コースター評価:ええじゃないか(富士急ハイランド)(1)
2009年7月26日に、遅ればせながら富士急ハイランドの「ええじゃないか」に乗車してきました。
国内ジェットコースター完全乗車を狙っている身としては、オープン後少しでも早い機会にと乗車機会を狙っていましたが、約3年後の乗車となりました。
忙しかったというのも正直なところですが、富士急に来るのは、愛娘が成長して一緒にトーマスランドのロックンロールダンカンに乗れる時と決めていたので、今回、あわせてロックンロールダンカンを愛娘と制覇できたことは、色々な意味で満足しましたね。
で、この「ええじゃないか」ですが、久しぶりにエース級を体験したもので、そりゃもう鳥肌が立ちましたよね。見た目キワモノ系ですが、実際乗ってみるとなんと爽快感あふれるコースターかと興奮しましたよ。
自分の中のランキング上位に来るのは間違いない逸品ですが、その記憶を失わないうちにコメントしておきたいと思います。
正直なところ、乗る前にコースを分析して回転も頭に入れていたつもりでしたが、乗ってみたらさっぱり訳が分からない状況に陥ってみました。ただただ叫んでいたような(笑)・・・
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その(1)として、乗車するまでの部分とファーストドロップまでコメントします!!
写真-1:ええじゃないか入口にある鳥居
「ええじゃないか」というネーミングからして、古きよき日本のお祭りチックな雰囲気をアトラクション全体に持たせている印象を受けますね。
コースター敷地の入口の鳥居も、良い感じに武者震いさせる形状というか、コースターの赤いレールと黒の柱の組み合わせといい、落ち着きの中に興奮が埋まっているような、そんな心持ちになります。
さぁ、乗り場に進んでみましょうか♪
写真-2:乗り場に向かう通路
ええじゃないかのコースは、その挙動とは裏腹にシンプルなレイアウトになっており、直線的なコースが2列並んでいます。
その間に乗り場に向かう通路があります。
ちょっと待つと走行している状況が見れますが、まぁ良い感じに悲鳴が聞こえます。
恐い悲鳴なのか、楽しい悲鳴なのか分かりませんが・・・(苦笑)。
早く乗って確かめたいぜ!!
写真-3:乗り場建物は唐草模様になっています!!
乗り場建物は見事なまでの唐草模様になっており、アトラクション名の「ええじゃないか」の2つ目の「え」が180度回転しており、このコースターの最大の特性を示しています。
その下に2つの「え」が組み合わさったマークが示されています。このマークはお土産のおせんべいやらクッキーに記載されていて、なかなかのデザインかなと思います。
写真-4:乗り場全景
絶叫優先券を使いましたので、通常の並ぶ列の状況はよく分からず・・・(すみません)。
出口から進んでいくので、いきなり乗り場に到着してしまい、この乗り場の色合いのコースター車両の特殊形状ぶりに唖然とします。
「ええじゃないか」の車両は5両編成で、座席は車両の左右外側に2席ずつ付いており、1編成20人乗りになっています。
間に車両部分があり通り抜けが出来ないため、乗り場が左右に分かれており10人ずつ乗る形になっています。
のりばの手前に4つの区切られたブースがあり、そこに貴重品等をしまうロッカーがあります。その4つのブースを順番に10人ずつ案内され、降りるときも同じブースに戻るという仕組みです。
この仕組みにより2編成が稼動していても次の案内まで準備が出来るため、運行クリティカルを極力縮めることが可能になっているようです。
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ちなみに、オイラと相方は愛娘が居るため、交互乗車というスタイルで乗ることにしました。
係員さんにその旨伝えると、交代のタイミングの関係で後の人は2列車後になる旨の説明を受けました。
なるほど、相方が乗った車両が戻ってくる間に次の列車を出発させるため、オイラはそれに乗れない訳ですな。
そんな訳で、早々に2つ隣のブースを案内されましたが、相方の乗車位置が運良く目の前だったので、愛娘と今まさに出発しようとしている相方を冷やかしました(笑)。
このあたりの運用は手馴れた感じの印象です。
次回も安心して相互利用が出来そうです!!
