No.89 小田急線下北沢駅 夕ラッシュ時(18:05~19:05)

konzatu_data89.jpg

【調査条件】
 ・平成19年8月8日(水)
 ・下北沢駅小田原方で下り列車の発車時の混雑を60分定点観測
 ・運行状況はほぼ正常

【調査目的】
 ・夕ラッシュ時の混雑傾向を把握すべく調査する。

【調査結果の要点】
 ・優等の混雑は、列車種別、新宿における前列車間隔、多摩急行の続行の有無、千代田線接続関係で決まる。
 ・千代田線からの乗換量は「本数」と「接続する列車の前列車間隔」により決まる。

konzatu_data89.png

【考察】

<千代田線との接続による混雑影響について>

 よく分かっていなかった千代田線との接続関係による混雑の影響について考察しておきます。

 以下に示すダイヤ内の調査対象の優等スジに黄緑色の○を付けています。○が1つなら1列車の接続を、○が2つなら2列車の接続を受けるという事です。その下の数字は接続する千代田線が、千代田線内で前列車間隔が何分分担っているかを示す数字です。

 ○が多く数値が高ければ、千代田線の接続を受けて混む可能性が高いという指標になるかと思いますが、その前提で上記混雑データを見てみると、18時41分発の急行が最混雑になっていますが、この列車は2本の接続を受け、かつ2本の前列車間隔が開いている事から、混雑してしまっている事が見えてきます。

 新宿発段階では30分前の急行とスジ条件が一緒であるものの、千代田線の接続の影響がこれだけの混雑差になるという事でしょう。

konzatu_data89_01.png

 この列車の混雑を緩和させるためには、「千代田線の接続本数を減らす」か「接続する千代田線の前列車間隔を縮める」必要がありますが、接続本数を減らすべく18:37着の千代田線をこの急行に接続させないよう時刻を後ろにずらすと、後続が多摩急行なので乗換利便性がかなり落ちてしまいます。それはさすがに拙いと思うので、千代田線のスジを調整して分担時間を減らすほうが現実的かと考えます。

 例えば、18:27着の列車は急行に接続させれば良いので、18:29着とすれば多少なりとも分担時間は減ります。その前の2本を18:18→18:19、18:22→18:24とすれば、接続関係を変えず時間調整の範囲で補正できますかね?

 といっても、あくまでメトロ線内の調整になってしまうので、現実的には厳しいかもしれません・・・