2012年3月 7日

都営新宿線の大島駅施設をチェックする!!

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 先日、都営新宿線の利用状況調査をした際に大島駅の施設をチェックしましたので報告します!!

 大島駅は2面3線の駅構造で、配線的には岩本町と同様なので、緩急接続もしくは追い越しが可能と言えば可能のような感じですが、実際には一部ケースを除きそういう使い方になっていません。

 中線の意味合いが車庫がある関係で入出庫目的という見方も出来る訳ですが、実際どんなものか、とりあえず朝ラッシュ時の新宿方面の2線使用が現実的なのか確認です♪♪

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写真-1:大島駅から車庫方面を望む!!

 大島駅の配線は以下の通りになっています(配線略図)。

 https://okiraku-goraku.com/work/shinjuku.php

 2面3線の構造で、本八幡方は中線の延長線がそのまま車庫に繋がっていて、上下線に対してシーサスがあるため、入出庫の融通は効きそうな感じですね。

 シーサスの配置が本八幡方面線が駅に近いのは、本八幡方面に出区する場合折り返しが必要であるため中線を使っての折り返しが基本となることから、中線から本八幡方面への出発と車庫から新宿方面への出庫(中線使わず外側線へ進入)とが干渉しないような配慮でしょうか。

 以前は大島で輸送力調整が行われており、1990年頃には京王線直通系統を中心に大島折り返し列車が多数設定されていました(本八幡が未完成で暫定運用だったため)。

 その際に中線を使っての折り返しが行われており、新宿方面に対する折り返しの機能を有していた訳ですが、土休日ダイヤ朝間の実績を踏まえると緩急接続することは施設的には出来そうです。

 実際には瑞江に待避設備があり、各駅停車の運転間隔適正化、本八幡の折り返し制約等ダイヤの関係で大島緩急接続は殆ど実施されていません。

 ということで、冒頭に書いたとおり、朝ラッシュ時における新宿方面列車の2線使用(緩急接続もしくは追い越し)の芽はあるのかどうか、現行状況を確認してみました!!

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写真-2:本八幡方面時刻表の凡例

 都営線の時刻表は発車番線が示されているのが良いですね。

 本八幡方面だと、無印4番線が外側線、[ ]表記3番線が中線になります。

 始発列車は▲表記です。

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写真-3:本八幡方面朝ラッシュ時の番線使用状況

 大島に車庫がありますが、新宿方面に対する輸送力は本八幡から必要であること、また本八幡からJR線という利用形態もあり、大島から本八幡方面に始発列車が多数設定されています。

 具体的には6時台後半から7時台まで9本の始発列車があり、総ての列車が中線3番線からの発車となっているのが分かります。

 列車本数は高密度というほどではありませんが、折り返し間合を確保するため、中線使用を原則にしているようですね。

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写真-4:新宿方面時刻表の凡例

 新宿方面については無印1番線が外側線、[ ]表記2番線が中線になります。

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写真-5:新宿方面朝ラッシュ時の番線使用状況

 朝ラッシュ時の始発列車は7時台前半に2本ありますが、[ ]表記が無いため、外側線発車であることが分かります。

 前述の通り本八幡方面の列車が7時台は中線を使っているため、進行方向が出庫と同じの新宿方面は直接外側線を使うという事ですね。

 9時台に1本中線発の始発列車がありますが、本八幡方面列車の大島止まりの設定状況を見る限り、単なる折り返しのためのようですね。

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写真-6:中線を眺めつつ考える・・・

 以上の通り、朝ラッシュ時は本八幡方面の出区列車が使用することから、新宿方面列車が中線を使用できるのは、7時台後半の限られた時間帯もしくは8時台といった感じになろうかと思います。

 本数的には多い時間帯であることから、10両編成の設定如何で優等設定が可能かどうかといったところでしょうか。

 朝ラッシュ時の調査をしてから、その可否について考えてみたいと思います。

 今日はこんなところで!!