2016年3月 1日

2016年2月19日小田急線下北沢駅朝ラッシュ時混雑調査

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 2016年2月19日に小田急線下北沢駅にて朝ラッシュ時の混雑調査をしましたので、報告します。

 以下、データとコメントです。

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データ1:調査データその1(列車種別ごとの整理)

 <全体の感想>

 混雑グラフを見て分かるとおり、ピーク60分間は7:35~8:35の一時間となっており、そのうち最も混雑する時間帯は7:55から8:25となっています。

 調査時期・日の関係もありましょうが、以前と比べると混雑状況としては幾分緩和されたのかなと感じるところです。

 以前から続く混雑状況をして分散乗車に長けている利用者の判断の結果、その前提において最ピークの優等数本を除けば、概ね乗りたい列車に乗れている状況になっています。

 ピーク60分間の列車構成としては、6~7分間隔に優等2本、各駅停車1本の緩急比率1:2のサイクルで組まれており、急行13本、準急8本、各駅停車9本となっています。

 混雑傾向として以前と変わったのが下北沢駅の地下化により、乗り換えに便利な位置が変わったことで編成中に傾向が出てきました。

 具体的には編成中央部が混む形になり、前後車両は比較的空いています。

 以前はほぼ満員だったため、傾向なんて無かったのですが、緩和分やはり便利な位置が混み続けて、そうでない位置が空くというのは自然の摂理といったところでしょうか。

 以前の最ピーク時の優等がほぼ満員という状態の時は、各駅停車の混雑率も高くなっていました。

 それは成城学園前で優等を避けて各駅停車を乗りとおす流れが最ピーク時にあり(成城学園前での混雑調査で確認)、その結果が各駅停車も下北沢段階でほぼ満員になるという状況を生み出していました。

 結果、同じような混雑で優等も各駅停車も下北沢に到着していた訳ですから、緩急比率の設定的には結果ベストだったのかと思いますが、複々線化完成で増発が可能となるならば、本日のバランスを見る限り多少優等のほうが混むのは仕方ないと思うので緩急比率1:2は妥当なところかなとは感じるところです。

 少なくとも各駅停車を大幅に増やすというのは全体の混雑傾向から見てバランスを悪くしてしまうように感じます。

 無論優等の一部を経堂に停車させるとか、緩行線利用者にも恩恵がある形に出来れば良いなとは思いますけどね。

 <列車種別ごとの混雑傾向>

 グラフを見て分かるとおり、準急が最混雑になっており、特に編成中央部の混雑が厳しいです。

 この結果については、準急が最ピーク時に2本設定されていて数値が高くなるのに対して、急行は比較的空いた列車もあり平均化すると数値が低くなってしまっている形です。

 この形では分析がしにくいので、整理の仕方を変えてみることにしました。

 以下です!!

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データ2:調査データその2(ダイヤパターンによる整理)

 <ダイヤパターンにおける混雑傾向>

 下北沢に到着する緩急比率1:2のパターンにおける、優等の続行の1本目、2本目で区別した形です。

 ダイヤパターン的に両者を比較してみると、続行1本目は新百合ヶ丘において各駅停車の直前出発となり、成城学園前~下北沢間で1本前の各駅停車を追い越すため、各駅停車からの乗換えとしては成城学園前で担う形となります。

 対して、続行2本目は新百合ヶ丘において各駅停車の後追いとなり、登戸~成城学園前間で1本前の各駅停車を追越し、更に経堂~下北沢間で2本前の各駅停車を追い越します(準急は総てこちらの設定になります)。

 こうした機能の違いがある訳ですが、結果、優等続行2本目のほうが混雑率が高く、1本目とは明確な差となっています。

 編成中の混雑傾向は似た形になっており、純粋に分担量が多いということになろうかと思います。

 <続行優等2本目が混む理由>

 続行優等2本目が混む理由ですが、前優等間隔が倍半分となる複線区間において分担率が高いことや、複々線区間においても複線区間からのパターン上の影響で登戸、成城学園前において分担比率が高いことが挙げられましょう。

 続行優等1本目は成城学園前における各駅停車からの連絡という機能を持たせているも、前述理由にはかなわないということになろうかと思います。

 このあたりは難しいところですが、続行運転の片方が江ノ島線系統だと両者のバランスが良いなど、細かい集客条件で調整できる部分もあるように思えるので、パターン化で是正するのか、複々線化の増発でこれらのバラつきを許容できる形にするのか対応がなされましょう。

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データ3:調査データその3(行き先ごとの整理)

 おまけですが、その3として優等の行き先別(新宿行、千代田線直通)で分類してみました。

 千代田線直通列車が混んでいるような気がしたのですが、やはり実際そうでした。

 千代田線直通準急は総て混む「続行優等2本目」だから当然といえば当然ですし、代々木上原で先行の急行に接続することから新宿方面利用でも利用できる万能列車ということがありましょう。

 ただグラフ的に見ると後部車両が混むという傾向を有しており、新宿行に見られない形として千代田線内の傾向が出ているように思います。

 こうした状況を見ると、複々線化により増発が可能になった際には千代田線直通の比率が上げることが想定されますが、妥当なところなんだろうなと思うところです。

 以上です!!