2009年7月 2日

東武伊勢崎線竹ノ塚駅付近連立工事分析(2) パンフ熟読編

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 昨日に引き続き、東武伊勢崎線竹ノ塚駅付近連立工事の分析をします。

 その(2)として、住民説明会で使われた資料(パンフ)を足立区の公式サイトからダウンロードしたものを熟読して、考えたことをまとめてみちゃいます!!

 それにしても興味深い内容ですね。

 竹ノ塚駅の駅部、西新井方、谷塚方の断面図が掲載されているのですが、この図だけでも数々の疑問が沸きます。

 皆さんも感じられたと思いますが、

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 ◆なぜ下り線だけ高架区間が長くて、上り線は短いのか?
 ◆なぜ高架線完成後は下り急行線だけ離れているのか?
 ◆なぜ下り急行線の高架線だけ他3線より高いのか?
 ◆東京メトロ日比谷線車両の入出区はどうするのか?
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 あたりが気になるポイントでしょう。

 以上の点について、オイラなりに工事的視点で分析してみました。

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写真-1:とりあえず断面図の縮尺をチェックする!!

 職業病ですよね。この手の図面を見ると、イメージなのか、縮尺をあわせたものなのかをチェックしちゃいます(笑)。

 三角スケールをあててみて、幅約40mあたりの寸法と高さ約7mあたりの寸法を比較してみると、概ね合っている感じみたいです。線路中心間隔も列車と列車の間の寸法からするとOKかな?

 以上により、若干は丸めて表記しているかもしれませんが、この図面は概ね縮尺があっている図であると判断します!!

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写真-2:googleの航空写真でチェック!!

 とっても大好きgoogleの航空写真は、左下に縮尺があり、これを目安に簡易測量をすることができます。

 とりあえず写真-1の駅部の幅が約40mですので、この40mがどの程度の状況か、またまた三角スケールを液晶画面におしあてて測ってみました。

 ん~、約40mというと、現在の西口改札の出口付近よりさらに道路側の位置なんですね!!

 そうすると、1線だけ離れている下り高架線はそうとう外側に膨らむ(?)感じになりそうです。

 東武の用地ラインよりは内側ですので、駅部は用地があるという事なのでしょうか?

 そうなると、この用地を如何に活用するかが高架化の施工に係る切換のポイントでしょうね。

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写真-3:計画図に現行位置をプロットしてみる!!

 縮尺があっている前提で、現行位置を計画図にプロットしてみます。

 スキャンした画像データに貼り付けただけの簡易なものですが、イメージを掴むためには良いでしょう。個人的な参考資料ですので、そのつもりで見てください。

 んで、見て頂くと分かるとおり、上り急行、緩行線、下り緩行線は、概ね現行線路の直上に上がるような位置関係になっているのに対して、下り急行線だけは現行線路に支障しない範囲に構築されています。

 入換線と下り急行線の2線部分は高架橋が構築されず、この部分が工事切換のバッファスペースになりそうな匂いがします。

 そう捉えれば、

◆なぜ高架線完成後は下り急行線だけ離れているのか?

 については「高架化を進めるための切換手順上そうなるのがベストだから」という見方が出来そうですね。

 もう少し根拠を述べると、上り急行線、緩行線部分の高架橋を構築するためには線路が隣接しているため「2線以上離れた部分」に現行線路を切り換える必要があります。

 そのためには、上り急行線から下り緩行線まで余裕スペースが無い事からして、下り緩行線も2線動かす必要が生じ、その位置が現行の下り急行線になるので、今回はどうしても下り急行線を現行の範囲外に移動させる必要があったという事だと思います。

 仮線で高架橋を構築すれば、更に切り換えて他の線路に近づけることも出来るのでしょうが、用地内であることからそこまではしないという計画なのだと考えます。

 開いたスペースに日比谷線からの入出区アプローチ線が構築されるという可能性も考えましたが、切換ステップ上、どのような配線であっても入出区が出来る配線である必要があると思われ、最後に開いたスペースに新たに構築するというのは無いと思いました。

 恐らく別ルートで緩行上下線に繋がるのではないかと思います。

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◆なぜ下り急行線の高架線だけ他3線より高いのか?

 については、下り緩行線が現行の下り急行線の位置まで移動しそうな事から、改札口から西口までの通路ルート、大踏切脇のこ線橋の切換ルートを確保するための支障しない位置にしたためかと推測しています。

 写真-3の新旧下り急行線の間に通路を通すと考えてみていただければ、如何でしょうか?

 横断通路関係を地下化するという方法も無くは無いですが・・・

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写真-4:次に縦断図を見てみる!!

 縦断図も面白いですねぇ。

 下り線と上り線で高架区間の延長が異なっていますからね。

 単に竹ノ塚駅前後の踏切を無くすためならば、上り線の範囲の高架化でも良い訳で、下り線の高架区間が長いのは、やはり東京メトロの入出区の関係だろうことは何となく予想できます。

 ここでポイントになるのは、下り急行線だけではなく下り緩行線も高架区間が長いことです。

 現行の配線における東京メトロの入出区に関して平面交差になっているのは下り急行線だけですから、同等の機能を維持するならば、下り緩行線は上り線と同様の高架範囲で良さそうですよね。

 そうなっていないという事は、入出区線は緩行上下線の間に設けられるという事ではないかと思います。

 これだけだと根拠として弱いので、もう少し書きますと、上のほうでも書きましたが、今回の計画は切換手順がポイントになると思われます。

 特に緩行線については、電留線の機能を維持しなければならず、緩行上下線は同じタイミングで高架化するか、もしくはそれに近い形にしないといけません。

 切換の進捗具合によって地上側にも高架側にも行ける位置はどこかと考えると、それは緩行上下線間かなぁと考えるわけで、線形構築上上り線2線と同様の勾配で竹ノ塚駅に向かっていく公算が高いと踏んでいます。

 まとめます。

◆なぜ下り線だけ高架区間が長くて、上り線は短いのか?

 1.東京メトロの入出区の線路を東武上下線間に持っていく必要があったから。
 2.用地が無く営業5線+仮線1線のスペースが取れる範囲が竹ノ塚駅付近に限られていたから。
 3.高架範囲を極力少なくして事業費を抑えたかったから。

 こんな感じでしょうか。

◆東京メトロ日比谷線車両の入出区はどうするのか?

 ・現在は入換線を介して電留線に行ける配線だが、工事中はこの機能が無くなる可能性大。
 ・下り急行線の平面交差が回避できれば、直接緩行線上下に行ける形でも可能でありそう。
 ・工事中線路移設等が発生するのは避けられず、車庫内も含めて運用変更はありそう。

 以上のようなことを見据え、何とか運用していくものと思います。

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写真-5:切換手順を考えるため、用地幅をチェック(1)

 先日の現地調査で分かっていた事ですが、改めて用地幅を測ってみると、仮線スペースが殆ど無い事が分かります。

 大踏切付近はやや広くなっており、若干の余裕があると思われますが、現行設置されているこ線橋の機能を維持しながらでしょうから、やっぱり厳しいです。

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写真-6:切換手順を考えるため、用地幅をチェック(2)

 西新井方の切換口付近も殆ど余裕がありません。

 何とか切換用の1線ぶんのスペースを生み出す方法として、メトロ車庫近接区間は同スペースを一時的に借り、駅部は入換線を無くし、電留線付近は電留線1線を無くし・・・という感じになるんじゃないかと思います。

 この予想を元に、駅部、西新井方、谷塚方の切換ステップを考えて見ますね。

 皆様の分析の参考になれば幸いです!!

##あくまで個人的な予想ですので、その点ご承知ください。