2014年6月28日

2014年6月27日東急田園都市・メトロ半蔵門線渋谷駅利用状況調査

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 東急田園都市線・メトロ半蔵門線の渋谷駅において利用状況60分調査しましたので、報告します。

 時間の都合上、準急と渋谷発着列車を含む15分サイクルを田園都市線側、半蔵門線側でそれぞれ確認してみました。

 以下、コメントです!!

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図-1:田園都市線側中央林間方面発車データ

 田園都市線側中央林間方面発車時の状況です。

 やはりベースになるのは、15分サイクル中の急行、無待避各駅停車、桜新町待避各駅停車の3本の利用状況がほぼイーブンというところになりましょうか。

 無待避各駅停車のスジをなぞる準急がほぼ従来の無待避各駅停車の利用と同等になり、直後に設定された始発各駅停車は後続の桜新町待避各駅停車の一部の利用がシフトする形です。

 この状況であれば、始発各駅停車が無くとも準急および桜新町待避の各駅停車は従来パターンと同等の利用状況に収まるものと思われますので、二子玉川以遠の各駅停車機能が確保できれば必ずしも増発しなくても・・・という印象はありますね。

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図-2:田園都市線側渋谷方面到着データ

 田園都市線側渋谷方面到着の状況です。

 上りは無待避各駅停車を基準とすると、急行の利用がやや高く桜新町待避各駅停車の利用がやや低いバランスになるのが従来の15分サイクルのバランスでした。

 準急新設および渋谷止まり各駅停車が挿入されるパターンにおいては、まったくバランスが異なっており、急行と準急が同等、桜新町待避各駅停車がやや少なく、渋谷止まりが更に幾分少ない形です。

 スジ構成からみて、渋谷止まり各駅停車が後続の準急の利用をケアーする形ですから、渋谷止まりが無ければ準急の利用率が上がる形となり、それが急行より上回る形となります。

 つまり準急は遠距離区間において優等の機能を果たしていますから、後続の急行利用の一部が準急にシフトしている形なるという、スライド式に総ての列車の混雑を緩和させているパターンになっている模様です。

 うまく分散が図れていると言えますが、この分散故に渋谷止まりの処理、後続への乗換という遅延要素、半蔵門線側の一部列車への利用集中といった懸念も出てしまっているのが気になる所ではあるかもしれません。

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図-3:半蔵門線側渋谷方面到着データ

 続いて半蔵門線側渋谷方面到着状況です。

 田園都市線側とは30分ずれているので厳密には条件がイーブンではありませんが、同じ時間帯と捉えると、15分サイクル中3本の利用合計は同じくらいであることが分かります。

 渋谷まで5分等間隔ダイヤという事もあり、押上に近い区間では東武線からの直通かどうかで利用の大小があることを最近の調査でも再確認したところですが、渋谷着ともなればほぼ同等になっていることが確認できますね。

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図-4:半蔵門線側押上方面発車データ

 半蔵門線側押上方面発車状況です。

 渋谷方面とは異なり、こちらは田園都市線からの影響を受ける形になっています。

 渋谷止まり各駅停車を受ける準急が最混雑になるのは、流動を考えれば当然といった感じですが、特徴的なのは急行が2本前の各駅停車よりも利用が少ない事です。

 このサイクルでは準急の遅れが殆ど出ていないため、5分等間隔に近い形にはなっており、急行の前列車間隔が短いわけではありません。

 渋谷の乗車はいずれの列車もイーブンであると考えると、おそらく急行は他の列車と比べて渋谷下車が多いと考えられます。

 その根拠として後部車両のみ空くという傾向からもと読み取れるかなと。

 なかなか興味深い状況ですね!!

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 以上の状況から、準急新設と渋谷発着各駅停車設定による影響は少なからずあり、バランスを崩す要素はあるも、概ね許容範囲に収まっている事が確認できました。

 準急が単純挿入のため、急行2本に対して混雑緩和効果を発揮しきれない部分は少々気になりますが、パターン上仕方ない部分も有るわけで、総合的に考えるとまぁ良い感じなのかなとは思います。

 ベストではないが混雑緩和策としてはベターといった感じですかね?

 以上です。