2013年3月29日小田急線地下化施設調査(1) 東北沢ホーム階編
2013年3月29日に小田急線の地下化した3駅(東北沢、下北沢、世田谷代田)の施設調査をしましたので、複数回に分けて報告したいと思います。
その(1)として東北沢駅のホーム階の状況です。
東北沢駅は下北沢~代々木上原間の複々線化工事において外側急行線・内側緩行線で整備されている区間のため、島式ホーム1面が最終構造として整備されましたが、今回の暫定地下化においては使用する線が外側急行線のみとなるため、本設構造のホームの外側に仮設の暫定ホームを整備し、今回使用開始されました。
図で分かる通り、本設ホームの外側に仮設ホームを配置し、連絡通路を数か所設置しています。
ホーム有効長さは当面必要となる8両となっており、仮設ホームは幾分新宿寄りに設置されました。
理由として急行線は下北沢に向かって下り勾配になっており、東北沢駅のホーム中央部から下っていく必要から、緩行線と勾配が異なっているので、本設ホームと勾配が近い範囲に整備せざるを得なかったという事かと思います。
以上のような特殊な状況で暫定使用開始した施設ですが、起点方から状況を見ていきましょう!!
ホーム起点方端部付近の状況です。
前述の通り仮設ホームは本設ホームより起点方にずれて設置されているため、起点方端部は仮設ホームのみです。
内側は柵が設置されているのみで内側の状況が見えますが、工事可能な範囲においては将来の緩行線も軌道工事が完了しているのが確認できます。
外装はホーム部分ではないので、通常のトンネル函体で仕上げはありません。
前述の通り本設ホームと仮設ホームは連絡通路で繋がっており、その他は柵で区切られています。
ホーム照明は柵内に仮設支柱を立てて仮設されていますが、本設ホーム部はやや暗い印象かもしれませんが、ホームの色が濃いせいもあるかもしれません。
本設ホームは端部タイルも本設で整備済で、誘導ブロックのみ敷設していない状況です。
連絡通路が数か所という状況もあってか、誘導ブロックは階段やエレベーターから仮設ホーム側に直結させて、仮設ホーム上に警告ブロック(内方線付きタイプ)を設置しています。
このあたりは仕様に沿っていますね。
昇降設備のうち起点方に配置されているのが階段です。
階段幅はエスカレーター2基分相当といったところでしょうか。
前述の通り誘導ブロックが本設から仮設部分に直線的に繋がっているのが確認できますね!!
階段を降りたところの天井には時計とLED案内板が設置されています。
本設ホームの大半は最終系で構築できたこともあり、待合室も完成しています。
昇降設備の間のスペースに設置されており、スペースは比較的広めにとってあり、椅子の数も多いですね。
ガラス多用で視認性が良いため、地下空間でも開放的な印象です。
エレベーターは22人乗りタイプのものが設置されています。
ホーム階と地上階のドアは反対側の配置になっており、通り抜けタイプです。
なお前述の通り、エレベーターからも直線的にホーム端部に移動できるよう、連絡通路が直近位置にあります。
このあたりは配慮されていますね。
終点方にはエスカレーターが配置されています。
2人用幅タイプが2基設置されており、上り線側が上り運用、下り線側が下り運用でした。
エスカレーター脇にも連絡通路が設置されており、仮設ホーム側に最短経路で移動できます。
本設ホームの終点方ですが、まだ緩行線の工事継続区間となるためか、仮設の壁で仕切られています。
仮に椅子が配置されていて、デッドスペース的に休憩ゾーンとなっていますね。
仮設ホームの端部付近の状況です。
線路脇に勾配標があり、ここから先下北沢方は一気に下り勾配になること、それに合わせて仮設ホームの範囲が決まっていることが分かりますね。
本設ホームの範囲は急行線外側の壁面のタイル仕上げ範囲で読み取れますね。
ホーム中央部側の壁がけっこうしっかり作ってあるのが少々??ですが、まぁ仮設範囲ですから、今後工事の進捗に伴い変化していくものと思います。
その(2)に続きます!!