2012年8月22日

2012年8月20日京王線地下化3駅施設調査(3) 調布駅ラッチ内編

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 京王線調布駅付近地下化に伴い地下駅になった国領駅、布田駅、調布駅の切換直後の施設状況を調査しましたので報告します!!

 その(3)として調布駅ラッチ内についてです。

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写真-1:ホーム状況

 ホームドアは調査時点では未稼働でした。

 構造は国領駅と同様なので割愛(その1を見てください)。

 地下2層構造になり、今までよりもホームは広がっていますが、昇降設備を適切に設置する関係でホーム中央部付近はデッドスペースがあるのは構造上仕方ないところでしょう。

 地下函体にクリーム系の仕上げパネルを設置されていますが、視覚的に入る必要範囲のみ設置しており、全体的にコンクリート面が見えることもあるのでしょうが、無機質な印象がありますね。

 他駅同様に上り方面ホームは京王ピンク、下り方面ホームは京王ブルーを配したデザインになっていますが、昇降設備など色使いが輻輳するケースもあり、大っぴらに両色を使うデザインは却って分かりづらくなるという判断がされているのか、クリーム系基調にピンクとブルーをちりばめているような感じです。

 ホームドアもカラーが使われているので、稼働後は多少ホームの方面判断がしやすくなりそうな気はしました。

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写真-2:ホームLED案内板状況

 LED案内板については、国領、布田の両駅は2列タイプでしたが、調布は優等停車駅という事もあってか、3列タイプになっていました。

 備考欄の案内が他2駅とは異なるなぁと思った次第です。

 色の表示は3色タイプのようで、種別欄と備考欄で色使いを分けていました。

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写真-3:調布駅案内コンコース

 調布駅の構内に掲示されている構内案内図です。

 ぱっと見た感じ複雑な感じですが、変にデフォルメするとむしろ分かりづらくなるので、忠実に表現している印象です。

 施設計画は相当色々な検討要素があって、その結果をもとに構築されたものと思いますので、その背景は考えず、実際の現物としてみた印象を述べたいと思いますが、ぱっと見感じたのは施設的な制約の中で流動、導線をいかにスムーズにするかを熟慮した結果なんだろうなぁという事でした。

 シールドトンネルの上下離隔が必要であることから、上りホームと下りホームの高低差が通常よりも大きくなり、昇降設備を如何に配置させるかを考えてみたところ、こういう計画になるよなぁ・・・というかならざるを得ないなぁとは思いましたね。

 調布の場合乗換駅という事もあり、単純にコンコースと上下ホーム間の移動だけでは無いので、エスカレーターの乗り継ぎも考えると、上り方面直通タイプ1箇所、下りホーム乗継タイプ2箇所というのは妥当なところではないでしょうか。

 輸送の面で最も配慮しなければならない朝ラッシュ時の上り方面を考えた場合、3基のエスカレーターの降りた位置が最混雑部を微妙に避けていたり、昇降設備にスペースを多く取られる上層を下りホームにしたことで、上りホームのスペースが確保されているのは上手いところだと感じました。

 コンコース階で各昇降施設がホーム真ん中あたりに集まる構造も悪くなく、中央口、東口から上り方面、下り方面のルートが認識されれば、調布を常時利用する人はすぐに理解できる形になりそうかなぁと思った次第です。

 そこで鍵になるのが、両改札口から最も遠く視覚的に分かりにくい上りホーム方面専用エスカレーターが認識されるかどうかという事かなぁとは現地を見て感じた次第です。

 まぁ、まだ2日目の流動なので、あまり参考にはならないのですが(苦笑)。

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写真-4:中央口全景

 終点方に位置するメイン改札の中央口改札です。

 全部で10通路有り(幅広通路含む)、この他に有人通路がある形です。

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写真-5:中央口~東口間コンコース全景

 コンコース階は昇降設備が真ん中にあり、上り線側が駅業務スペースのため、コンコースは下り線側スペースにあります。

 よって昇降設備を利用する場合、コンコースを進んで曲がって利用する形になります。

 今までは上り側、下り側といった形で利用していた昇降設備が同一位置になったこともあり、皆さん案内板を見ながら移動していた感じですね。

 改札口を入ってすぐの上部にLED案内板が上下別に配置されているので、この案内板で時刻と番線を認識する形になっています。

 上下ホームの昇降設備が上り方面=「ピンク」、下り方面「ブルー」となっているものの、LED案内板は通常の色合いのものなので、上下別でカラーを分けるなどすると、視覚的に分かりやすくなって良いかなぁとは思ったものの、先ほども書きましたが、上りホームへの移動ルートとして下りホーム行きエスカレーターを乗継ぎ利用するパターンもあるため、あまり上りホーム直行エスカレーターだけに集中させるのも得策ではないようにも感じます。

