2016年3月 2日

2016年2月28日東武東上線川越市駅利用調査

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 2016年2月28日に東武東上線川越市駅にて日中時の利用状況調査をしましたので、報告します。

 3月26日のダイヤ改正で日中時パターンの変更があり、川越市以遠の増発が果たされる形になりました。

 その施策が利用状況を踏まえてのものか、戦略的な設定なのかダイヤ制約上の対応なのかを探るべく、現状の利用状況を確認しておこうという趣旨です。

 以下、データとコメントです。

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図-1:利用調査データ(上り方面到着時)

 急行が15分間隔で設定され、そこに快速が単純挿入される形のパターンです。

 総て池袋行であり、前列車間隔により利用が決まってくる感じです。

 パターン上、快速が後続の急行の利用を吸上げるロジックになっており、そこに小川町、森林公園発という発駅要素が多少絡む形と言えましょう。

 その上で最混雑になる急行が平均立ち客少々程度になっており、編成中央部の車両は利用率が高く立ち客が目立ちますが、輸送力的には妥当なところかなと感じるところです。

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図-2:利用調査データ(下り方面発車時)

 急行が15分間隔で設定され、そこに快速が単純挿入される形のパターンです。

 が、利用の多い起点方区間において快速が急行の5~6分後の設定となっており、直前の急行の利用率がそれほど高くなく敬遠要素が無く、後続の急行に対しても時間が開いているため、設定機能が薄いです。

 そのためグラフを見て分かるとおり快速の利用率が低く、快速の後続の急行は快速があるため幾分利用率が低いものの、編成中利用率の高い車両位置はほぼ利用率が高い急行と同等程度になっています。

 このバランスにおいて、最も利用率が高い急行が平均して立ち客が出ない程度の利用状況になっています。

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 以上の上下の調査結果から、現行の毎時6本通過運転ありの状況は輸送力的には十分にあるものと判断します。

 冒頭に書きましたとおり、3月26日のダイヤ改正で日中時間帯の準急が森林公園まで延伸されますが、急行の半数が地下鉄直通になるといっても、この区間はこれらの利用客の一部をシフトさせるに過ぎないと思われます。

 そのバランスですが、緩急接続を快速と行うと示されていることから、パターン上のパイが少なそうです。

 よって、利用状況から設定するのではなく、快速の機能強化すなわち急行の半数を地下鉄直通に割り振ることに対するフォローという形なのかなと捉えるところです。

 以上です!!