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写真-5:椅子全景
ぐりんぐりん回転するコースターですので、体を支えるハーネスは両肩の上から腹部まで固定するようになっています。
結構ガッシガシに固定されるのかと思ったら、身長に合わせて固定部分が稼動するようで、フィットした感じでよかったです。
足がブランブラン状態で、持つハンドルが下のほうにあるため、どう踏ん張って良いのか分からず、固定された後、汗がどっと出てきました(笑)。
こりゃヤバそうだ・・・
既に乗り終えた相方が満面の笑みで「最高」といったからには、きっと最高なんだろうけれど、とにかくコースターの回転挙動の感覚がさっぱり読めません。
しかも最初は後ろ向きに進んでいきますからねぇ~、たまりません(苦笑)。
コースター好きを自負して7年、今までで一番緊張しているかもしれません・・・
写真-6:出発直後
出発が出来るタイミングになると、機械操作の方でしょうか、「ぐるぐるまわるけど、ええかなぁ~?」という御発声がありまして、それに呼応するかのように、乗り場に居る係員さん全員が「ええじゃないかぁ~」と連呼し、これから出発するオイラたちに対して煽ります。
ゆっくりと後ろに進んで行き、もう後に戻れない状況なのでこの煽りにやけくそ気味に反応するのが正しい乗り方なのかなぁ・・・
とにかく訳も分からず吼えていたように記憶しています。
さて、乗り場を出ると写真-6の通り、若干の下り勾配がいきなりあり、その下り勾配にあわせて座席が後ろ向きに倒れていきます。
リフトアップする前からこの挙動ですからねぇ、笑っちゃいます。
って言うか、結構ビビリましたね・・・
写真-7:仰向け状態のままリフトアップに向けて180度旋回
仰向け以上の状態のまま180度旋回して、リフトアップ位置に進んでいきますが、座席はこんな感じ。仰向けというか、更に後ろのめりになっており、足が顔より上にある状態と言えます。
何でも、回転の定義が「顔よりも足が上にある状態で1カウント」になるため、その回数を稼ぐためなんていうお話のようですが、真偽のほどは別にして、このリフトアップ前というある意味助走部分にもギミックがあって楽しいと捉えれば良いんじゃないかなぁと思います。
実際この状態だからこそ、この後のファーストドロップに向けて緊張感が高まる訳でね♪♪
写真-8:リフトアップ状況
リフトアップ直前でやや座席が起き上がり、やや上側の空を望むような姿勢でリフトアップになります。
仰向けよりはマシな体勢になりましたが、やはり後ろ向きのリフトアップは緊張しまくりです。
富士山側ではありませんが、それでも雄大な景色を望みつつ、今か今かと落下を待つ感覚は何とも言えませんねぇ~。
オイラは最後部車両だったのですが、後ろ(前方車両)のほうから「ちょっと、チョーやばいんですけどぉ~」っていう声が聞こえます。
ええ、オイラも「チョーやばいんですけどー」って思いました(笑)。
ただ、ファーストドロップの落下高さが76mとかなり高い部類ではあるものの、その高さの恐さを感じなかったのは、リフトアップ分のレールの左右に張り出した床があった事が理由としてあるかもしれません。
下側が見えませんでしたからね。
逆に、無くなったら落下開始だなぁと思ったら、思いっきり汗が吹き出ましたけど(苦笑)。
写真-9:ファーストドロップ前のの軽いドロップ
リフトアップが終わると、ファーストドロップ前に軽いドロップがあり、ここで加速をつけてドロップするという寸法です。
オイラは最後部車両に乗っていたため、リフトアップ部を過ぎたところから一気に加速が増し、とんでもないスピードでドロップに達しました。やはり最後部は素敵ですな♪
座席の向きは後ろ向きのままですが、軽いドロップの直後からやや座席が下向きに回転し、一旦上り勾配になったことで体が上向きに引っ張られて、ほんの一瞬ふわっとしたところで座席が下向きに回転し、下向きのままファーストドロップとなります。
個人的にこの軽いドロップの存在が座席回転を含めたファーストドロップの面白さを引き出す大きな要因と思っています。
ただ落ちるだけの落下感では得られない浮遊感みたいな感覚が落下をより引き立たせているような感覚を覚えました。
あくまで個人的な感覚、かつ興奮気味の印象なので、次乗ったら違うかもしれないけど・・・
写真-10:ファーストドロップ状況1
ファーストドロップの角度は89度という事で、殆ど垂直状態です。
こうした外から見ると、とんでもない落下に見えますが、思ったよりも恐くないというのがファーストドロップの印象です。
むろん下向きに何十メートルも落ちる訳ですから、恐くない訳は無いのですが、同じ高さを普通に落ちるのと比べて極端に恐いという感じではありませんでした。
不思議なもので、相方もこういう体勢で落ちるのは結構平気というコメントを残していますし、個人差なのでしょうかねぇ??
いずれにしても、爽快な気分が味わえるファーストドロップでありました。
写真-11:ファーストドロップ状況2
正直どのあたりで座席が回転なんてさっぱり分かりませんでしたが、垂直部分で少しずつ景色が変わっていった記憶がありまして、実際外から見ても、写真-11の通り垂直部分少しずつ座席が前傾していくことが分かります。
一番下の先頭車両の座席は頭が下側になっていて、一番上の最後部車両の座席は体が下を向いているのが分かりますよね!!
レールがドロップし終わる過程でくるっと回転して、進行方向に対して後ろ向きの体制になります。要するにリフトアップの体勢から前に一回転したという事であります。
写真-12:別アングルからファーストドロップ状況をば!!
観覧車から見たファーストドロップ状況です。
この状況では背中が進行方向を向いているくらいの状況ですが、乗っていて驚いたのは回転が予想以上に自然な動きで体への負担も殆どなく、気づいたらいつの間にか違う方向を向いていたという感じだった事でしょうか。
線形と回転の関係がよほど綿密に設計されたものなのか、そのあたりは分かりませんが、極めて変な動きをする落下にしては、とてつもなく爽快というのが率直な印象でした!!
こりゃ後半も期待できそうだっ!!
って事で、(2)に続きます。