2010年5月16日京急線工事・施設調査(2) 雑色編
2010年5月16日に京急蒲田駅付近の上り線が高架化された京急線の工事調査をしました。
その(2)として雑色駅の状況についてコメントします!!
六郷土手を出てすぐの部分からバラストの色が真新しくなっており、一見切り替え範囲と思えない場所も微妙に線路を振っていることが分かります。
こうしてみるともともとあった曲線がやや長くなったような印象ですね。
切換口を過ぎてアプローチ区間に入るところでグッと曲がる感じの線形です。
もともと下りアプローチだった場所を上りアプローチに切換えるため、バラストの法面が長いです。
アプローチ区間を進んでいきます。
直線的な線形で一定勾配ですね!!
アプローチ区間を抜けると、高架橋区間となります。
ここでやや右に曲がっていきます。
六郷土手方のアプローチは仮設ではないようですが、高欄の構造が高架橋区間のそれと違うことや、橋脚の構造から見て、本設ではあるけれども今後上下線が切り換わったら線形をやや動かすような感じにも思えてきました。
この写真-4のあたりは、アプローチ位置を考慮して上り線側をやや膨らませた構造になっていますが、上り線側の高欄が仮設で、下り線側が本設なんですよね。
この膨らんだ部分を側道から見た時は、あとで撤去する感じはしなかったのですが、どうなのかなぁ??
曲線を抜けると軌道構造がラダー軌道になります。
先日の空港線区間と同様に切換口付近以外は下り線部分も軌道敷設が完了し、架線は張られていない状況でした。
この手前の軌道がバラスト軌道なのは、今後線形を変更するから・・・と捉えることもできますね。
ん~、その可能性のほうが高いかな・・・
雑色駅付近の状況です。
下り線側に工事用の立ち入り階段が設けられており、雑色駅の工事がまだ続くことを示していますね。
実際に下りホーム側の施設工事が残っています。
雑色駅は対向式2面2線のホームで、従来同様6両編成対応のホーム有効長があります。
延伸用準備は高欄形状を見る限り、なされていない模様です。
詳しくは後述します!!
京急蒲田駅に近づくと、下り線の軌道が途切れます。
直情高架区間ではなく仮線高架化区間のため、上り線高架化後に下り線を今まで上り線が使用していた仮高架橋に移設し、下り線が使用していたスペースを空けて、そこに高架橋を構築するという流れのためです。
上り線がやや下り線から離れる線形になっているのは、下り線がアプローチ区間になるため構造上の対応でしょう。
すなわち、ここから下り線のアプローチが始まることが分かります。
この手前区間が総てラダー構造で渡りを入れるような準備もされていない事から、渡りは設けられないと思われます。
左側は本設の高欄で、右側は下り線アプローチ部分の構造です。
下り線アプローチの施工が上り線営業線脇という事で、できうる範囲で構築できる部分は先行して施工したいところですが、下り地上線の位置的にこのあたりは出来ることが限られているのと、下りアプローチといっても上り線とレベルの差が無いあたりですので、この程度になっているのかなと思います。
このあたりは下り線アプローチ部分の高架橋の一部が構築されています。
この部分だけ先にやっちゃうの?って感じの外観ですが、これが今後の工程上大きいんじゃないかと思ったりします。
とりあえず、次回下り線の仮高架線切換に注目してみたいかな!!
続いて雑色駅の状況です。
ホーム起点方から見ると、まずエスカレータが配置されますが、まだ構築がなされておらず仮囲い状態です。
直上高架駅のため、施工が出来ない訳ですね。
続いてエレベータが配置されています。
ホーム階ではドアが終点方を向いていますが、地上階ではドアは下り線側を向いているという90度ズレタイプです。
待合室は糀谷駅と同様の台形形状のものです。
デザインも同じですね。
最も終点方にあるのが階段です。
今まで出口が起点方端部にあったことから、下車する人が先頭付近で階段が無くて戸惑われたようです。
まぁ、それも最初だけでしょうけどね。
エスカレータが出来上がればホームの基点・終点方からバランスよく地上に移動できるようになりますね。
階段もしくはエレベーターで地上に移動すると改札口がすぐにある訳ではなく、旧上り線部分に設けられた仮設通路を通り、上り線地上ホームを起点方に進み従来の改札口を利用する形になっています。
直上高架方式のため、ホーム上で手を入れられるスペースは限られており、上り線が撤去できない中一晩で切換えるとなると、これが限界といった状況です。
今後も下り線が高架化されない限りは地上部の施工も制約があるでしょうから、当面は若干移動距離が長いままのようです。
もしくは工事の進捗(上り線施設撤去)に伴い数回通路切換があったりするのかもしれません。