【調査条件】
・平成18年3月4日(土)
・錦糸町駅押上方にて約60分間、下り発車時・上り到着時の混雑を定点観測 ※上下は東武線基準
・運行状況はほぼ正常
【調査目的】
・3月18日のダイヤ改正で東武線直通が毎時3本から6本に増発されるため、新旧ダイヤ比較をすべく現行状況のデータを得る。
【調査結果の要点】
・押上方面は東武線直通の利用率が高く、押上行は比較的空いており、前列車間隔で多少増減する。
・東武線直通は20分等間隔ではないため分担率が異なっている。
・渋谷方面は東武線からの直通が利用率が高くなっており、東急線内の種別の違いの差は殆ど無い。
【考察】
押上・曳舟方面は区間準急だけ利用率が高い状態になっており、本数が少ないこともあり東武直通利用者の狙い乗車の大きさが伺える結果になっています。
東急線の15分サイクルを東武線の20分サイクルに変更させるため直通スジは20分等間隔ではなく15、20、25分間隔であり、その影響が利用率の差になっていると言えます。実際は各所で時間調整をしていることと、乗り換え路線の接続タイミング等により前後していますが、分担率が高いスジはそれなりの利用率になっている事が分かります。
区間準急3本の合計混雑ポイントは1,260pで、1本あたり420pとなりますから、これが毎時6本になると1本あたり210pとなり、一両あたり平均20pになります。少しずつ利用率は増えていくと思いますが、改正当初は押上~曳舟間ではガラガラになりそうです。
渋谷・中央林間方面については、東武線からの直通かどうかで利用率が決まっており、東急線内の種別は利用率に影響を殆ど与えていません。直通の中でも利用率の差がありますが、前列車間隔の差よる押上での集客の差であると考えられます。
【まとめ】
上下とも言えることは東武線直通の利用率が高いという事です。
かといって混雑面で見ると東武線直通であっても座席が4~5割埋まる程度ですから、全体的に空いていると言えます。利用率だけ見れば東武線直通が毎時3本でも特段問題は無いのですが、そうは言っても利便性が必要という事で今回の改正で倍増という事になったのでしょう。
恐らく改正後の急行は現行の区間準急より空くでしょうが、10分毎となると選択肢として魅力が増すので半減まではならないのではないかと考えています。