 結局のところ、ピンクのエスカレーターは直行、ブルーのエスカレーターは乗継ぎという構造を理解してもらうところに頼るしかないのかなぁという感じですね。

 その部分をもう少し分かりやすく案内で明示できると良いのですが・・・

 LED案内板の奥、中央改札口寄りのエスカレーターがあるあたりに昇降施設を示す案内板があります。

 1・2番線の下り方面は左、3・4番線の上り方面は一つ先の直通エスカレーターに誘導する観点で直進方向の矢印なのですが、同じ位置にある階段は上下両方向に行く場合も使用する施設であるため、上下両方面の案内が示されています。

 このあたりの視覚的な印象で、どうしても手前のエスカレーター、階段に足が向いてしまう感じ。

 実際手前のエスカレーターは下りホームは経由するものの上りホームにも行けるので、良いと言えば良い状況ではあるのですが・・・

 直通エスカレーターがある程度認識されたところで適切に分散する感じになるのかなぁ。

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写真-6:中央口側エスカレーター状況

 最も東口側にある前述の利用されやすいエスカレーターです。

 下りホームに行けるエスカレーターという事でブルー基調の案内板になっており、ベルトもブルーです。

 上りホームへも行けるので、ピンクの案内板も20%程度の面積で示されている状況です。

 ちなみにエスカレーターは2人幅タイプが2基並んでおり、手前が下り、奥が上りとなっています。

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写真-7:階段状況

 続いて階段です。

 中央口側のエスカレーターが中央口から見るとUターンする形なのに対して、階段は順方向に進む形で配置されているため、階段に抵抗が無い人は利用しているようでした。

 コンコース階と下りホームは高さの違いがあまり無く、階段の段数も少ないため有効な移動経路という感じです。

 下りホームへはエスカレーター2ルートと階段と捉えれば、上りホームと同様の捉え方が出来るかもしれません。

 階段は1.8m程度(タイル幅から推測)の幅で、決して広くは無いのですが利用を見るとちょうどいい塩梅のようです。

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写真-8:上りホーム専用エスカレーター状況

 続いて上りホーム直行のエスカレーターとなります。

 階段を過ぎて左に曲がってUターンする形の利用になります。

 直行のため案内は上りホームのピンク色基調でブルー部分は一切ありません。

 写真は省略しますが、この反対側はエレベーターが2基あり、上部の案内はエレベーターを降りた人のためのものです。

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写真-9:東口改札および東口側エスカレーター状況

 更にコンコースを進むと、東口の改札となります。

 東口は改札通路が4通路(幅広タイプ含む)と中央口と比べると規模は少ないですが、仮設時と同等の比率であり、利用に即した規模なのでしょう。

 改札口の横に上りホームへのエスカレーターが配置されています。

 東口基準で見ると、Uターンで折り返せば下りホーム行エスカレーター、直進して右に曲がれば上りホームエスカレーターという形になりますが、このロジックはそれほど時間がかからずに認識されそうな気がします。

 下りホーム行エスカレーターを介した上りホーム方面の移動について、中央口側エスカレーターと異なり、降りたところに乗継ぎのエスカレーターが無く、ぐるっとまわって利用する形になるからです。

 そのため、上りホーム直行エスカレーターを認識した人は、今後も直行エスカレーターを使うのではないかと考えます。

 昇降設備を設置するためには、ある程度のホーム幅が必要になりますが、前後のトンネル構築の関係でホームが総て広い訳ではなく、特に起点方でその制約が大きいことからエスカレーター設置範囲に関しては、利用の多い中央口側に有利なレイアウトになったところは仕方のないところでしょう。

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写真-9:上下ホーム間移動エスカレーター

 このように、上りホーム、下りホームとエスカレーターの位置関係の認識は、やはりカラーなのかなぁと思う次第ですが、なまじカラーを採用しているがために分かりづらい面もあるのは事実でしょう。

 それは例えば上りホームから下りホームに移動する際に、エスカレーターはピンクなのに行先は下りホームという事でブルーの案内板になっています。

 デザイン的に有りな色合いという事で、機能が埋もれる感じも仕方ないところでしょうか。

 このあたりはもう少し様子を見て、改めて考えてみたいと思います。

 というか、この手の構造は使用開始後しばらくすると案内が改良されたりするので、そのあたりは注目していきたいと思います。

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写真-10:エレベーター状況

 エレベーターは2基設置され、コンコース階、下りホーム階、上りホーム階の3層を移動するタイプです。

 上部のランプの付き具合で現在位置が分かるなど、視覚的に分かるようになっています。

 2基の運用はフリーのようですが、特段その運用で問題は無いようでした。

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 ホーム施設は人が多すぎて撮影条件が悪かったので詳細な撮影はパスしました。

 ホームドア稼働後に再度調査したいと思いますので、今回はこんなところで!!

 明日に続きます!!