【調査条件】
・平成18年1月12日(木)
・自由が丘駅横浜方にて60分間、到着時の混雑を定点観測
・運行状況はほぼ正常
【調査目的】
・上りの混雑を確認して、上り特有の混雑傾向を探るとともに、朝ラッシュ時の混雑との比較データを得る。
【調査結果の要点】
・下りと比べて混雑率は低い。
・優等は渋谷寄り車両の利用率が高く、急行のほうが特急より全体的に混雑率が高い。
・各駅停車は3,4,6,7号車の利用率が高い。日比谷線直通は各駅停車とほぼ同じ程度。
【考察】
下りと比較して混雑率は低く、優等の一部車両を除けば全員着席している程度です。平均値で見た限り、渋谷方1、2、4、6両目の混雑率が高くなっているものの、ほぼ座れているためか、利用率が極端に渋谷の階段に近い車両だけ混むという状況にはなっていません。自由が丘、中目黒までの利用者も居るため更に混雑が平均化されていると考えます。
優等の混雑率を車両別に見てみると、渋谷寄り6両はほぼ利用率が同等ですが、後部2両が空いている傾向が顕著です。これは、渋谷寄り区間において各駅の階段から遠く利用されにくいからであると考えます。7両目の混雑率が1~6両目と比較して低いことから、最後部が女性専用車である事による混雑率のバラツキは生じていないようで、後部車両が空いているのは「比較的不便な位置の車両だから」であると考えます。この事については、後日横浜の調査により裏付けを取りたいと思います。
急行が特急よりも混雑率が高いですが、これは特急が15分サイクルにおける6分だけ分担するのに対して、急行が9分分担しているからです。にも関わらずそれほど混雑率の差が無いのは、各駅停車を選べばほぼ座れ、自由が丘までなら優等に追い越されないため、何が何でも優等という意識が少ないのではないかと考えます。
【まとめ】
以上のデータから、上りの夕ラッシュ時の自由が丘の状況は混雑率が低くほぼ座れているため、混雑バランスは均等であることが分かりました。その中にあってやはり下車時に有利な車両の利用率がやや高くなっていることから、流動傾向は基本的に朝と同じという事が分かりました。
女性専用車の利用率が低いですが、その次に利用率が低いのが隣接車両であることから、専用車設定による影響ではなく、あくまで編成位置によるものであると考えます。