【調査条件】
・平成18年10月15日(日)
・元町・中華街駅横浜方で上下列車の発車・到着時の混雑を42分定点観測
・運行状況はほぼ正常
【調査目的】
・9/25のダイヤ改正で折返しパターンが変更になったので、利用率とともに折返し間合いを確認する。
【調査結果の要点】
・東横線を含めた横浜付近における分担率で利用率が決まる→下りは急行、上りは特急の利用率が高い。
・時刻表上の1分、2分折返し間合いは実際には30秒程度多い。 ※到着遅延の場合は折返しが早い場合もあり。
【考察】
<利用率について>
グラフは下り到着のものですが、ご覧の通り急行の利用率が最も高くなっています。ただ、全列車に言えることですが、横浜やみなとみらいなどMM線内主要駅の階段付近の車両の利用率が高く出ています。
これは、東横線内のダイヤにより決まる利用率の傾向は当然あるとして、MM線内の短距離利用が比較的多いのではないかと推測されます。特急の利用率が低いのは各駅停車の後続行になるため、横浜、みなとみらいの乗車が少ないのでしょう。
また、短時間調査でありながら列車による利用率のバラツキが多い点もポイントでしょう。休日という事もあって、波動輸送の傾向が強いという事もあるでしょうし、横浜という非常に多くの乗換路線がありますから、タイミングにより乗換客の大小が出ているのかもしれませんね。いずれにしてもMM線内のみ利用の比率が高いと言えましょう。
優等の利用率は基本的には分担率により決まる状況で、ダイヤパターン上、下りは急行、上りは特急が混む計算になりますが、データもその通りになっていますね。
<折返し状況について>
時刻表を見ると、特急が1分、急行、各駅停車の半数が2分となっていますが、一見タイトに思えるこのパターンの実状を見るべく秒単位で調査したところ、実際には1分ピッタリ、2分ピッタリという事はなく、分岐器の転換タイミング、案内放送のタイミングから推察した限り、15~30秒程度は多めの折返し間合設定になっているようです。
急行と各駅停車については、下りの到着が正規であれば上記の折返し間合いとなり、多少遅れてた場合でも時刻表表記通りの折り返しができるため、上りダイヤに影響を与えていませんでしたが、さすがに特急の到着が遅れると1分丁度で折り返すことは出来ず、多少の折返し遅延が発生していました。
恐らく上りは横浜の停車時間で多少のバッファがあると思いますので、この事がすなわち問題という事にはならないと思いますが、そうは言っても特急のスジが正規に走る事が望ましいとは思います。そのためには、特急直前の各駅停車を如何に遅延させないかという事でなるのでしょうか。