2012年12月24日

2012年12月16日京王線日中時利用状況調査(4) 多摩センター編

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 2012年12月16日に京王線の調布以遠の利用状況を確認したく、分倍河原、北野、橋本、京王多摩センターの4駅で20分サイクルずつハシゴして調査しました。

 来年2月22日のダイヤ改定で大きな変更が想定される状況において、具体的な新ダイヤのパターンは分からないものの、現状を把握することで、新ダイヤの本数・パターンが明らかになった際に変更意図が確認できるようにしておこうと思います。

 ラストその(4)として相模原線京王多摩センター駅についてです。

 以下、コメントです。

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図-1:下り方面データ

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図-2:上り方面データ

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 <全体の傾向>

 20分サイクルに急行、快速、各駅停車が設定され、優等・各駅停車の違い、種別を含めた前列車間隔により上下で傾向が異なっています。

 下りは調布段階における利用傾向が色濃く出て、上りは橋本~多摩センター間における前列車間隔の影響が色濃く出ていると言えましょう。

 そのあたりは先日報告した橋本と同様ですが、橋本段階では多摩センター~橋本間の短距離利用の傾向が加わっているのと比較して、多摩センターの起点方は多摩センターから起点方の傾向が強いと言えそうで、多摩センターが相模原線の中間拠点として、乗降が上下とも一定数あることから、それぞれ橋本とは異なる状況になっているのかなと思います。

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 <輸送力について>

 橋本より時間帯が若干遅くなっていることから、多少利用が増えることは加味しなければならないとして、橋本段階と比べて1.6倍程度の利用状況になっています。

 それでも編成全体に対する利用状況は半分程度になっており、調布時点で最も混む下り快速が全員着席程度という部分をして必要な輸送力と捉えるならば、この程度空いていても必要な本数ではあると感じます。

 上下とも各駅停車の利用率が低く、各駅停車の運転間隔が15・5分間隔になっていることによる混雑格差も、多摩センター段階ではさして問題ない感じであるとは言えそうです。

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 <下り方面について>

 調布における接続パターン上、快速の利用=急行の利用+各停の利用という傾向がそのまま続いている形ですね。

 橋本段階では各停の利用が多くなっていましたが、この結果により多摩センターから橋本方の利用が一定数あることが示されたのかなと考えます。

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 <上り方面について>

 橋本の段階において殆どを急行が集客する状況から一転して、快速の利用が急行と同等になっています。

 急行の前より車両が混んでいるのは南大沢の乗車(エスカの位置から便利な位置)が多いようで、快速の後部車両が混んでいるのは多摩センターの利用が多いことが考えられ、快速に関しては多摩センターからの短距離利用(急行が使えない)も時間帯から見て居るかもしれません。

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 <まとめ>

 相模原線内で比較的混む区間である調布方において、ダイヤパターン上快速が混む形になっていますが、その緩和方法が現パターンの急行+各駅停車の形であることを考えると、現行以上の本数設定は困難で、その意味では現状況は許容できるものであると思います。

 来年2月に登場する橋本特急が、仮にパターン構成が殆ど変らず線内停車駅は急行と同等であっても、新宿発の最速優等であるという部分で利用がシフトし、現快速スジと同等の機能を担う列車の利用状況が現快速よりも緩和される可能性はあると思います。

 改定ダイヤが調布における集客条件を大きく変えるようなパターンになるとするならば、状況がどのように変化するか分かりませんが、相模原線内の輸送力自体は十分にあるので、多少各駅停車の間隔がバラついても調布の接続関係だけ配慮されれば、暫定ダイヤの今以上の形にはなると思います。

 上記調査と合わせて小田急多摩線の状況も見ましたが、京王線の空いている各停よりも空いている状況で、多摩急行も前列車間隔程度の集客しかしていないため、全体的に輸送力が大きい印象を受けたというのも正直なところですが、いずれの路線も起点方の利用が高い区間において一部列車を混む形にすることが出来ないために、分散意図で本数を設定している側面があると感じます。

 そういった中で再度速達という舵をきることになる橋本特急の効果は、設定後に状況をしっかりと確認したいと思った次第です。

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 以上主要4駅の利用状況調査でした。

 ダイヤ改定後に似た条件で調査して、比較をしてみたいと思います!!