東武東上線2008年6月14日改正ダイヤ分析 朝ラッシュ時
忙しい時は企画的にネタを作って乗り切るのがブログの一つのテクニックと思っていますが、そんなことしなくても日々作っているダイヤグラムで乗り切れそうな気がするので、副都心線関連の各線ダイヤについての分析・・・というか個人的な見解を述べていき、知見として蓄積していきますね。
鉄道ダイヤのカテゴリーってそのために有るんだよね?(苦笑)
一発目は記念すべき「最初にWINDOWSパソコンで作成したダイヤ」である東武東上線2008年6月14日改正ダイヤの朝ラッシュ時です!!
改正の格子は以下になりますでしょうか?
1.副都心線開業に伴うメトロ線直通系統のダイヤ変更
2.上記に伴う池袋口の本数見直し(27本→24本)
3.急行2本設定および優等の所要時間短縮
4.池袋口の各駅停車の退避駅増加(上板橋と中板橋の2箇所待避に)
上記4項目について、ダイヤから読み取れる部分についてコメントします。
1.副都心線開業に伴うメトロ線直通系統のダイヤ変更
副都心線開業に伴い、和光市口におけるメトロ線の本数が一時間あたり18本から24本と大幅増加しました。
これを受けて東武東上線からの直通が9本から12本になりました。内訳をみると旧ダイヤでは森林公園発6本、川越市発3本、新ダイヤでは有楽町線系統が森林公園発4本、川越市発2本、副都心線系統が森林公園発3本、川越市発1本、志木発2本となっており、本数的には有楽町線系統と副都心線を同数用意し、すでにある通勤流動を踏まえて有楽町線系統を遠方から設定しているような感じですね。
東武東上線の複線区間で見ると、メトロ線直通系統は1本増になっており、幾分リソースを割り振る感じになっていますが、急行を設定したこともあり、実質ほぼ変化なしという印象を受けます。まぁそりゃそうだなという感じかなぁ。
2.上記に伴う池袋口の本数見直し(27本→24本)
旧ダイヤはざっくり言うと、9分サイクルに通勤急行1本、準急1本、普通2本というパターンでしたが、新ダイヤでは5分サイクルに優等1本、普通1本となりました。急行がイレギュラーに設定され、時間帯により通勤急行と準急の本数比率が変わっているので、少し分かりづらくなった印象です。
川越市~志木間に注目すると、旧ダイヤでは9分サイクルに通勤急行、準急、メトロ線直通の3本が設定され、ピーク時にメトロ線直通が挿入されるパターンだったのが、10分サイクルに池袋行優等2本、メトロ線直通2本が設定されるパターンになったため、「サイクル拡大」→「メトロ線直通比率向上」というのが基本格子と言えるのではないかと思います。急行設定時間帯がイレギュラーなので分かりづらいですが・・・
ちなみにオイラが基本パターンとして見ている時間帯は、池袋基準で8:05~8:35頃の15分サイクルに通勤急行1本、準急2本、普通3本の部分です。このサイクルはメトロ線直通が和光市基準で連続4本になる部分も同じであり、綺麗なパターンになっています。
3.急行2本設定および優等の所要時間短縮
ダイヤ改正のプレスの表記を見ると、平日朝ラッシュ時(池袋着7時30分~8時30分)の運転ダイヤを見直し、池袋までの急行系列車の所要時間を最大4分、平均で2~3分程度短縮します、とあります。
後述しますが、所要時間短縮が果たせた最大の理由は成増~池袋間で普通を2回追い越すことによるものでしょうし、更に運転サイクル見直しによる部分があるでしょう。
ところが、実際にダイヤを作成してみると、成増の停車時間の伸びなど、疑問が残る部分がありまして、そのあたり気になったので、所要時間の変化を整理してみました。
<旧ダイヤ 成増~池袋間所要時間>
7:30通勤急行 16分(7:14→7:30)
7:33準 急 13分(7:20→7:33)
7:39通勤急行 16分(7:23→7:39)
7:43準 急 15分(7:28→7:43)
7:47通勤急行 15分(7:32→7:47)
7:52準 急 16分(7:36→7:52)
7:57通勤急行 16分(7:41→7:57)
8:01準 急 14分(7:47→8:01)
8:06通勤急行 16分(7:50→8:06)
8:10準 急 15分(7:55→8:10)
8:15通勤急行 16分(7:59→8:15)
8:19準 急 15分(8:04→8:19)
8:24通勤急行 16分(8:08→8:24)
8:29準 急 16分(8:13→8:29)
平均 15.36分
<新ダイヤ 成増~池袋間所要時間>
7:30急 行 11分(7:19→7:30)
7:35通勤急行 12分(7:23→7:35)
7:40準 急 11分(7:29→7:40)
7:46急 行 14分(7:32→7:46)
7:51通勤急行 14分(7:37→7:51)
7:55準 急 12分(7:43→7:55)
8:01通勤急行 13分(7:48→8:01)
8:06準 急 13分(7:53→8:06)
8:11通勤急行 13分(7:58→8:11)
8:16準 急 13分(8:03→8:16)
8:21準 急 12分(8:09→8:21)
8:26通勤急行 13分(8:13→8:26)
平均 12.33分
成増発→池袋着で見ると、ほぼ3分時間短縮になっており、上板橋&中板橋2回追い越しの効果がそのまま出ていますね。成増までのスジはほぼ変わっていないので、所要時間短縮を平均2~3分と表記しているのは、志木、和光市、成増の停車時間によるところが大きいでしょう。
個人的に勿体ないなぁと感じるのが、通勤急行の成増の停車時間が長いところでしょうか。ダイヤを見て分かるとおり、志木以遠の複線区間で通勤急行→メトロ直通→準急→メトロ直通といった感じで、通勤急行と準急が続行にならないようにしているので、複々線区間で所要時間が短い通勤急行は成増で前の準急に追いつく形になりますが、再び優等を5分等間隔にするために停車時間が延びてしまうんですよね。
旧ダイヤでは複線区間が続行になっているため、続行が出来ない訳ではないと思うのですが、混雑バランス面の配慮があるのかもしれません。
ピーク帯の15分サイクルでは、複線区間で通勤急行1本、準急2本、メトロ有楽町線系統2本、メトロ副都心線系統1本の6本になっているので、配列を変えられそうな気がしますが、どうなのでしょうか??
4.池袋口の各駅停車の退避駅増加(上板橋と中板橋の2箇所待避に)
個人的に「やらない」というか「出来ない」ことだと思っていたので、2箇所待避は少々驚きましたが、これをやってしても優等の所要時間短縮が必要だったという事なのでしょうかねぇ。
全体的に見ると変化が大きい改正内容と言えますが、細かい部分を見ると変えられないお約束があるようにも思え、そのお約束を変えず、変えられる部分については遠くないタイミングで変えてきそうな気もします。
直通関連の微調整はありそうですよね!!