京急線2010年5月16日改正ダイヤを分析する!!
京急線の2010年5月16日改正ダイヤをすることになりました。
京急蒲田駅付近の上り線高架化に伴うものですが、京急蒲田駅の構造上より制約が大きくなるタイミングで、列車種別の新設や運行形態の変更など、思った以上に動きがあるなぁというのが率直な感想です。
この背景としては、やはり成田スカイアクセスの開業を7月に控え、京急としても目指す最終系を念頭におきつつ、整備的制約がある中で出来ることをしておこうというニュアンスが多分にあるのではないかな、という気がします。
京急蒲田までの暫定状況を乗り切るダイヤではあるのでしょうが、目指す方向は示しているのではないかな?と思うんですよね。
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先日の利用状況調査のほうでも若干新ダイヤについてコメントしましたが、今日は先日手に入れたパンフの記載内容に対してコメントしたいと思います。
(1)新エアポート快特の新設
結構驚きました。
種別はそのままタイムラグ無く停車駅を絞るという施策はあまり無いですからね。
ただ、逆にこのタイミングでこのような変更を行ったのは、何かしら理由がありそうだなという印象は持ちましたよね。
それはダイヤ上の理由だったり、そのダイヤというのも今回ダイヤではなくて今後のダイヤのことを見据えているのかもしれません。別種別に出来ない理由もそのあたりにあるのではないか?なんて穿った見方をしてしまう感じです。
とはいえ、実際の列車の機能としては、先日の利用状況調査で書いたとおり空港輸送メインの種別である訳で、ダイヤ上横浜方面からの集客が出来ないのであれば、京急蒲田の通過は利用状況の上では影響は少ないと思います。
まぁ、色々難しい面がありますが、京急蒲田駅の工事が完成した際に判断したいかな・・・
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(2)エアポート急行の新設
今回の目玉とも言える新種別列車であります。
先日の利用状況調査でコメントしたとおり、京急本線の輸送のキモは快特なので、快特10分サイクルの格子が変わらない限りは、どのような種別が登場しようとも、あくまでサブ列車だろうなという印象はあるので、エアポート急行についても地味な働きをするのではないかと冷静に見ています。
今回、エアポート急行は新設という形ではなく、従来の普通スジの格上げという形になっていることから、下手な設定は普通の利便性を損なうという見方もあるでしょうが、横浜~金沢文庫間で見れば普通利用は快特に乗り換えるまでの手段だったり、追い越されても座れるからという混雑面での選択といった状況です。
よって、普通の機能というのは今までどおりで、若干待避が少なく区間によって生きるスジになる場所でエアポート急行が選択されるのではないかと考えます。
上りは金沢文庫~神奈川新町間で待避なし、下りは京急川崎~上大岡間で待避なしという設定であることから、1回の待避を許容して快特を避けて利用という場面もあるのではないでしょうか。
オイラは現状ダイヤに関して、快特12連は区間によって一部車両の利用率が低くなっていて、輸送力は1.5倍でも1.5倍集客するわけではないことや、京急川崎~横浜間の普通スジに先着が無いことが無駄だと思っているので、これら状況を改善する方向がエアポート急行ならば、その機能に期待したいなと考えています。
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(3)快特の金沢八景停車について
快特の停車駅が増えるとすれば金沢八景かなぁと思っていたので、これはまぁ妥当という感じはしました。
近年は快特に浦賀発、新逗子発の普通を連結して運転する形態になっていたため、実質快特が利用できる駅という印象もありますが、エアポート急行の新設に伴う快特に連結しての羽田直通列車運転の施策を止めるにあたって、快特自体のあり方はこれで行こうという判断になったのかなと思います。
快特の分割併合って結構ロスタイムが大きいので、金沢八景に停車しても実質的な所要時間はむしろ減っている感じですね、時刻を見た限り。
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とりあえずこんなところで。
最後に新ダイヤの上下版をUPしておきます。
公式HPの時刻を確認して作成していますが、若干推測もあるので、後日東京時刻表をゲットできた段階で精査したいと思います。
ぱっと見た感じ、例によって快特スジ優先で組まれているのは分かりますが、空港線処理の関係で上下時刻のズレが生じたことから、京急久里浜以遠で運転間隔がやや悪くなっていることに気づきます。
この上下ダイヤの関係が暫定という事であるならば、今後各列車のスジ見直しが行われると思うので、今回のダイヤで違和感がある部分も、そういう捉え方をしておくほうが良いのかもしれません。
何となくですが、そこにエアポート快特の停車駅変更やエアポート急行の設定意図が隠れているように感じます。
考えすぎかもしれませんけどね(苦笑)。
まぁ、ダイヤを考えるのは好きだから、良いか!!