No.32 東急東横線武蔵小杉駅 朝ラッシュ時上り(7:30~8:30)

konzatu_data32.jpg

【調査条件】
 ・平成18年7月10日(月)
 ・武蔵小杉駅横浜方にて60分間、到着時の混雑を定点観測
 ・運行状況はほぼ正常

【調査目的】
 ・7/18の女性専用車位置変更による混雑傾向の変化を探るべく、変更前状態を確認する。

【調査結果の要点】
 ・通勤特急・急行は190%前後の混雑率で、3~8両目の利用率が高い。
 ・各駅停車も優等ほどではないが、3~8両目の利用率が高く、渋谷寄り車両はぐっと空いている。
 ・日比谷線直通は元住吉発1本を除くと、日吉待避が有るが各駅停車より若干少ない程度の利用率である。

konzatu_data32.png

【考察】

 グラフを見て頂くと、通勤特急と急行が満員に近い状態で混み、各駅停車と日比谷線直通は優等と比べて空いていることが分かりますが、各駅停車も140%近くの乗車率になっており、日比谷線直通も元住吉発1本が平均混雑率を下げていることを考えると、基本的に空いた列車は無い区間であると言えそうです。

 最混雑は優等増発時間帯ではない7:50着の通勤特急で、続いて7:59着の急行、8:29着の通勤特急となっており、前の優等との間隔が開いている優等に利用が集中していることが分かります。また7:50着の通勤特急が最も混んでいる事や、優等増発時間帯のスジを見ると日吉で緩急接続しない通勤特急は急行よりも集客しなさそうであるのに、実際には急行と同等以上の混雑になっている事から、停車駅が少ないことによる「通勤特急人気」があるのかもしれないと考えました。ただ、横浜や菊名の接続関係による影響かもしれませんので、断定はできないのかなと思います。

 編成全体の混雑バランスを見ると、最混雑は7両目で、次いで3~4両目、5~6、8両目と続き、2両目、1両目は比較的空いています。この理由として武蔵小杉までの駅の階段位置が比較的後側に集まっていること、6両編成の目黒線がホーム中央部に停車すること、4~7両目に乗ると武蔵小杉の下車が便利といったことが挙げられると思います。

 7両目が最も混むのは優等の8両目が女性専用車という事もあるかと思いますが、専用車が無い各駅停車、日比谷線直通も同等の傾向を示しており、単純に利用が集まる車両であることが伺えます。ただし調査日が夏という事もあり6両目の弱冷房車を敬遠している流れはあると思います。

 7/18から女性専用車の位置が5両目に変更になりますが、今回の調査の限りでは5両目は比較的便利な位置にも関わらず8両目と同等の混雑率ですので、5両目に導入されると、若干現行より空き、その分が4、6~8両目にシフトすると推測します。ただ、調査日は時期的に利用が少ない時期であるため、より混んだ状態になると、4~8両目の混雑差は無くなっていくのかもしれません。そのあたりは別途時期を変えて調査して判断したいと想います。