2014年10月21日

2014年10月21日京王線調布駅早朝~朝ラッシュ時混雑調査

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 2014年10月21日に京王線調布駅において早朝~朝ラッシュ時の混雑状況調査をしました。

 主目的は早朝特急・準特急の利用状況(続行運転状況)と、ピーク時間帯の混雑傾向の確認です。

 以下、コメントです。

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図-1:混雑調査データ(6:18~8:23)

 <全体の利用状況について>

 まずは今回調査した早朝~朝ラッシュ時帯2時間のデータについてです。

 多少遅延はありましたが、概ね正常なものとして判断すると、6時台から7時台頭までの時間帯は、いわゆる早朝特急・準特急時間帯で、利用の大半は特急と準特急が担っている状況です。

 その後8両編成が無くなる7:10~8:10頃が最ピーク1時間帯になり、パターンによるばらつきはあるも優等列車は7:40頃の最ピークを頂点に山なりな利用状況にあることが分かります。

 直前に早朝特急が設定されている事で、ピーク前半部分の利用が多少少ない傾向にあるのかと思いましたが、そういう感じにはなっておらず、早朝特急の設定により後時間帯からのシフトがまずあって、それにより空いた時間帯の列車にもう少し混んだ時間帯からシフトして、全体的に均されているのかなと思います。

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 <早朝特急・準特急の状況について>

 図-1のデータから分かるとおり、最ピークの列車よりも混んでおり、早い時間帯で本数が少ないという部分はあるも人気ぶりが伺えるところです。

 基本的に概ね10分間隔に4本の京王線系統の特急・準特急が設定され、後半2本は前に続行の形で相模原線系統の特急が挿入されるパターンです。

 特急・準特急と直接調布で接続する区間急行、その直前に到着する各駅停車からの乗換えが特急・準特急の集客ロジックになっており、また特急・準特急自体の混雑も列車によって異なっており、その結果が個々の列車の混雑率になっている感じでした。

 1本目の準特急は時間帯が早いこともあり122.7%、2本目の特急は一気に混みだして188.6%、3本目の相模原線系統特急(続行1本目)は170.9%、4本目の特急(続行2本目)は166.1%、5本目の相模原線系統特急(続行1本目)は193.4%、6本目の特急(続行2本目)は207.9%でした(以上推定混雑率です)。

 以前の4本体制であれば満員となっていた3本目、4本目が続行運転化により、3本目は混雑緩和、4本目は乗れなかった人が乗れるようになったというのが2本増発の変化なのかなと思います。

 それまでの基本集客ロジックが「調布以遠の総ての利用客を集客するパターン」であったのを、増発により、集客分散することが出来たのが大きいのかなと思います。

 相模原線系統の特急は続行1本目の設定で、府中方面からの各駅停車の乗換え客、調布の利用客を集客するため、手堅い混雑となります。

 3本目と4本目は幾分混雑率が低いとあってか、あえて3本目を見送る人も居ましたが、5本目と6本目はほぼ満員とあって、後続の混雑が認知されているのか見送りが少なかったのは印象的でした。

 これ以上後の時間帯の設定は難しいと感じる所ではありますが、6本の混雑バランスを見ると、単独運転の2本目はケアーしてあげたい所。

 比較的余裕のある3、4本目にシフトするようなパターンにしたいところですが、区間急行や各駅停車も適切な間隔で設定しなければ行けない所で、下位列車のスジを動かす訳にもいかないところが難しいですね。

 相模原線系統特急3本目の設定(2本目の前続行)が出来うる範囲かと思われるので期待したいところかなぁというのが調査した実感であります!!

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図-2:ピーク1時間帯の混雑グラフ(列車種別・系統別)

 <ピーク1時間帯の状況について>

 続いてピーク1時間帯の状況について見ていきたいと思います。

 まず基本的な流動状況ですが、各駅停車が到着すると立ち客の大半は降車し、対面接続もしくは後続の優等に乗り換える流れとなります。

 そして、優等はそれら各駅停車からの乗換え、調布の乗車を受ける形となるため、列車により集客条件が異なっています。

 これをグラフにすると図-2の通りでして、各駅停車は基本的に調布は立ち客少々程度で出発していくため一定の混雑率、優等は各駅停車1本に対して1本から2本設定されていますが、続行ぎみの設定でも1本目が混んでいたり、2本目が混んでいたり、イーブンだったりと様々です。

 一応急行、区間急行を京王線系統、相模原線系統発で分けてグラフ化してみましたが、似たような混雑状況で、区間急行のほうがやや混雑率が高めといったところです。

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図-3:ピーク1時間帯の混雑グラフ(各駅停車の接続有無別)

 <調布における優等列車の各駅停車接続有無の差について>

 図-2では状況が分かりづらいため、優等列車を調布において接続有無で区分してグラフ化してみました。

 これで状況が分かりやすくなったかな?

 ごらんの通り、調布で各駅停車の接続を受ける優等は概ね140%前後の混雑率で、接続なしの優等が110%前後となっており30%程度の差となっています。

 明大前に向かうにつれて、全体的に混んでいくのは分かっているので調布の段階をしてどうという事にはなりませんが、極端にばらつきが無いのは望ましい状況なのかなとは感じた次第です。

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 <調布の段階で混む優等の傾向について>

 とは言え、調布の段階で混んでいる列車は少々気になるところです。

 前述の通り混む列車は調布において各駅停車の接続を受ける列車になりますが、各駅停車といっても、区間急行が各駅に停車する相模原線系統と通過する京王線系統では状況が異なります。

 相模原線系統の各駅停車は、本数自体は少ないものの区間急行が数分前に設定されている事が多く、前列車間隔が大きく開く列車はありません。

 一方京王線系統の各駅停車は前列車間隔が大きく開くケースもあり、そうした列車を受ける優等が実は結構混んでいるというのが今日の調査で理解できたところです。

 具体的には7:34(所定7:31)と7:54(所定7:51)の2本で、接続する各駅停車が飛田給で優等を待避する関係で飛田給と西調布の前列車間隔が開いています。

 京王線系統の優等の遅れでさらに前列車間隔が開いてしまうようで、その影響が橋本系統の区間急行(比較的混んだ列車)に集中するのは、ちょっとだけ気になるところかなぁとは思いました。

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 以上、調布駅の状況についてでした!!

 また機会があれば次は明大前で確認したいと思います。