2010年6月26日

2010年6月25日京急本線品川駅朝ラッシュ時混雑調査

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 2010年6月25日に京急本線品川駅の朝ラッシュ時80分間の混雑状況を調査しましたので、報告します!!

 京急はラッシュ時の利用状況を殆ど調査したことが無かったため、まったく状況のイメージがもてませんでした。

 他の路線だと、公表されている最混雑区間の混雑率とダイヤパターンからだいたいの状況がイメージできるのですが、京急で公表されているのは戸部~横浜間です。

 断面輸送量から推測して品川口は120%前後程度かなぁという読みは出来たものの、そうすると輸送力からすると低い値であり、どの列車が混んでいて、どの列車が空いているかの考え方も何とでもなる感じ・・・

 5月16日のダイヤ改正で普通スジの見直しによる優等の緩急接続パターンが変化した最混雑区間ではない品川口の状況は如何に?

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図:混雑データ(7:30~8:50)

 <全体の混雑状況について>

 中型車(18m)の調査については、サンプルが少なくて調査誤差が大きいのをあらかじめお断りしておくとして、推定混雑率を計算したところ118.2%になりました。

 当初イメージしていた120%前後の推定からするとこんなものかなぁ~とも思うのですが、実際はどうなのでしょうか?

 最混雑時間帯については、7:40~8:40の一時間としました。最混雑列車は8:25分のエアポート急行でしたが、編成全体のボリュームで見ると8:10頃に山があることから、妥当なところかと思います。

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 <特急とエアポート急行の混雑状況について>

 グラフで分かる通り、最混雑種別はエアポート急行でした。

 最も空いている車両でさえ快特、特急の最も混んでいる車両以上ですから、その混雑率の高さが伺えます。

 5月16日のダイヤ改正で普通スジが見直された背景として、特急の混雑率が高いことがあったようなので、対となるエアポート急行の混雑が高くなっていることは、意図どおりとも捉えられますが、特急の混雑率が低くなってしまっているのを見ると、ちょっとバランスが悪いかなぁという印象もあります。

 旧ダイヤの調査をしていないので、推測になってしまいますが、特急の混雑率は12両編成という事もあり位置により差が大きくなっています。

 特に品川止まりとなる前4両の混雑率が低く、後部4両も編成中央部に比べて低めですが、全列車が品川止まりである快特の混雑傾向から、前4両が空いているのは品川止まりである理由が大きく、後部車両はホーム上の階段位置など施設的な要因による傾向であると捉えられます。

 すなわち特急は混雑率が高くなると編成中央部が満員になるまでは同じ傾向で全体的に高くなっていく訳で、編成中央部の混雑率が急行以上に高かったのではないかと思われます。

 エアポート急行の混雑率の高さが気になりますが、それは快特からの都営線利用客がスジ上エアポート急行に集中するパターンだからであって、そこが問題なければ良いのかなと考えます。

 実際には、エアポート急行利用客で品川下車客が居ることもあり、最後部車両のドア閉めにややてこずる列車もありましたが、何とか運びきれているようです。

 快特からエアポート急行を見送り、特急に乗り換える流れもありましたので、何とかなっていないのかもしれませんが・・・

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 <感想>

 平均混雑率120%程度ですと、優等でも空いた車両も存在しますね。

 12両編成という輸送力を最大限生かした結果ですので、車両位置を選べば混雑を回避できるのは良いと思います。

 だからこそ、特急の一部車両が混んでいても、同一列車内に回避車両があるという事でエアポート急行の混雑率を下げてあげたいなというのが調査して考えたことです。

 また、品川口のダイヤが10分サイクルからややバラつきが出ているのも気になる所でしょうか。

 今回調査の際混雑の8:25のエアポート急行は、前のエアポート急行から13分開いていて、直前の特急からも8分くらい間隔が開いていて、目に見えて混むスジになっています。

 よって、列車種別もダイやパターンもそのままでも、混雑率のバランス調整は出来そうな気はします。

 サイクル間隔の揺らぎは何かしら理由はあるのかもしれませんが・・・

 以上です!!