2007年8月17日

コースター評価:よみうりランド編(1)

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 8月13日に乗車した、よみうりランドのコースター評価コメントをしておきます。

 まずは、メインのものから!!

<バンデット>

 ワタクシの「コースター制覇」を志すキッカケになった思い出深いコースターです。

 よみうりランドの地形を遺憾なく発揮したコース設計になっており、コース後半においても高低差のあるドロップが有り、最後の最後まで興奮が継続されるのが最大の魅力と言えましょう。

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写真-1:リフトアップとファーストドロップ

 よみうりランド自体が起伏ある地形上に位置しており、園内外に自然が多いことから、リフトアップ時はさわやかな気分に鳴りますね。進行方向右側を見ると、新宿副都心の高層ビルが見えたりして、コースター自体の高度以上の高さを感じます。

 ファーストドロップは比較的落下勾配が無く、初期落下時の勾配変化も無いため、ドキっとする怖さというより、落下時の加速感と落下長さに驚くような怖さがあるように感じます。

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写真-2:ファーストドロップ後のブーメランターン

 ファーストドロップ後に上り勾配を進み、すぐさま左旋回のブーメランターンになります。ファーストドロップの勢いがあるため、上り勾配で速度は殆ど落ちずに結構な勢いで進みますが、線形が良いのか振動は殆どなく、気持ち良いです!!

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写真-3:水平ループ部

 ブーメランターンの後は右旋回の水平ループになります。特徴的なのは通常のコースターと違い、下から上への水平ループになっている事でしょうか。

 かなりの加速度で水平ループに突っ込むため、旋回時はちょっと強引に身体が引っ張られる感じになりますが、この驚きが水平ループの凄さを引き立たせているのかも(誉めすぎ?)。

 水平ループを越えたところで多少スピードが落ちますが、ここで通常のコースターの最初と言って良いくらいですかね。水平ループ直後にセカンドドロップになり、やや右旋回してサードドロップし、ゆるやかな上り勾配から下り勾配に至る線形で身体が浮いて(いわゆるゼロG)気持ち良い状態になったところで急な右旋回になります。

 そして、地形をフルに活かした谷底ドロップ(勝手に命名)になります。このドロップは今までのドロップと異なり、勾配はそれほど有りませんが、とにかく距離が長いです(三井グリーンランドのGAOのファーストドロップのよう)。

 この谷底ドロップの爆走ぶりったら、もぅ、何て言うかもの凄いです。風を全身で受けるって言うんでしょうか。身体の水分が全部持っていかれるような感じです。速度的にもかなり出ている感じで、コース中一番速いのかもしれませんね。 

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写真-4:大満足で到着(スプラッシュでは放水マンゾーン)

 谷底ドロップの後は再び山を目指す(?)上り勾配になり、速度が落ちてきたナァと思ったら、いきなり急な右旋回。直前で周囲が木々に囲まれるので、コースの先が見えないので驚く所でしょうか。

 もういっちょそこそこのドロップがあり、その後に2回目の浮きポイントが続くという息をつかせない攻撃に疲労感がタップリ(苦笑)。そして息が切れたところで乗り場に到着となります。

 乗り場直前のブレーキポイントまでムダな部分が全くない見事なコース線形にただただ感激するしかありません。いやぁ、良いコースターだなぁ~。個人的にはFUJIYAMAより好きかもしれません(順位変更しなきゃ!!)。

 ◆落下的スリル:★★★★☆(良好)
 ◆コース的スリル:★★★★★(最高)
 ◆爽快感:★★★★★(最高)
 ◆総合満足度:★★★★★(超満足)

 もうね、ここまで行きますよ。絶対オススメ!!

<スプラッシュバンデット>

 夏季限定のスプラッシュバンデットについてコメントしておきます。

 基本的にバンデッドと同じコース、同じ車両なので、異なるのは水を被る事だけです。ところがどっこい、この水を被るという行為が予想以上にコースターの面白さを増していると言えるのではないかと考えます。

 その理由として、

 1)水を被る位置・配置が秀逸
 2)水を被った後が気分良い
 3)水を被るという行為により連帯感が生まれる(笑)。

 の3つが挙げられます。

 1)については、コース中下記の5箇所のスプラッシュポイントがありますが、それぞれが非常に大きな効果を生んでいます。

 Point1:出発直後に水柱が吹き出しますが、これからという期待感を生み出しています。

 Point2:一般のお客による水鉄砲攻撃があります。威力は大したことが有りませんが、スタッフじゃない人に水をかけられるという行為の面白さがあり、水鉄砲攻撃する人も楽しめるという、遊園地という場における連帯的な楽しみがあるんじゃないかと思いますね。

 Point3:ファーストドロップの最後部のやや手前にてウォーターキャノンによる攻撃があります。この吹き出す水により視界が遮られ、視界が広がったところで上り勾配になるため、下り勾配から上り勾配への変化をより強いものにしています。

 Point4:3と同様ですが、水平ループ直前に位置しており、やはり水平ループに至る右旋回の線形が一瞬見えなくなるため、ウォーターキャノン攻撃直後に右旋回という驚きが得られます。

 Point5:ブレーキゾーン部でスタッフ(放水マン)による攻撃を受けます。これはコースターの面白さを増幅させられるというよりは、乗り終わった後に「水浸しな状態」を、これから乗る人たちに見せる事により、スプラッシュバンデットの凄さを視覚的に与えていると考えます。

 2については、バンデットの所で書いたとおりのコースなので、水を被った後は風が冷たく感じられて気持ちが良いという事です。特に谷底ドロップは最高に気持ちが良いですね!!

