No.88 西武新宿線高田馬場駅 朝ラッシュ時(7:49~8:55)

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【調査条件】
 ・平成19年7月26日(木)
 ・高田馬場駅本川越方で上り列車の到着時の混雑を66分定点観測
 ・運行状況はほぼ正常

【調査目的】
 ・朝ラッシュ時の混雑傾向をまったく知らないため、今回把握する。
 #夏休み期間であり、通常期と比べて混雑率は低いと思われるため、全体のバランスを見る!!

【調査結果の要点】
 ・優等の混雑率は160%を越える程度で、種別によらず、時間帯、ダイヤにより混雑率が決まっている。
 ・各駅停車の混雑率は90%程度で優等と比べると空いている。
 ・総じて後部車両のほうが混む傾向を有しており、女性専用車の位置は妥当である。

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【考察】

 夏休み期間のため、混雑率そのものは通常期よりかなり低いと思われます。通常期はH17年で158%ですから、ちょっと数値が低く出てしまっており、少なく判断した部分もあるかもしれません。今となっては補正も出来ないので、参考までご覧下さい!!

<優等の混雑状況について>

 グラフをご覧頂くと分かるとおり、通勤急行、急行、準急ともほぼ同等の混雑率で傾向は同じと言って良いでしょう。ただし、これは列車種別ごとの平均値であるため、急行と準急はピーク時に数本が厳しい混雑になっている事を認識しておく必要が有りそうです。

 緩急比率は1:2になっていますが、ピーク帯には各駅停車が2本増発されるため、馬場を基準に見ると「ピーク帯の優等が単独運転になっていて混雑が厳しい」印象を受けますが、実際のところは上石神井、鷺ノ宮あたりの前優等間隔、ダイヤによる各駅停車からの乗換の有無で混雑率が決まってくるものと推測します。例えば、馬場8:06着の急行は田無、上石神井、鷺ノ宮の3箇所で各駅停車からの接続を受けるため、先の区間で追い越される利用客は急行に乗り換えるでしょう。

 しかし、1本前の8:02着の通勤急行は田無と鷺ノ宮では各駅停車の接続を受けますが、上石神井は接続列車が無く、直前の準急に流れるという感じです。8:10の準急も似たような理由で8:06の急行と同様に混んでおり、この2本の混雑がもう少し緩和されれば優等が180pのラインを切る事になるので、何らか策はないのかな?と感じた次第です(通常期の混雑はもっと厳しいでしょうし)。

 以前は停車駅を千鳥にするなどの工夫をしていましたが、そこまでやる状況ではないかなという気もしますし、難しいところです・・・

<各駅停車の混雑状況について>

 西武新宿線は朝ラッシュ時の混雑率が比較的低い路線という認識はありましたが、優等だけ見ると混雑が厳しいという事を再認識せざるを得ません。あくまで混雑率は全体の平均値であり、各駅停車が空いており、全体の数値を下げている状況であるということです。

 高田馬場の階段が最後部にあり、短距離区間の各駅の改札が後方集中しているため、後部車両が混んでしまう傾向を持つ各駅停車ですが、最も混んでいる最後部車両であっても優等の空いた車両以下ですから、混雑バランス面で捉えれば、各駅停車が多すぎて優等が少ない印象を受けますね。上石神井発の2本は準急でも良いのでは?と思うくらいです。

<女性専用車の状況について>

 前述の通り後部車両が混む傾向を持つ西武新宿線ですので、一番空いている先頭車を女性専用車にしているのは位置的には妥当という印象。利用率も同じ列車の2両目と比較して概ね同等程度であり、混雑バランスの面でも機能している状況と言えそうです。