2014年6月 7日

東急田園都市線2014年6月21日改正ダイヤについて考える!!

140607.jpg

 東急田園都市線2014年6月21日改正ダイヤについては先日プレス発表がされましたが、公式サイトで新時刻が検索できるようになっていたので、それを元に新ダイヤを平日、土休日で作成してみました。

 なかなか捉え方が難しい改正内容ですが、新ダイヤを見つつ思うところをコメントしたいと思います!!

 以下、ダイヤとコメントです。

140607_01.gif
図-1:平日ダイヤ

 準急は30分間隔の設定で、通過区間の二子玉川~中央林間間において急行の補完として急行と急行の中間位置に設定されるという、土休日の大井町線急行と同様の設定になっていることが分かります。

 半蔵門線内と渋谷~二子玉川間は従来各駅停車だったスジをそのまま格上げしており、準急化に伴い二子玉川以遠の各駅停車スジを維持するための各駅停車を準急と地下区間続行となる形で増発しているというのが改良の基本格子です。

 土休日の大井町線直通急行が30分間隔に設定された際にも、田園都市線系統の急行は15分間隔が維持できず、半数が多少の時間調整をすることで13~17分間隔になっていましたが、準急でも同様の対応となってしまうようです。

 従来ダイヤの急行は渋谷~中央林間間が下り35分、上り33分でしたが、新ダイヤの急行は下り37~38分、上り35~36分ですので、いずれも2~3分増といったところです。

 ただ、この増は準急を挿入したがための時間調整という訳でもなく、例えば急行の渋谷の時間調整時間の確保だったり、二子玉川、溝の口あたりの接続バッファだったりと、元々のスジにあるタイトな部分の是正の意味合いもあるようです。

 よって急行の所要時間増を持って準急の意味合いをネガティブに捉える必要は無いのかなと思うところです。

 大井町線のスジも若干余裕を持たせた形になっていますので、全体的な見直しという事なのでしょう。

140607_02.gif
図-2:土休日ダイヤ

 土休日ダイヤについても準急スジの位置づけは平日と同様で、大井町線直通急行スジと合わせて概ね溝の口~長津田間が15分間隔となるようになっています。

 大井町線直通急行のスジは長津田の折り返しの関係で決まっている部分が大きいかと思いますが、この対応と直通運用の制約から準急スジの位置は決まったような印象で、パターンの分かりやすさから土休日に平日も合わせたといった感じでしょうか。

 従来ダイヤの急行は渋谷~中央林間間が下り35~37分、上り34~35分でしたが、新ダイヤの急行は下り39分、上り37分ですので、いずれも2~4分増といったところです。

 平日と同様に溝の口~長津田間のスジはさして変わらず、平日と同様のタイトな部分のバッファを持たせたことと、中央林間の折り返し制約回避の部分で増となっている事がスジから伺えるところです。

 スジが止む無く寝てしまうところに南町田追加停車があるのは都合が良い感じでしょうか。

-----

 <準急日中時新設の意味合いについて>

 準急を単純増発で新設したことについて、目的とするところは利便性向上に他ならず、従来列車の混雑緩和が期待されるところでしょう。

 その意味合いを素直に受け止められない理由としては、

 1.メイン優等の急行より下位種別であるため地味な印象であること
 2.半蔵門線内の回送をしてまでやるべき増発なのかが見えないこと
 3.増発により急行スジが寝てしまっていること

 等が挙げられましょうか。

 確かにその通りかなぁとは思うのですが、過去田園都市線の流動調査をした印象としては、遠方区間は利用に対して本数が多いため、急行はそこそこ乗っていて各駅停車が空いているけれども、旧新玉川線区間の利用により、各駅停車が急行の利用とイーブンになるという感じなので、全線に対して利便性を向上するとなると、

 遠距離区間は急行の補完、近距離区間は各駅停車の補完となる準急はもってこいの種別だとは思うんですよね。

 少し前の大井町線直通急行の新設により、急行の中間スジに優等を設定した場合の効果は確認でき、二子玉川で渋谷方面列車と接続させることで一定の効果が得られたことも、準急新設の契機に繋がったものと考えられます。

 大井町線直通急行が15分間隔でも良さそうな気もしますが、現行6本ある急行用車両を5本運用(直通運用3本、線内運用2本)でまわしているので、これ以上の増発は無理・・・となると田園都市線系統の増発をするしかないという事なのでしょうね。

 そのため、半蔵門線内を回送させてまで増発したという事になると。

-----

 <今後について>

 今回の準急日中時新設は、個人的な感想として「今後を見据えた確認」なのではないかと捉えています。

 準急は前述の通り田園都市線の流動・利用傾向を捉えると万能な列車になるものと思われ、急行を置き換えても実のところあまり影響は無いということもあって、状況によっては準急を用いたパターンに変えてくる可能性もあるのかもしれません。

 例えば、急行2本、準急4本、各駅停車6本の30分サイクルにして、二子玉川~中央林間で緩急比率1:1のパターンにするという方向性だったり、大井町線との連携強化で比較的運用に余裕がある各駅停車を中央林間方面に走らせる事で、急行4本、準急4本、各駅停車4本に大井町線各駅停車4本を加える方向性もあったりするのかと。

 いずれにしても渋谷~二子玉川間で必要なのは各駅停車の本数であり、準急をまず利用者に認知させる事で、準急を各駅停車の置換え列車にするという流れはあるのかなぁと思ったりします。

 そんなイメージを思い浮かべたら、なんとなく今回改正の意味合いが理解できるような気がするのですが、どんなものでしょうか。

 正直まだ良く分からない感じでして、とりあえず現地調査をしっかりやっておこうかと思います。

 その結果をもって、改めてコメントしようかなと!!

 今日はこんなところで・・・