No.63 つくばエクスプレス南流山駅 朝ラッシュ時(7:20~8:25)

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【調査条件】
 ・平成18年12月20日(水)
 ・南流山駅秋葉原方で上り列車の発車時の混雑を65分定点観測
 ・運行状況はほぼ正常

【調査目的】
 ・12月8日ダイヤ改正後の流動変化及び各列車の混雑率の変化を確認する。

【調査結果の要点】
 ・北千住(着)の輸送量を100%とすると、南流山(発)の輸送量は約75%。
 ・快速の混雑率が最も高く、区間快速は快速の3/4程度の混雑率。
 ・普通は立ち客が少々居る程度の混雑率で、八潮待避列車は待避無し列車より空いている。

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【考察】

<南流山の状況および快速の利用集中について>

 北千住(着)段階における輸送量を100%とすると、南流山(発)段階は約75%でした。比較的近距離で集客していると思っていたので、南流山の段階で結構混んでいるなぁというのが率直な感想です。

 グラフを見て頂くと分かるとおり、北千住までノンストップの快速の混雑率が高く、区間快速は快速の約3/4の混雑率になっています。快速、区間快速とも流山おおたかの森で普通と緩急接続をするため、普通に比べて利用率が高くなるのは理解できますが、前列車間隔による分担率から考えて快速と区間快速の利用率の差があるのは一見不思議に思えます。

 そこでホーム状況に目を向けてみると、快速の直前だけホームに人が溜まる事に気付きました。武蔵野線は上下とも約5分間隔の運転で、この間隔でホームに人が溜まっていく訳ですが、快速到着の数分前から目に見えて多くの利用客が増えているのです。

 武蔵野線乗換客以外が一定数居て、快速に狙いを定めてホームに到着していると捉える事もできますが、快速到着3分前といった同駅からの利用にしては早い段階でホームに到着しているため、武蔵野線からの乗換である可能性が高いのではないかと考えます。

 すなわち、快速に接続する列車という認識を持って武蔵野線を利用している人が多いのではないかと考えます。区間快速も通過運転をするのに快速と比べて集客力が無いことから、北千住までノンストップの快速に魅力を感じており、区間快速はあくまでちょっと速い普通という認識の利用客が多いと推測します。

 よって、今回の改正で混雑率の均等化を図るために快速スジを寝かせる施策をとりましたが、今後、徐行するくらいなら停車させても所要時間が変わらないからといって、快速を区間快速にすることは結構なマイナスになるのではないかな?と感じました。多少の所要時間増があるにせよ、快速は快速のままが良いだろうという考えています。

<普通の利用状況について>

 普通は優等に比べると空いており、立ち客が少々出ている程度に過ぎませんが、八潮待避が再開される8:16発の普通の利用率が無待避の8:08発までの普通よりも低い事から、これでも優等から幾分シフトした利用状況であると言えます。すなわち八潮待避をしていた旧ダイヤ時の普通は、南流山発段階ではほぼ着席利用客のみであったと判断して良いのではないかと思います。

 新ダイヤではNo.62の北千住着データで分かるとおり、普通の半数が三郷中央~青井間の乗車でかなり混んでしまっているので、今以上に普通にシフトが進むと、今度は普通の混雑が厳しくなってしまいます。よって、南流山の利用状況を見ると快速だけが混んでいる印象があるものの、快速はこの程度混んでいて良いのかもしれないという感想を持ちました。

 むしろ通過運転を行うため普通よりスジに余裕がある区間快速の分担率を高める修正のほうが全体のバランスを良くする上では良いのではないかと感じましたので、そのあたり踏まえて自分なりの想定ダイヤを後日策定したいと思います。