2008年6月 3日

西武新宿線2008年6月14日改正ダイヤ分析 日中時

080603.jpg

 西武の6月14日改正時刻表をゲットしたので、まずは西武新宿線について改正内容を分析したいと思います。

 拝島快速という新種別が設定されてダイヤパターンも見直されるという、最も変化が大きかった日中時ダイヤについてコメントします!!

080603_01.gif
図-1:西武新宿線2008年6月14日改正ダイヤ 日中時下り

080603_02.gif
図-2:西武新宿線2008年6月14日改正ダイヤ 日中時上り

 今回の改正のポイントは以下の3点です。

 1.西武新宿~拝島間運転の毎時2本の急行を拝島快速に変更
 2.拝島快速設定に伴い、田無~玉川上水間に毎時2本の各駅停車を増発
 3.毎時1本設定されている国分寺~新所沢間各駅停車を本川越まで延長運転

 これだけ見ると、拝島線の拡充という印象が強いですが、ただでさえ支線の系統が複数あるため各駅停車の本数が多い小平~萩山間に更に2本の各駅停車を追加してまで、田無~玉川上水間で時間短縮する優等が必要なのか?というのが率直な印象でした。

 下りのダイヤだけみると、30分サイクルを基本とする新宿・拝島線に20分サイクルを基本とする多摩湖線系統を挿入する必要から、田無~玉川上水間の各駅停車のうち半数は田無で拝島快速の直後発になっていないんですよね。

 ん~、疑問だ・・・ と最初は思いました。

 しかし、上りのダイヤを作成してみると、下りと異なり特急、快速急行のスジをずらすことで優等の続行を解消するなど、全体的にパターンを変更していることや、それにより、小平~本川越間のダイヤが改善されていることが分かりました。

 旧ダイヤでは、新所沢での間引きの関係で下りの急行が新所沢で国分寺発の各駅停車を待ったり、半数の急行が新所沢になったりと、決して望ましい形になっていませんでしたが、今回の改正で急行、準急は上下とも西武新宿~本川越間の運転になり、国分寺~本川越間の各駅停車が新所沢折り返しで運転間隔が開くところに挿入されるなど、理想的な形になっています。

 この変更を可能にするためには、追い越し条件が厳しい上りダイヤを如何に組むかがポイントであったと思われ、小平~田無間を通過運転する拝島快速設定が特急と快速急行スジずらしの前提になっていると捉えられることから、拝島快速は実は色々な思惑で設定されたのかもしれないという気がしてきました。

 拝島線内についても、拝島快速が通過する区間は各駅停車が10分間隔を保ち、小川における国分寺線とのサイクルが一致することや、玉川上水~拝島間は15分間隔となり運転間隔が改善されたことなど、プラス面もあります。

 そんな訳で、じっくり吟味すると全体的に良く出来たダイヤであるなぁと感じた次第です。