【調査条件】
・平成18年4月16日(日)
・新越谷駅浅草方にて60分間発着時の混雑を定点観測
・運行状況はほぼ正常
【調査目的】
・東武新ダイヤの利用状況を確認すべく現地確認を行う。改正後約1ヶ月のため傾向は落ち着いたと想定。
【調査結果の要点】
・区間快速は夕方に近い時間帯のためか、上りは利用率が高かったが、下りは利用率が低かった。
・事前に調査していた東武動物公園、春日部とは傾向が異なっている。
・急行の利用率は区間準急の挿入有無が影響しており、更に久喜・南栗橋の系統の違いが関係している。
・普通(日比谷線直通)の利用率は東武動物公園、北越谷発着による差があまり無い。
【考察】
<下りダイヤについて>
グラフを見ると、南栗橋系統急行が混んでいる事が分かります。春日部での調査では系統によらずほぼ同じでしたが、新越谷において差があるのは、停車駅が新越谷まで同等の区間準急の有無が関係していることが考えられます。
混雑pが区間準急+久喜系統急行=南栗橋系統急行となっており、前列車間隔で決まっていることが読みとれます。編成の真ん中の利用率が高いのは、北千住の階段位置が影響していると思いますが、旧ダイヤからの慣習も依然として残っていると考えられます。南栗橋系統急行が混んでいるといっても立ち客が少々出ている程度ですので、混んでいるという状況ではありません。
<上りダイヤについて>
グラフを見ると、南栗橋系統急行と久喜系統急行の利用率がほぼ同等です。
春日部の調査では久喜系統急行の利用率が顕著に高かった訳ですが、この差が埋まる理由として、新越谷の乗降で差が無くなった、つまり久喜方面~新越谷間の利用が一定数居ると考えられることが一つ、もう一つは混んでいる久喜系統急行の直前に区間準急が挿入されていることでしょう。ホームで観察したところ、新越谷における区間準急乗車が一定数見られたので、どちらかと言うと後者の理由が大きいのかなと考えています。
区間準急が20分おきの運転であるため、急行のパイを奪う機能しか有しないと捉えていましたが、こと上りダイヤに関しては混んだ列車の混雑を緩和させており、うまく機能していると言えそうです。