【調査条件】
・平成19年2月27日(火)
・東陽町駅西船橋方で上り列車の到着時の混雑を85分定点観測
・1~4分の遅延有(ピーク60分に25本運転)
【調査目的】
・2007年3月18日のダイヤ改正を踏まえて、現状ダイヤの状況把握をする。
【調査結果の要点】
・最ピーク30分帯の混雑が顕著で、その前後はやや余裕がある。
・最ピーク30分帯内の東葉快速が最混雑列車で、その前後の列車の混雑も厳しい。
・遅延はピーク帯だけではなくその前後でも発生している。
【考察】
<混雑傾向について>
駅掲示のポスターで良く見る表現ですが、「最ピーク帯30分の混雑が顕著」であるのが東西線の混雑の特徴と言えましょう。列車種別を問わずピーク帯は全列車の混雑率が高く、その前後は落ちていくという分かりやすい混雑傾向であることが分かります。
東西線は快速よりも通勤快速や各駅停車のほうが混むと言われる事が多く、私自身も過去の調査からそう考えていましたが、本調査のように利用がやや減少する時期になると、快速のほうが利用率が高くなるようです。これは、快速は浦安で乗せるだけ乗せる列車なので、多少の利用の増減に関わらずピーク帯なら満員になりますが、通勤快速と各駅停車は追い越しをしないので前列車間隔と浦安~南砂町間の利用次第で混雑率が決まるため、全体の利用が少なければ満員にならないのでしょう。
今まで東陽町で混雑調査をした結果を見ると、通勤快速や各駅停車のほうが混んでいましたが、よくよく見ると遅延が発生していて単位時間あたりの輸送力が少なくなり、その影響で快速以上の混雑になっていたんですよね。さすれば、キッチリ走ればどうなのか?やっぱり快速のほうが確実に満員になる分、混む列車と言えるのかもしれません。
<最混雑列車について>
最混雑列車は最ピーク帯の東葉快速ですが、快速がピーク帯で満員になるのは前述の通りなので、私としては直前の各駅停車の混雑が厳しい事のほうに注目したいです。この各駅停車は東葉勝田台発で、直前の3本を見ると、西船橋発通勤快速、妙典発各駅停車、津田沼発通勤快速となっており、遠方から出発して各駅で確実に集客するこの列車が最混雑である事を考えると、9分サイクルにおける通勤快速2本、各駅停車2本のパターンでは浦安までの集客バランスが良くないという事なのかもしれません(新ダイヤでサイクル変更がされます)。
<遅延について>
遅延はピーク帯だけではなく、その前後でも発生している事が到着時刻から分かります。東西線の場合、東葉高速線とJR線の2系統の直通を受けているため、特定の列車が遅れてダイヤが乱れるというケースが少なからず有るようで、混雑が厳しくない時間帯でも遅延が発生しているように感じます。その影響がピーク帯にシフトすると遅延が増大する事になりますが、この調査のように満員になる列車が連続しない限りは一定の列車間隔が維持出来るため、数分の遅延に留まるようです。
遅延回避のポイントになるのは、特定の列車が混まないよう西船橋からのパターンを維持しサイクル内の各列車の分担率を明確にすることだと思うので、その狙いが感じられる新ダイヤに期待したいと思います!!