No.35 東急東横線菊名駅 夕ラッシュ時(19:24~20:24)

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【調査条件】
 ・平成18年7月21日(金)
 ・菊名駅渋谷方にて60分間、到着時の混雑を定点観測
 ・運行状況はピーク時間帯を中心に1~3分程度の遅れが生じていた

【調査目的】
 ・女性専用車が4両目(5号車)に変更になったことにより、菊名駅到着時の混雑がどう変化したか確認する。

【調査結果の要点】
 ・女性専用車導入以前のように最前部が最混雑車両になった。
 ・女性専用車は前後の車両の中間的な利用率。
 ・編成全体の混雑の差は前部4両に出る。

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【考察】

 7月下旬という事で多少空いた時期であるのに加え、金曜日の20時台前後ですので、各列車ともそれほど混んでいませんでした。

 グラフを見て分かるとおり、優等の5~8両目は大半が座れており、日吉~綱島~菊名という前寄り車両の流動がメインの区間であるため、先頭車両になればなるほど混んでいるという傾向になっています。1両目に乗りたい人が乗りきれるボリュームであることから、1両目の混雑率だけ顕著に高くなっているのがポイントと言えましょう。

 通勤特急のほうが全体の利用率が高いため、菊名で下車したい人が1両目に集中するとすれば、1両目はまだまだ乗れるので2両目がもう少し空いても良さそうですが、そうなっていないのは、日吉まで急行よりも混んでいるため、菊名下車なので1両目に乗ろうとする人が1両目に必ずしも乗っていないためと推測します。日吉で乗車する人は階段の位置から1両目か2両目を狙いますが、1両目が乗れると分かれば乗るため、その分が1両目の混雑率を高めていると考えます。

 一方、急行が先頭車だけ混んでいるのは、通勤特急より利用率が若干低いという事がありますが、通勤特急の日吉における流動が更に綱島でも行われるため、降りる車両は1~4両目あたりでまんべんなくあるが、乗る人は下車時を考えて便利な車両(=1両目)に集まっているという事かと思います。

 このような混雑傾向の中で、女性専用車については、武蔵小杉~菊名間で階段に近い車両ですので、前後の車両の中間的な利用率になっています。夕ラッシュ時のこの区間に関しては以前の1両目(8号車)より流動を影響を与えない車両ですので、編成の混雑バランスは大幅に改善されたと思います。