 3については、そのまんまですが、水を被ると人間はリアクションが大きくなるもので、その周囲の楽しさをも含めて楽しめるという連帯感による満足感が通常バンデッドよりも大きいと感じました。これは素晴らしい事です!!

 以上のことから、オイラの個人的な見解としてはスプラッシュバンデットのほうがバンデットよりも「バンデットの魅力」を感じる事が出来ると思いました。夏だからという条件付きなのかもしれませんが、最高です。最高!!

<ループコースターMOMOnGA 立ち乗り/座り乗り>

 ベーシックなループタイプのコースターで、立ち乗りと座り乗りが有るのが特徴と言えば特徴でしょうか。今となっては古い感じになってしまいましたが、立ち乗りについてはなかなか味わえない醍醐味が味わえる逸品と言えましょう!! 

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写真-5:ループ(座り乗り)

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写真-6:ループ(立ち乗り)

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写真-7:ファーストドロップ状況

 コース全体を通して、立ち乗りと座り乗りで異なるのは落下時とループ時だと思いますが、写真7の通りファーストドロップが比較的緩やかでかつ曲線を描きながら落下するタイプであるため、落下時の感覚はさほど変わりませんでした。

 じゃあ、ループ時はどうかというと、立ち乗りではお尻が浮くという座り乗りでは得られない感覚が得られたというのがオイラの率直な感想(笑)。それだけかい!!

 コース自体はループ後1周半の水平ループがありますが、あんまり線形が宜しくなく、乗り心地もよくなかったかなぁ。これは経年劣化というより設計そのものという印象。ちょっとだけ残念でした・・・

 ◆落下的スリル:★★☆☆☆(ゆるやか)
 ◆コース的スリル:★★★☆☆(適度)
 ◆爽快感:★★☆☆☆(まあまあ)
 ◆総合満足度:★★☆☆☆(やや満足)

 こんなもんでしょうか!!

<ホワイトキャニオン>

 木造コースターの特徴をいかんなく発揮しているコース設計、世界最高とも言われる横Gの激しさ、木造をすり抜けるコースの妙など、ウリとする部分は充分に理解しているつもりです。

 その上で、このコースターについては、オイラは良い評価が出来ません。だって、乗って楽しいという感覚が得られませんからねぇ~~

 木造コースター全般がそうであるなら、そういうものであると言えるのでしょうが、奈良ドリームランドのASKAや東武動物公園のレジーナのようなコースターも有るわけで、やはり設計そのものに満足出来ない総てがあるのだろうと考えてしまう訳です。

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写真-8:コース全景

 外観は非常に美しいです(・・・)。

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写真-9:リフトアップ

 木造コースターのイメージからすると、比較的速いリフトアップです。ファーストドロップの勾配がけっこう有るので、このままの勢いだとどうなってしまうのだろうか?という感じですが、ちゃーんと、ギリギリの所で遅くなります。

 最後部車両が最後部に到達するまでは落下させないように何かで引っ張っているかのようであり、先頭車両の場合はファーストドロップについては有る程度の所から加速する感じになるようです。

 ワタクシはたまたま最後部車両だったので、一気に落ちる感じで気分が良かったのですが、それはファーストドロップまででした。

 水平旋回の線形が悪いのか、線形に対して速すぎるのか、そもそも線路状態が悪いのか分かりませんが、とにかくここから激しい揺れが連続していきます。

 東武動物公園のレジーナが「落下」と「旋回」を切り離すことにより木造コースターの特徴である曲線時の振動の大きさを軽減しているのと対照的に、ホワイトキャニオンは「落下」に「旋回」を盛り込み、その連続性を嫌な感じにキープするので、とにかく振動が辛いんですなぁ。

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写真-10:コースター車両

 特にコースに対してコメントできないのは、1回しか乗らなかったという事もありますが、コースターの視界が悪く全景を見るという状況にならないという事もあります。

 こんな車両なので「どんだけ」振動が有ろうとも、軟らかい素材のガードがあるからバッチリだぜと言わんばかりの重装備です。ん~、辛い・・・

 という事で、評価も思いっきり辛口で。

 ◆落下的スリル:★★★☆☆(悪い意味で適度)
 ◆コース的スリル:★★★★☆(悪い意味で良好)
 ◆爽快感:★☆☆☆☆(イマイチ)
 ◆総合満足度:★☆☆☆☆(不満)

 一度乗ることはオススメしますが、かなり気合いを入れて乗ってください。そしてバンデットでお口直ししてくださいな(苦笑)。