2009年7月27日東急大井町線延伸後利用状況調査
今日はお疲れ休みだったのですが、さすがに4日間も休めませんで10時と14時に打ち合わせが入っていました。
が、幸いいずれも外の打ち合わせだったので、その間の4時間で東急大井町線延伸後の利用状況を調査することにしちゃいました♪
えへへ・・・
大井町線の利用状況調査といっても、溝の口止まりの大井町線の利用が多いはずも無く、田園都市線と比べて少ないのは明らかです。
よって、ボリュームというよりも、急行、緑各駅停車、青各駅停車のバランス、田園都市線との接続の影響等を見ることを主眼に調査してみました。
大井町線の延伸時ダイヤについては、以下でコメントしておりますので参考にしてください。
https://okiraku-goraku.com/2009/05/post-426.php#more
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【溝の口駅の折り返し状況について】
上下のダイヤが異なっているのが、どう考えても溝の口の折り返しの制約であることが見受けられたので、最初にその状況をチェックしておきます!!
ダイヤ構成上、溝の口の折り返しが非常にタイトになっており、時間が読めない降車側に余裕を持たせた結果、上りの発車がバタバタした印象を受けました。
急行が田園都市線急行を待たずに出発するのも後続の青各駅停車を入線させる必要があるからですが、もうちょっと待てば田園都市線の急行に接続できるタイミングになっているのが、なんとももどかしい感じであります。仕方ない所ですが・・・
以下に状況を示します。
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<大井町線上りホーム入線状況>
11:45:57 青各駅停車到着
11:47:35 青各駅停車発車(停車時間1分38秒)
11:52:58 緑各駅停車電留線発(青各駅停車発車から5分23秒/折り返し2分46秒)
11:53:42 緑各駅停車到着
11:55:44 緑各駅停車発車(停車時間2分2秒)
11:56:16 急行電留線発(緑各駅停車発車から32秒)
11:57:10 急行到着
11:59:46 急行発車(停車時間2分36秒)
12:00:16 青各駅停車電留線発(急行発車から30秒)
12:01:03 青各駅停車到着
12:02:33 青各駅停車発車(停車時間1分30秒)
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ごらんの通り、緑各駅停車の発車から青各駅停車の発車までが6分49秒しかなく、朝ラッシュ時並みに列車間隔が詰まっている状況です。
その理由ですが、緑各駅停車は田園都市線各駅停車の接続を受ける関係上、これより早く出発をさせることが出来ず、後続の急行が下り急行のため電留線を開ける必要性から、可能な限り早く入線しているのが、バタバタする理由の1つめ。
急行は急行自身のスジのみ考慮すれば、田園都市線の急行の接続を溝の口で受けてから出発できますが、そうすると、後続の青各駅停車のスジが確保できないため、青各駅停車の最低停車時間を確保できるタイミングで出発させているのが理由の2つめ。という感じですね。
よって、余裕が無いわけではないですが、わざとタイトにしている部分はありそうです。
結局のところスジに余裕ある上り急行を二子玉川で時間調整させるのが、溝の口の制約回避に対してベターだったという事でしょう。
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【溝の口駅発着段階の大井町線利用状況】
溝の口発着段階における大井町線の利用状況を30分調査してみました。
田園都市線に対する利用比率を確認するため、田園都市線の利用状況もあわせて調べています。
時間帯の関係で下りは絶対量が上りと比べて少なかったため、グラフは上下平均せず、上りのみを示しました!!
まず、大井町線の田園都市線に対する比率ですが、上りが19.6%(1000p/5100p)、下りが21.4%(530p/2470p)となっており、概ね20%程度と見て良さそうです。
一見少なく見えますが、溝の口駅の二子玉川方における大井町線方面の利用比率は「全国鉄道事情大研究東京西武・神奈川編」の断面輸送量から推定すると25%程度なので、大半は大井町線を利用しているといえます。
数値が少ないのは、下りであれば田園都市線を利用しなければならない人は二子玉川の段階で乗り換える人が居るだろうことや、上りであれば、急行への乗り換えが二子玉川であること(おそらく案内していると思います)が理由としてありそうです。
この数値が大井町線の能力なので、十分機能していると言えるのではないかなと思います。
列車ごとの利用状況を見てみると、上りについては緑各駅停車の利用率が高いことが分かります。
最初の15分間の調査では、緑各駅停車は唯一田園都市線と対面接続をするからかなぁ~と思ったのですが、ホームをよく観察してみると、田園都市線からの乗り換え客はほぼ同程度であり、対面かどうかはさほど影響が無い模様です。
次の15分を見て、単純に緑各駅停車の分担率が高いことが理由であると気づきました。
ダイヤを見ていただければ分かるとおり、緑各駅停車は田園都市線の各駅停車2本分を受けるパターンになっており、更に大井町線単体で見た時の前列車間隔が他の2列車よりあるため、溝の口駅からの利用も多くなるケースがあるのでしょう。
これだけ見ると、上りの混雑バランスが悪いように感じられますが、大井町線は二子玉川での乗降も多く(渋谷方面からの乗り換えが少なからずある)、二子玉川の状況を見ないと判断が出来ないという事で、二子玉川に移動して調査することにしました。
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【二子玉川駅発着段階の大井町線利用状況】
二子玉川(大井町方)発着段階における大井町線の利用状況を15分調査してみました。
下りは緑各駅停車が最も利用率が高く、急行が直前に走る形になる青各駅停車の利用率が低いのは、最も利用の多い二子玉川~自由が丘間における前列車間隔が大きく影響していることが明らかで、ダイヤ上納得できる状況です。
起点の大井町が利用の少ない区間であるため、旗の台で緩急接続する形であっても急行の利用率が緑各駅停車に及ばないのは大井町線の路線の性格を表していると言えましょう。
注目すべきは上りで、延伸前は急行の利用率が高く、各駅停車のほうが空いていましたが、今日の調査では急行よりも各駅停車が混んでいました。
緑各駅停車の利用率が高まったのは、溝の口のところでコメントしたとおり、各駅停車2本分の接続を受けるようになった影響であると思われ、青各駅停車の利用率が高いのは急行の利用率の低さを考えても、溝の口における田園都市線急行からの乗り換えシフトがあったということになるかと思います。
二子玉川の接続関係は新旧ダイヤとも変わっていませんが、大井町線の溝の口延伸によりダイヤ上流れが変わった部分と、始発駅変更に伴う利用者側の意識で利用が変わった部分があるのかなというのが今日の判断です。
正直もう少し見てみないと分からない感じがしますので、時間があったら1時間くらい眺めてみたいと思います。
上りの急行の利用状況が思いのほか少なかったことが、若干気になった本日の成果です。
写真-3の通り田園都市線から大井町線に乗り換える人は居ますが、よく見ると急行を見送って後続の各駅停車を待っている人も居るのです。
旧ダイヤのように急行に集中するようなダイヤを組んでまで混ませる必要は無いと思いますが、各駅に立ち客が出ている状況だと、もう少し調整の必要はあるかなぁという印象もあります。
運用が増えるのはデメリットですが、青各駅停車を梶が谷まで運転して、溝の口の折り返しに余裕を持たせ、急行同士の接続を溝の口にすることで多少バランスは良くなるかもしれませんが、やっぱりそこまでする必要は無いですよね。
とりあえず現行がベターという事で、様子を見たいと思います。