都営新宿線のダイヤを再確認する!!
先日、京王線調布地下化時のダイヤを想定しましたが、新型ATCに伴うダイヤ上のクセが分かっていないこともあり、先日の快速スジチェックだけではなく各駅停車スジもチェックしないと駄目だなぁと思っているところです。
緩急接続時の時間の取り方なども見てみたいかなぁという事で、気になる部分の現地調査をしてから調整をしようかなと思っています。
さて、今日は都営新宿線のダイヤについて再確認したいと思います。
というのも、東京都交通局が2010年に定めた「ステップアップ2010」という経営計画に、調布地下化時のダイヤについて明確に記載していまして、都営線内にも京王線のダイヤ改定の影響が及ぶことが読み取れるからです。
上記資料はネットで確認できるのでご覧いただきたいと思いますが、当該部分を抜粋すると、
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地下鉄の混雑緩和と利便性向上を図るとともに、相互直通運転各社との連携を一層強化し、増客・増収を図るため、ダイヤの見直しを行います。新宿線は、平成24年度に予定されている「京王線調布駅付近連続立体交差事業」の完了時に、ダイヤを全面的に改正します。
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とあります。
「調布駅付近の地下化時に」と実施タイミングが明確に示されているからこそ、何かしらのダイヤ変更が都営新宿線内にも及ぶことが想定されますが、ポイントになるのは「ダイヤを全面的に改正」という表現でしょう。
あくまで東京都交通局としての経営計画で全面的に改正というからには、沿線利用者もしくは京王線からの直通利用者が現行ダイヤと比べて「都営新宿線は便利になった」と思えるような変更を目論んでいる、というか既に具体的な施策が決定していると思います。
よって、京王線のダイヤ構成上、都営線内が不便になりますという事は無いのではないかと考える訳です。
むろん実際には京王線のダイヤ抜きに都営新宿線のダイヤを構成することは出来ませんが、都営新宿線内の本数が極端に変わったり、運転間隔にバラつきが出たりといったことは無いのかなと。
ここで疑問が浮かぶわけです。
「調布の地下化で可能になる、現行より利便性を高められる要素は何か?」と。
前提に「調布の地下化」がある訳ですから、現行の調布の設備構造では東京都交通局の言う全面的な改正が出来ないという事になります。
調布に関しては相模原線の折り返し条件が変わるなど、平面交差は無くなりますが、設備制約的にはさして変わらない印象もあり、何がダイヤ改正のトリガーなのか見えてきません。
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ぱっと思いつくことを羅列してみると、
◆上下線とも終点方がシーサスになり、相模原線系統同士の緩急接続が可能になるなど、朝ラッシュ時パターン変更が可能になり、それが都営線直通にプラスの変更を生み出す。
◆相模原線の線内各駅停車を京王線・都営線直通で延長運転。
といった感じのものが思い浮かびますが、よくよく考えると京王線そのものの変更を考えても、都営新宿線としてはあまり「改正」というニュアンスが出ませんねぇ。
トップの写真に示した通り、都営新宿線が必要としている優等と京王線が必要としている優等の条件差がラッシュ時間帯にあるため、京王線内の列車種別整理がなされて、都営新宿線内の種別が分かりやすくなるというのも・・・う~ん、ぱっとしない感じ。
ラッシュ時にも都営線内で通過運転という事であれば、それが利便性向上方向ならば改正と言えるかもしれませんが、下手な優等設定は各駅停車の利便性低下も生みますし、そういう方向ならば慎重な設定になりましょう。
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個人的には都営新宿線が輸送力向上を目指しているという部分にヒントがあるのかな?と考えています。
平成22年度に車両増により10両編成を4編成増やし、平成25年度にも車両置き換えによる10両編成が4編成増えることが前述資料にあります。
直通相手である京王が笹塚駅構内の引上線有効長を伸ばすなど、今後の施策について京王、東京都交通局の思惑を摺合せしているようにも感じられるわけで、両者の編成・運用制約を解消するとともに、都営線内の輸送力向上に伴う優等設定といった感じが自然な形かなぁとは思うのですけどね・・・
ここ数日は京王線のダイヤを想定していますが、都営線内についてもどういった面で「全面的な改正」ができるか、考えてみようと思います。
最後に現行ダイヤを挙げておきます!!