No.60 つくばエクスプレス守谷駅 日中時(13:00~14:00)

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【調査条件】
 ・平成18年12月17日(日)
 ・守谷駅つくば方で上下列車の発着時の混雑を60分定点観測
 ・運行状況はほぼ正

【調査目的】
 ・新ダイヤでも維持された守谷~つくば間の区間普通列車の利用状況を含めてTXのつくば方利用状況を見る。

【調査結果の要点】
 ・守谷~つくば間における利用分布はつくば1駅が約70%、残り4駅が約30%。
 ・区間普通の利用率は低く、普通乗り継ぎ客も殆ど居ない。
 ・下りは関東鉄道の乗換タイミングにより利用率が変動しており、乗換客の影響は少なからず有る。

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【考察】

<守谷~つくば間における利用分布について>

 上りの到着時のデータから、つくば1駅の利用と中間駅4駅の利用比率が推定計算してみました。快速はつくば~守谷間ノンストップで乗車は総てつくばですから、前列車間隔23分の利用客が快速を利用しているとすると、2列車平均で1分あたり約12pを集客している事になり((280+270)÷2÷23=11.9565...)、これを前列車間隔7分の区間快速にあてはめると、区間快速のつくば乗車は84p程度になります。

 実際には区間快速は2列車平均で240pで守谷に到着しているので、つくば以外の4駅からの乗車は差し引き156p程度になります。この比率を求めると、4駅の乗車/全体の乗車=(156×2)÷1,050=29.7%となり、つくば1駅の利用が約70%、途中4駅が約30%であると推定出来ました。

 この比率をどう捉えるかですが、つくば1駅で7割利用ですから現行の一時間あたり快速2本、区間快速2本は本数設定として現状ダイヤは妥当かなと思えますが、今回区間普通が設定された事に対して、その利用率状況(詳しくは後述)から、区間快速は快速を兼ねる事が出来る(所要時間は増えますが)ので、快速の半数は守谷~つくば間を停車させるのも有りかなぁと感じました。

<区間普通(守谷~つくば間)の利用率について>

 調査日・時間帯が悪かったのかもしれませんが、調査した上下2列車を見た限り利用率は著しく低かったです。守谷~つくば間の各駅のみ停車利用者は最初から区間快速に乗ってしまうため、連絡する区間普通がある旨が時刻表に記載されていても、乗り継ぐ人は少ないという事でしょう(実際上下とも8~13人でした)。

 恐らく、普通を秋葉原~つくば間通しで走らせる事が出来ない限りは、守谷~つくば間の増発は効果が殆ど無いという事ではないかと思います。

 個人的な見解としては、朝や夕方など、快速自体の利用率が高く、普通の増発の必要性があるのであれば「スルー運転を前提」に設定すれば効果はあると思いますので設定するとして、その他日中時間帯は増発まではしなくて良いのではないかと思います。

 日中時間帯は前述の通り、守谷~つくば間の各駅停車が必要なのであれば、快速の半数各駅停車も有りなのではないでしょうか。

<関東鉄道の乗換について>

 ホームを観察していると、関東鉄道からの乗換と思われるまとまった利用客の流れが目立ち、駅自体の利用よりも乗換客が多いなという印象を受けました。

 尤も絶対値が少ないため列車の混雑率を大きく変えるものにはなっていませんが、下りは特に乗換タイミング上区間快速に集中する形になっており、接続の影響は少なからず有るなという印象を受けました。