【調査条件】
・平成20年1月18日(月)
・渋谷駅押上方で上り列車の発車時の混雑状況を75分定点観測
・運行状況は1~3分遅れ程度。混雑は通常時よりやや少な目(到着時の状況を前回調査と比較して)
※センター試験日、祝日代休タイミングのためと思われるが詳細不明
【調査目的】
・東急移管後の渋谷駅の停車時間状況や、半蔵門線の行き先別利用率を調査する。
【調査結果の要点】
・田園都市線内で急行、準急運転する列車の利用率が高い。
・半蔵門行は比較的空いている。
・遅延要因として1本目の準急、8:00~8:30の各駅停車の一部の渋谷到着が遅れていた点が挙げられる。
・停車時間は概ね60~70秒程度に留まっており、発車手こずりは殆ど見られなかった。
【考察】
<混雑率について>
半蔵門線はピーク時175%程度の混雑率になるとの事でしたが、今日調査した限りはそこまでの状況とは思えませんでした。この理由として、センター試験日であり、成人式祝日の代休設定がされそうな月曜日であるといった事があるかと推測しています。1~2量目の到着時の混雑率も以前調査した状況に比べて空いていたので、本来はもう少し混んでいるものと思います。その意味で、本結果は参考程度にご覧頂ければと思います。
<混雑傾向について>
要点に書きましたが、全体的に見て、田園都市線内で急行、準急運転する列車の利用率が高く、前列車直通という事で東急線内の混雑率が大きな要素となっています。さらに半蔵門線内の行き先が渋谷の乗車の大小に影響しており、絶対数は少ないかもしれませんが東急線内においても半蔵門線の行き先を踏まえて列車を選択している人は居るような感じと捉えました。
<遅延状況について>
平成19年5月14日(月)に行った[No.85]の調査で東急田園都市線の到着状況を調査しまたが、その際に「急行から準急に移行する時間帯が混雑上の弱点になっている」と述べました。ピーク帯直前の最終急行の混雑が厳しく、その影響で桜新町待避の各駅停車が遅延し、それを受けて後続の各駅停車も遅延している部分が気になったのです。
その後の6扉車の設定増に伴い、ピーク帯前の急行2本と準急1本目の直前の各駅停車が6扉化されましたが、その成果あってか、本調査では準急1本目と8:00~8:30の各駅停車の一部の渋谷到着の遅延が見られたくらいで、7時台については遅延は殆どありませんでした。
準急1本目が遅れる理由としては、当然混む時間帯の列車である事に加えて、直後が半蔵門行であるというのも理由として挙げられると思います。No.85の調査ではその半蔵門行もかなり混んでいますが、直前の準急の混雑が厳しいためにやむなくシフトしていると見ることもでき、行き先による準急への集中が無くなれば、現行より遅延要因は減るような気がします。実際どれだけ改善されるか分かりませんが、この半蔵門行は清澄白河まで走らせたほうが望ましいのではないかと考えます。
8:00~8:30の各駅停車の一部の遅延についてですが、[No.85]の調査結果で確認したら、混むと言われる5、8両目の混雑が渋谷着段階で400pに達している列車であることが分かりました。6扉を持たない各駅停車の5、8両目は準急運転時間帯においては遅延の要因になっており、今回遅延していた3本のうち2本が半蔵門行であった事からも、直前の準急への集中、そのあおりで後続の各駅停車の5、8両目への集中という図式が少なからず有るのではないでしょうか。
これらをの点を考えると、現行は8時台の準急7本に6扉車がありますが、必ずしも準急に6扉車を設定するのではなくて、最ピーク帯に集中投入するほうが望ましいのではないかと感じた次第です!!