの増発を踏まえた下りの修正と通勤用優等の設定について>

 もう少し細かく混雑率を見てみると、守谷行は総じて利用率が低いものの、途中待避が無ければ若干利用率が増えることが確認出来ます。これは八潮や流山おおたかの森で追い越しをするためつくば行に利用が集中するのであろうと思いますが、だとすれば、区間快速が流山おおたかの森から各駅に停車(柏たなかに停車)すれば、一部普通は流山おおたかの森止まりに、区間快速を完全に普通に置き換えられたなら、一部普通を八潮止まりに出来るかもしれません。

 とはいえ、つくばまでの所要時間が増えてしまうのは長距離利用客にとってはマイナスでしょうから、単なる格下げではサービスダウンになってしまいます。そこで私の考えとしては、普通の区間運転がしやすい都心側区間通過タイプの優等設定が望ましいのではないかと考えます。

 区間快速は設定意義は理解出来ますが、区間ごとの輸送力調整という観点ではやや中途半端な設定です。既得権の問題もあり、完全に無くすことは出来ないように思いますが、こと朝ラッシュ時に関しては混雑面の状況を考えると通勤流動にあった修正が必要であると思われ、区間快速停車駅が不便にならない前提で別の優等に置き換えるというのが得策だと考えます。

 具体的には秋葉原、新御徒町、北千住、八潮以遠各駅の通勤快速としたいと思います。これは上りの増発方法としても考えていますが、要するに八潮~秋葉原間の本数を増やしつつも、八潮以遠の本数は増やさないための列車であるという事です。浅草と南千住は停車でも良いのですが、通過駅数を区間快速と同等にして所要時間を極力抑えることから通過としたいです。

 通勤快速設定を含めた朝ラッシュ時想定案は別途ご説明できればと思います。少々お時間ください!!