2010年9月16日

押上駅の朝ラッシュ時の混雑状況を見てみた!!

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 ちょいと忙しくて、自由な時間が確保できなかったのですが、非番の本日所用で帰宅する途中、押上駅で京成押上線の朝ラッシュ時状況を調査してきました。

 成田スカイアクセス開業に伴い、アクセス特急が新設されましたが、もともとの状態をチェックしていない状況での調査なので、単純に状況についてコメントしたいと思います。

 混雑率の計算について、今回から18m級車両の補正見直しを行ったので、推定値も多少現実にあったんじゃないかなと思っています(少々自信なし・・・)。

 以下、調査データと分析です!!

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図:混雑調査データ(押上着7:34~8:40/集計対象7:35~8:35)

 <全体の混雑率について>

 平成19年度の曳舟~押上間の混雑率は160%とのことですが、輸送力を見てみると22本となっており、対象時間帯に押上始発が3本あることからすると、厳密には21本運転で、サイクル最初と最後を両方カウントした捉え方なのかなと思います。

 そのあたり厳密な考え方は分かりませんが、今日調査した結果は153%弱です。

 アクセス特急1本が増発されたため、1本増えたことによる混雑率減少ということになるかと思います。ちなみに1本少ないとすると概ね160%程度になるため、調査結果としては妥当なところかなと考えています。

 その前提で混雑状況を見てみると、グラフから分かるとおり、北総線からの特急の混雑率が高く、次いで快速特急、アクセス特急という状況であることが分かります。

 また普通は平均混雑率は優等より低いものの、押上線部分だけ捉えれば待避は1回のみで都営線内は優等も各駅停車のため所要時間差はさほど大きなものではないためか、比較的混雑率は高い状況と言えそうです。

 普通の混雑率のバラつきが大きいのは、始発駅、前列車間隔などが関係しているようです。

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 <混雑ピークについて>

 今回調査した中での混雑ピーク60分間は7:35~8:35の1時間と捉えることが出来ました。

 となると最ピークはちょうど中間の8:05頃かな?と思われるところですが、7:59のアクセス特急が新設されたことにより、前後列車が優等・普通に関わらず全体的に混雑率を下げており、その後の8:10~8:20くらいのほうが混雑していました。

 アクセス特急がピーク帯の混雑を緩和することが出来たと言えるのではないでしょうか。

 2本目を20分後に期待したい感じではありますが、難しいかなぁ・・・

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 <快速特急の状況について>

 グラフの傾向から分かるとおり、他の列車と比べると編成全体の利用率が高くなっており、その中で特に5~7両目の利用率が高い状況です。

 5~7両目の利用率の高さは押上駅の階段近くということで、半蔵門線乗り換え客が集中しているものと思います。

 最混雑列車は8:14の列車でしたが、前述のとおりアクセス特急が無かったら1本前のほうが高かったものと思われます。

 20分サイクルにおいて八幡まで等間隔では無いものの、その影響は混雑面にはほとんど出ておらず、通勤特急から北総線特急に乗り換える流れも一定数あり、京成本線における20分サイクルに優等3本等間隔というダイヤも一定のバランスを持っているだろう事が推測されます。

 八幡~高砂間で半数が時間調整して青砥から10分等間隔になりますが、高砂と青砥の集客条件もダイヤパターン上北総線からの接続を受けないため、混雑面のバランスは良いという事でしょう。

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 <特急の状況について>

 今回の調査では最混雑種別でして、特に8:09の最ピークの列車が全列車を通して最も混んでいました。

 アクセス特急が北総線内でこの最混雑列車の直前に設定されたことは、狙った設定だったのだろうと思うくらいでして、それでもなお特に5~6両目の混雑は厳しいですが、半蔵門線の乗り換え狙いと思われる局所的な混雑は高砂・青砥からの利用が多いようにも感じるので、これはこれで何とかOKなのかなぁというのが率直な印象です。

 北総線内でも利用率が高い列車であることに加えて、通勤特急の接続を受けることから快速特急以上に混雑率が高くなっていると思われますが、快速特急の利用率を高くするというよりはアクセス特急の利用率を上げたい感じです。

 この列車が混んでいることもあって、八広で追い越す普通の利用率も高く、優等運転でスジに余裕がある特急が混んでいることは、ある程度許容していいのかなと思った次第です。

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 <アクセス特急の状況について>

 ピーク帯60分では1本が設定されています。

 前後の快速特急よりやや利用率が低くなっていますが、北総線内は特急との停車駅の違いによる集客条件は緩急接続によりほとんど違わないと思われ、高砂、青砥における接続条件の違いなのかと思います。

 他の優等列車と比べれば比較的余裕がある状況ですが、時間がたてば認知されてきて前後の優等程度と同程度の利用率になるようにも感じるため、今後の状況を見守りたいところです。

 今後については増発される可能性があるかと思いますが、前述の通り20分後の普通がアクセス特急より利用率が高くなっているため、可能であれば増発を期待したいところです。

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 <普通の状況について>

 平均混雑率が160%ということで、優等が相当混んでいれば空くというロジックですが、特急の一部車両を除けば180%程度ということで、普通もそれなりの混雑率になっています。

 とは言え、列車によって利用率のバラつきがあり、混んでいる列車は優等以上の混雑率にもなっていたりして、特に最ピーク後の八広優等待避を受けない先着列車の混雑はピーク60分間で3番目に混んだ列車になっており、何とかしたい状況かもしれません。

 10分サイクルに2本設定される優等は北総線系統と青砥発が相互に設定され、北総線系統からの列車は快速特急に乗り換えることがスジ上できないため、北総線特急・アクセス特急に乗り換える以外は乗りとおさなければなりません。

 特急は前述の通り混雑率が高く、乗り換えても2分半しか早く押上に到着しないこともあり、ある程度は普通乗り通しをしているような利用状況ですね。

 この普通の混雑率のバラつきをどう捉えるか?という事ですが、ドア閉めにてこずるような混雑率でもないため、許容できる感じではあります。

 前述の八広で優等待避を受けない列車の混雑が厳しい旨については、八広までのスジを早めることで集客しない工夫を以前の改正で既に実施しており、今回その部分に手をいれていないので大丈夫という判断がなされたのかなとは思います。

 アクセス特急が増発されれば何とかしてあげたいという感じでしょうか。

 以上です!!