2011年12月20日

2011年12月16日小竹向原~千川間改良工事調査(1)

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 2011年12月16日に東京メトロ有楽町線・副都心線の小竹向原~千川間の改良工事区間の道路を歩いて状況確認しましたので、報告します!!

 まずは、工事概要を現地掲示の図面から追いたいと思います。

 本工事は小竹向原駅の外側線から既存配線と平面交差することなく有楽町線に接続する連絡線を新設するもので、既存の地下函体とは別の新しい地下構造物を構築するものです。

 よって工事の動きは駅間部分になりますので、外を歩かないと状況が分からないという感じです。

 小竹向原駅付近は既存の配線構成上、すでにデカデカとした施設があるため、連絡線の位置はやや千川寄りに設けられるようです。

 工区は全体で3つに分かれており、小竹向原駅方のアプローチ部分を成す向原工区、既存の地下函体からある程度離れた部分でシールドトンネルを構築するシールドトンネル工区、千川駅方のアプローチ部分を成す千川工区となっています。

 各工区について、細かく見てみましょう!!

 向原工区の開始点は地図で示すとこのあたりです。

 小竹向原駅から300数十メートル離れた位置になりますが、6本の線路から4本の線路になっていく手前あたりになりますね。

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写真-1:改良状況(向原工区部)

 図の赤い線が新たに地下函体を構築する外側ライン、黄色い線が撤去するラインになります。

 青い線が現行地下函体ラインですが、右側あたりで曲線的に狭くなっているのが分かりますが、このあたりが6線から4線になるべく合流する部分ですね。

 ここから千川側で有楽町線と副都心線が重層になるべく、有楽町線がやや上がり、副都心線がやや下に下っていきます。

 この状況に合わせて連絡線を構築するため、向原工区は小竹向原基準の水平部分にアプローチを設けて、勾配はシールド部分に担わせる形のようです。

 開削工法なので自由は効くでしょうが、既存線が勾配部分にアプローチは設けませんよね。

 図面を見て気づいた点としては、既存線からのアプローチに必要なスペース以上に地下函体を構築しているという事でしょうか。

 既存函体の撤去ライン(黄色の線)を考えると、小竹向原駅方の地下函体構築ラインが駅側なのかなぁ・・・と。

 これは、現在の千川駅の連絡線側に設けられている保守用設備の機能をそのままスライドさせるという事なのか、施工上中途半端な施設は構築できないため、既存地下函体の状況からここまで構築しなければならないといった理由なのかとは思いますが、何となく前者の理由かなぁとは思います。

 開削なので、無駄なものは造らないかなぁと。

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 シールドトンネル区間の中心位置がこのあたりですね。

 延長は200m弱という事で、比較的短い部類になるのかと思いますが、周辺状況や土被りから開削よりシールドが良いという判断なのでしょうね。

 既存函体から離れた箇所で施工するとなれば、緩やかな勾配区間ということもあり、なるほどと思える感じですが。

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写真-2:改良状況(シールドトンネル工区)

 シールドトンネルが赤いラインで、既存地下函体と離れていますが、地図やグーグルアースの航空写真で分かるとおり、周辺の建物はこのラインを支障していないのですね。

 以前の工事で使用したラインなのかと思いますが、歩道というか道路付帯ゾーンになっていて、逆にこのラインがシールドトンネルのラインの基準なのかなぁという感じです。

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 千川工区の開始点はこのあたりになりますね。

 こちらは千川駅の端あたりということが分かります。

 有楽町線ホームの端から状況が見えそうですね(後述します)。

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写真-3:改良状況(千川工区部)

 地下函体の青ラインは外側を走る副都心線のラインで、千川駅部分に対してでやや狭くなっていく形になっています。

 有楽町線自体は内側線から島式ホームへと広がる線形ですが、地下函体としては副都心線のラインに合わせたものになっており、駅付近のそのスペースが保守用設備になっています。

 その部分を延長する形で連絡線を接続する関係になっていますが、新設の赤ラインと、撤去の黄色ラインが複雑に絡んでいて、工事は簡単なものではないのかもしれません。

 単純に現在の保守用線を延長するだけかと思ったら、やや外側に構造を拡張しており、シールドトンネルと接合する関係か分かりませんが、拡張が必要なのでしょうか?

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写真-4:工事状況(千川工区部)

 千川駅付近の工事掲示ですが、写真の通り池袋方面線側の工事のみ進んでいるようです。

 地上の道路施設の切り回し等を考慮して両方向の工事を一気に進められないという理由があるのかもしれませんが、現時点ではこの範囲の工事をしていると。

 完成を急ぐのは朝ラッシュ時の処理を考えれば新木場・渋谷方面でしょうから、この順番なのでしょうね。

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写真-5:千川駅合流部状況(新木場方面線小竹向原方)

 有楽町線の千川駅から小竹向原方を臨んだ状況です(新木場方面線)。

 分岐側は線路が分岐からある程度のラインで撤去され、以遠は工事のためのスペースになりつつあるといった感じでしょうか。

 このレールが残っている部分は弄る必要が無い範囲なのかどうか気になります・・・

 まだ動きそのものは感じられませんが、近々変化していきそうですね。

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写真-6:千川駅合流部状況(和光市方面線小竹向原方)

 和光市方面線も同様の状況ですが、工事の進捗を考えると動きはこれからかなぁといった所です。

 以上です!!