2012年12月21日

2012年12月16日京王線日中時利用状況調査(2) 北野編

121221.jpg

 2012年12月16日に京王線の調布以遠の利用状況を確認したく、分倍河原、北野、橋本、京王多摩センターの4駅で20分サイクルずつハシゴして調査しました。

 来年2月22日のダイヤ改定で大きな変更が想定される状況において、具体的な新ダイヤのパターンは分からないものの、現状を把握することで、新ダイヤの本数・パターンが明らかになった際に変更意図が確認できるようにしておこうと思います。

 その(2)として北野駅についてです。

 上下別に京王線・高尾線を集計しましたが、下りは同時発車のため高尾線は見れませんでした・・・

 以下、コメントです。

121221_01.gif
図-1:下り方面データ

121221_02.gif
図-2:上り方面データ

 -----

 <全体の利用状況>

 時間帯の関係で上下の利用にやや差がありますが、平均すると一両あたり準特急は30p、各駅停車は15pといったところで、終端区間ということもあり利用率は低いですね。

 以前、平日ダイヤですが同等時間帯において調布駅で調査を行い、調布駅終点方の利用状況として準特急が70~80p、各駅停車が20p程度になっている事から、時間当たり本数が半分の北野(京王線系統)の終点方段階は調布に対して概ね25%程度の利用になっていると言えます。

 断面輸送量の文献を見ると概ね調布に対して20%程度なので、データとしてはいいところかと思います。

-----

 <上下傾向>

 下りについては北野における準特急と各駅停車の相互乗換により、準特急と各駅停車の利用は殆ど差が無く、北野接続が理解されているといったところですが、上りについてはダイヤパターン上、準特急のほうが前列車間隔が2倍近くあるのを差し引いても各駅停車の利用状況が低いのが気になる所です。

 北野で高尾線からの準特急に乗り換えられるので、もう少し各駅停車が利用されても良いと思うのですが、7分後に準特急があるし、北野で座れる保証もないため準特急指向が高いという事になるのでしょうか。

 この状況では実質20分間隔に近いような気がしないでも無いですが、高尾線の場合は準特急と各駅停車の利用の差がそこまで出ていないので、京王八王子特有の傾向という事なのでしょうか?

 機会があったら複数サイクル確認したい感じです。

-----

 <高尾線との利用比率>

 上りのみ確認できたので、その比較をグラフに示してみました。

 時間帯の関係もあるかもしれませんが、やや高尾線からの利用のほうが多いものの、本数の差をつけるほどでもないので、現在の1:1バランスは良いように思います。

-----

 <各駅停車の機能と緩急比率ついて>

 準特急が北野以遠は各駅停車と機能の上で差がなく、言い換えれば各駅停車も機能する区間になるため、調布や分倍河原と比べて各駅停車の利用率が高くなっていますが、北野の緩急接続で大半が準特急に集中する構造であることから、北野で機能としては切れてしまいます。

 よって北野~調布間は空いた各駅停車が走る形になってしまい、効率性で見ると削減対象になりそうなところではありますが、現行の1:1パターンは利便性が高いので、多少運転間隔のバラつきが出たとしても維持してほしい感じはします。

 調布~北野間のキモは最終的に利用を担うことになる調布以遠の優等が前列車間隔10分程度の利用を集めて新宿に向かうパターンであることだと思うため、極端な言い方をすれば、北野~府中間の利用を北野・府中の緩急接続で集める準特急は通勤快速の停車駅でも似たような集客にはなります。

 けれども、一方で速達機能も求められるものと思われ、オイラ個人の見解としては来年2月のダイヤ改定について、現行の準特急が「新」特急と1駅停車差の急行(調布で橋本系統特急に接続するのが前提)に置き換える程度までが限界ではないかと考えています。

 出来れば特急系10分間隔が良いと思うのですけど、利用状況だけ見ると本数が少なくなることはあり得る感じ、ただしパターン構成は配慮が必要といったところかなぁと認識している次第です。

-----

 北野については以上です!!