2012年10月15日

京急線2012年10月21日改正ダイヤ分析 朝ラッシュ時編

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 先日、京急時刻表をゲットすることが出来ましたので、朝夕ラッシュ時について分析します(日中時は先日コメントしたので省略)。

 まずは朝ラッシュ時ダイヤについてです。

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図:京急線2012年10月21日改正朝ラッシュ時ダイヤ

 今回、朝ラッシュ時で大きく変わったのは以下の点です。

 1.羽田空港行特急の増発
 2.上記に伴う普通の削減
 3.京急蒲田待避線使用開始に伴う普通の同駅待避化

 あとは多少の時刻修正・待避パターンの変更がありますが、基本的には従来ダイヤの修正レベルの変化であるというのが全体の印象です。

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 1.羽田空港行特急の増発について

 横浜方面から羽田空港に行く列車は従来1時間(横浜基準7:40~8:40)に3本特急が設定されていましたが、新ダイヤでは更に特急3本が設定され、6本の設定になりました。

 10分間隔に設定したいという思いもあったのでしょうが、従来ダイヤの中に組み込む関係で10分等間隔にはなっておらず、平均すると12分間隔程度になっています。

 新設の3本は新逗子発で設定され、2本は逗子線から横浜方面に向かう普通の置き換え、1本は金沢文庫行普通の置き換えという形になりましたので、トータルの本数として見ると1本増という形になりますが、運転間隔が広がったり縮まったり、区間によりパターンが異なるため、60分あたりの本数の捉え方が難しく、全線で見るとイーブンなのかなぁという印象です。

 新設された3本の特急が金沢文庫で増結をせず8両編成のままなのは車両数とか、そういった面の制約もあるのかもしれませんが、横浜までの混雑区間において8両という事もあり、優等続行の前を走らないような形にしているのは考えていそうですが、快特、品川方面特急との組み合わせがバラバラで、果たしてどのような利用状況になるのか読めません。

 これについては後日混雑調査をしますので、そちらでコメントしたく思います。

 また、金沢文庫~横浜間のスジによらず、神奈川新町の時間調整や神奈川新町~京急川崎間の徐行により、京急川崎~京急蒲田間で品川方面特急の前続行になるあたり、京急蒲田の施設制約や空港線のリソースの品川方面との割振りの調整がされていそうでして、頑張って倍増したという印象を受けますね。

 特急の割に前述の通りスジが寝ている列車もあるので、エアポート急行にはできないにしても、もう少し普通との間の種別であっても良いかなぁという気はしますが、それは今後の状況によりそうかなぁといった感じです。

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 2.普通の削減について

 前述の通り、羽田空港行特急を増発するため、普通を置きえました。

 横浜駅におけるピーク60分間で2本が削減された形になります。

 従来ダイヤでは、羽田空港行の特急が快特と続行する場合のみ関係する普通の間隔が広がり、前列車間隔が通常5分程度なのが7分に広がる形になっていましたが、新ダイヤではこの7分に広がる列車が増える形になっています。

 元々前列車間隔が7分に開いている列車があったので、同じ間隔の列車が増えるならば混雑面の心配は無いという見方も出来ましょう。

 ただ、従来ダイヤでは7分間隔が2列車続くケースは無かったため、ダイヤパターン上、前列車が7分間隔になるのが上大岡~井土ヶ谷間もしくは南太田~戸部間に二部されていたのに対し、新ダイヤでは上大岡から横浜まで7分開く列車も出来ているようです。

 羽田空港行の特急が増える時間帯が横浜駅のピークで見るとやや後半帯になっていることから、普通の混雑ピークも外していることが伺え、そのあたりは熟慮した感じなのかなぁとは思いますが、横浜口の混雑さえ何とかなるのであれば、削減そのものの問題は無かろうかと思います。

 着席に関しては、特急が新逗子発で維持されたので、極力従来ダイヤに沿ったこともあり、それほど影響は無いのかなと考えます。

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 3.京急蒲田待避線使用開始に伴う普通の同駅待避化について

 京急蒲田駅の待避線使用開始に伴い、普通が同駅で特急を待避するパターンになりました。

 品川方のダイヤパターンは基本変更せず、普通列車の品川行と京急川崎行を交換する形でスジ変更しています。

 従来ダイヤよりも普通が京急蒲田を早く出発できる形になり、平和島において快特が普通を追い越すパターンにおいて、快特スジが立つという効果が出ていますね。

 品川口の普通は比較的空いている事もあり、この変更により混雑面の変化は殆ど無いと思いますが、どうなりますでしょうか・・・

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 以上、従来ダイヤからの変化を確認しましたが、従来10分サイクルベースだったダイヤパターンは大きく崩れてしまった印象です。

 京急蒲田の施設改良によりダイヤ面の制約が減って、ダイヤが分かりやすくなるかなぁと思っていましたが、新ダイヤの京急蒲田の使い方を見る限り、出来た施設で限界に挑戦している感じでして、まぁこれが京急という感じのダイヤになっています。

 ただ、何となく今回のダイヤで状況確認したあと、修正的に改良してくるような雰囲気も朝ラッシュ時ダイヤにはあります。

 期待したいですね!!