No.82 東急田園都市線渋谷駅 夕ラッシュ時(20:00~21:05)

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【調査条件】
 ・平成19年4月26日(木)
 ・渋谷駅中央林間方で下り列車の発車時の混雑を65分定点観測
 ・運行状況はほぼ正常(一部列車に1~2分程度の遅延)
  ※20時頃に遅延があるため混雑率計算基準は20:05~21:05の60分とする。

【調査目的】
 ・No.80の調査で19時台の利用状況を見たので、追加調査として20時台の利用状況を確認する。

【調査結果の要点】
 ・基本的な混雑傾向はNo.80の調査結果と同様である。
 ・桜新町待避の各停も、前列車間隔が開くと急行と同様の利用率になっている。
 ・20時50分頃は運転間隔が少々異なっているが、それが結果的に混雑分散に寄与している。

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【考察】

<混雑傾向について>

 基本的な混雑傾向はNo.80の調査結果と同様で、急行が最も混雑しており、無待避の各停が急行より若干混雑率が低く、桜新町待避の各停が無待避の各停の約2/3程度の混雑率となっています。編成全体の混雑状況を見ると、渋谷の利用の多い階段に近い車両の混雑率が高く、後部車両は列車を問わず比較的空いていました。

<桜新町待避各停の前列車間隔と混雑率の関係について>

 本調査において、桜新町待避の各停のうち20:03発と20:49発の2本は、無待避各停の混雑率を越えて、急行に迫る混雑率にまでなっていました。20:03発は本来19:59発のところ、東武線直通である事が関係しているのか到着が遅れた列車で、20:49発はもともと前列車間隔が6分開いている設定の列車です。

 この2列車の混雑率が高い事から、桜新町待避の各停が他の列車より空いているのは、前列車間隔が短く分担率が低いダイヤ構成によるものであると考えて良いのではないでしょうか?19時台の調査の段階では推測でしたが、実際に利用率が高いケースを見たことで、確信に変わりました。

<前列車間隔を変えている20時台後半の状況について>

 20~21時台は半蔵門線内の清澄白河から4分等間隔に設定されており、田園都市線内も基本的に4分等間隔の出発時刻になっていますが、20:40急行、20:43各停、20:49各停、20:53急行、20:56各停と20時台後半だけ運転間隔が少々異なっています。これらは渋谷の停車時間を調整することで変えている訳ですが、混雑状況を見ると結果的に混雑分散に寄与していることが当該時間帯の混雑率から伺えます。

 例えば、20:43の各停は本調査で最も混雑している各停ですが、本来のタイミングならば更に1分ぶん集客することになりますし(実際は発車に手こずり限りなく54分発に近くなっていますが)、20:49発の各停についても桜新町待避という事で他の列車より空いてしまう所を、出発時間を1分遅くし、分担率を高めて混雑率を高くすることに成功しています。

 上記はあくまで推測であり、時間調整が狙いで実施されているかどうかは分かりません。が、実際効果が出ていることを考えると、こうした多少の時間調整を他の時間帯でも実施したら良いのではないかと感じた次第です!!