2016年10月24日つくばエクスプレス北千住駅朝ラッシュ時混雑調査
つくばエクスプレス北千住駅にて朝ラッシュ時間帯(6:55~8:45)の到着時混雑状況を確認しました。
10月15日にダイヤ改正が行われ、朝ラッシュ時の最ピーク前(7:00~7:30)の本数増に伴う混雑緩和や、最ピーク帯の運転パターン変更などの対応が行われましたので、その効果を確認するのが目的です。
以下、データとコメントです。
<全体の混雑傾向について>
全体の混雑傾向を見ると7:30前から混雑率が上昇し、7:50~8:05頃に最ピークがあり、以降は8:30頃までに緩やかに減少している形になっています。
列車種別ごとの混雑状況ですが、平均値だけ示せばグラフの通りですが、列車種別よりもピーク時間帯に近いかどうかで混雑率が決まる部分が大きく、普通であっても優等以上の混雑の列車は沢山あります。
以前から感じている所ですが、停車駅の多い普通が混雑すると遅延する傾向になるので、そのあたり配慮が必要であることから、こんな混雑状況でも優等のほうが混んでいるほうが結果望ましいところもあったりと、なかなか難しい状況ではあります。
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<ピーク前の増強について>
従来ダイヤでは最ピーク前の本数が少なかったこともあり、混雑の上昇が急激であったことを踏まえ、今回の改正で7:00~7:30の30分間の本数を7本から9本に増強しています。
合わせて通勤快速を最ピーク時間帯から外す事によりピークの山を前時間帯に崩す形を取りましたが、まだ改正後日が経っていないという事もありましょうが大幅に混雑率が下がっています。
結局のところ最ピーク時間帯にどれだけ輸送力を充てられるかという事になりましょうが、優等列車は多少ピークから外れても利用される形になると思うので、方向性としては正しいかと。
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<最ピーク時間帯前半部分の変更について>
定時運行のカギは最ピーク前半時間帯にかかっている部分もありますので、ここをどうするか?という事になりますが、今回のダイヤ改正で普通列車の増強が行われました。
具体的には従来、通勤快速1本、区間快速3本、普通7本の11本(7:30~8:00)が最ピーク時間帯前半に設定されていましたが、改正後は区間快速4本、普通7本と合計本数は変わらないものの、普通八潮発1本が守谷発になっており混雑緩和対策がなされています。
今まで緩急比率は2:1が基本でしたが、ついに3:1というパターンが設定され、セミクロス車が無い普通が3連続で走ることで混雑緩和と定時運行確保を狙ってきた印象です。
実際に混雑はしているものの、最ピークよりはマシな状態になっており、従来と比べると混雑緩和はされています。
手堅い時間帯設定という印象を受けますね!!
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<最ピーク時間帯後半部分の変更について>
後半時間帯は通勤快速1本、区間快速3本、普通7本の計11本(8:00~8:30)構成変わらずですが、列車配列の変更がなされました。
具体的には緩急比率2:1のパターンを混雑時間帯にシフトさせて、唯一あった1:1時間帯を繰り下げています。
その結果最ピーク時間帯の輸送力が適切に確保され混雑分散がなされた印象です。
具体的には通勤快速のあとの八潮発が露払いになり一旦混雑を下げており、以降の時間帯は区間快速1本が混んでいるものの、なだらかに混雑率が下がっているのが分かります。
この混んでいる区間快速が最混雑に近い状況なのは気になりますが、今後分散が図られると良いなと感じる所です。
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以上がダイヤ改正効果の現地を見てのコメントとなります。
ダイヤグラムも参考まで示しておきます。
混雑時間帯に必要な普通本数をいかに適切に配置できるかが近年のカギのような印象もありますね。
八潮始発は通勤快速とセットで有効に機能する面はあるものの、これを北千住時点での普通1本とカウントするのは無理な感じで、八潮始発は手堅い緩急比率2:1とは別設定にするくらいが混雑バランスの面で良いのかなと感じる所です。
そのあたりはまた別の機会に確認したいと思います!!